(北海道移住への準備からの続き)
今から5年半前、たかちゃんが亡くなって1年7ヶ月目。
北海道への出発の見送りを断っていたが、
ママ友夫婦が、
5時前から待っていたのには、
びっくりした。
手紙と贈り物をいただき、
「帰ってきたら、ずっと年取ってもお茶のみをしよう」と書かれていた。
たかちゃんのお墓に寄り、
「北海道に行ってくるね、
毎月の墓参りはできないけど、たかちゃんも
一緒に来てよ。」
次は母と父、ご先祖様の墓参りをした。
それから
実家近くの、幼いときからお世話になった
親戚宅に連絡もせず寄った。
私の父方のばあちゃんの弟のお嫁さんで、
年は90を過ぎている。
たまたま、施設から自宅に帰ってきていて、
会えた。
認知症もなく、懐かしい話をして、
「北海道に住むから、当分会えないからきたよ」
と。
小さい頃、母がいないときは、
このおばちゃんのところでよく遊んでいた。
これが最後の再会だった。
札幌までの行程は、
青森まで車を走らせ、
フェリーに乗って函館に
そこから札幌まで高速で。
岩手で一泊、青森で一泊の2泊3日。
ワンコと一緒に泊まれるところを選んだ。
桜前線と一緒に北上する。
助手席にはたかちゃんの写真と位牌を置いて。
福島の三春と
秋田の角館、
青森弘前城の
桜を見ながらの
のんびり旅のはずだったが、距離的に結構ハードな旅となった。
関東の桜は、もう散っていた。
三春の桜を見るために寄ると、
もう、桜は散っていた。
三春で、
定年前の夫婦と一緒に、三春の桜の道を歩いた。
自分より年上のご夫婦を見るのは
羨ましいのは羨ましいのだが、
自分も旅に出ているせいか、
それほどではなく、
ワンコ好きな夫婦ということもあり
その夫婦の旅行の行き先まで聞いていた。
自分にも、すぐ目の前の予定があれば、
羨ましさをそれほど感じず、
自分の発見だった。
次の秋田の角館は、
母に、桜で一番綺麗だったのはどこ?
と聞いたとき、
角館と言っていたので、
ぜひ見てみたいと思った。
その年のしだれ桜の色が、
いまいちとのことだったが、
角館の屋敷通りの側の川の桜並木は
とても綺麗だった。
岩手、青森に宿泊した。
雫石近くの岩手の宿、
ここで出された、あわびだけというきのこが
美味しく、ドッグランもあった。
ここでは、
たかちゃんの写真と位牌を忘れるという
失態があり、
出先から電話を入れて確認してもらい、
宿の人もびっくりしたと思う。
車の中に、たかちゃんの分身を入れっぱなしでは
忍びないと思ったからだ。
また宿まで引き返して、写真と位牌をとりにいった。
青森でフェリーを待っているときは
さすがに海を渡るので、
本州を離れ、新しい地に向かうのだと実感した。
友人からメールが入り、
フェリーの写真を送った。
友人は
「本当に行くのね」
北海道に行くのをやめて、
戻って来るのではと思っていたらしい。
青森駅の
お寿司屋さん大黒で食べた、ひらめとホタテは
美味しかった。
カウンターで食べていて、
いろいろ話しかけられたが、
青森弁で半分以上の会話がわからなかった。
途中、
就職する予定の
市の老人福祉センターの健康管理の仕事の面接について、
携帯に電話が入った。
言いづらそうに、
「申し訳ないが、急に人員が決まりましたので
面接はなくなり、、」
あーあ、まだ面接もしてないのに、、
よそ者だしな、、
待遇が良くて、決まりみたいなことを言っていたのに、、
話があった時に、
札幌にすぐにでも飛べば良かったのだか、、詰めが甘かったな、、
そうそう、トントン拍子にはいかない、この年だし。
また、一から探そう、、
そんなことを思いながら、運転していた。
函館から札幌までは
高速道路を使ったのだが、
夕方の5時にガス屋さんと待ち合わせをしていた。
一時間遅れそうなのでと、連絡すると
待ってますよと返事があり、
よかったー、これでキッチンのガスもお風呂も入れる。
函館から札幌までは
全線高速のほうが短時間かと思っていたが、
洞爺湖あたりで降りて
山道のほうが近かったよと教えてもらった。
北海道は一般道や山道でも
80キロ、90キロを普通にとばすのを知ったのは
そのあとだった。
札幌に着いて、
ガスの検査と使い方の注意点を聞き、
車からお布団一組とワンコのベットを降ろして、
明日の引っ越し荷物の搬送に備えた。
「やっと息子の威圧を感じることなく生活できる」
この時、
息子にストレスを感じてたのを再確認した。
解放感があった。
写真は、秋田の角館のしだれ桜
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