ここほれ、わんわん …ｂｙ ラズム

散歩中にラズムの苦手な気の荒い犬に会った。
さりげなく通り過ぎようとすると
なんとその犬の飼い主は、リードを離し、
ラズムにその犬をけしかえた。
牙をむき、ラズムに向かう犬、おびえるラズム。
私は、ラズムにおおいかぶさり、ラズムをかばう。
犬が私の腕に噛み付き、私の手からは血が滴り落ちた。
私の血をみて、その飼い主はあわてて、
犬を連れて逃げ去った。

ぼうぜんとするラズムと私。
急いで家に帰り、腕の治療をした。
しばらく休憩し、気持ちが落ち着いたころ、
ラズムが私のジーンズのすそをひっぱり呼ぶ。
どこかに連れていこうとしているみたいだ。
どこに連れていくの？
居間に私を連れていき、
新聞ラックを掘るラズム。
「わんわんわん」
何を訴えているんだろう？
こんなところ掘れないよ。
まさか、助けてあげたお礼にここを掘って
宝がザクザクなんて、日本昔話のようなことがあるわけがない。

見るとラズムは、新聞を取りたいようだ。
ラックから、新聞を取り出し、
ラズムが穴を開けたところを見ると
そこには、大きく大輔花子の顔と宝くじの文字が！
「そうか、ラズム、宝くじを買いなさいっていうことなのね？
今回、買えば当たるってことなのね？！！」
「わん！！」

（今日の日記は、フィクションです。登場人物、犬は実際とは異なります。）