害虫

バレンタイン繁忙期につき、2週間の連続出勤も昨日でなんとか終わりました。

今日は録り溜めたWOWOWの中から、映画「害虫」を観ました。

今から10年くらい前の作品で、まだ初々しい宮崎あおいさんが主演です。

母親の自殺未遂の後、不登校になってしまった中学1年生のサチ子は、街をぶらついては浮浪者たちと仲良くなっていき、そして小学校時代に恋愛関係にあった担任の先生に、自分の胸の内を書きつづっていく…。

中学生少女の複雑な内面に迫る野心的青春映画です。

いわゆる美少女を愛でるような、男の幻想的視点から描かれた作品ではなく、自ら“害虫”の道を選んだ上で日常社会と向き合おうとする少女のたくましい姿をリアルにとらえた秀作です。

どこか心に傷を負った者たちが多数登場しつつ、誰も傷をなめあおうとはしない非情な世界観の中、自分を気遣う優等生の家に火炎瓶を投げ込んでしまう少女の行動は、もはや理屈を超えたリアリティに満ちあふれており、観る者はただただ呆然とするしかないです。

すごく難しい作品でした。

一つだけ言えるのは、宮崎あおいさん、カワイイ。

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