響きあうA"LIFE & ~『ピッコロの冒険』~

ピッコロの自分探し、広大な内なる意識へと冒険の旅の物語
&つれづれの内なる対話、 A"LIFE&ONENESS

ピッコロの冒険4

2007-12-01 13:09:33 | スピルチュアル 連載小説





’それってどうしたらいいの?’

「簡単に言うと心の掃除だ。」


「それは限りない宇宙そのものの君を小さな点ほどの円として限界を作っているんだ。

その円はいつもぐるぐる廻る事で、自らを護り、存続させているんだ。

そこには使い慣れた考え方や、思い込み、使い古した感情、おまけにそれが自分のも両親のも、社

会のも、昔のも今のもごちゃまぜになっている。そこから見る世界を唯ひとつの絶対的な世界だと

思い込ませているんだ。自我の働きとはそういうものだ。」


’つまり、僕と思っていた僕って..今までずっと、自我にハイジャックされてたってこと?’


「まあ、そんなところだ。しかし、誰でもうすうすは気づいているものだ。君と同じように。

だから私は地球のあちこちから立ちのぼる、こんなつぶやきをよく耳にする。

『私って何なのだろう?どこから来たんだろう?そしてどこに行くのだろう?』..と」


’ひょっとして、やっぱり、今まで僕と思っていた自分は、丸ごとの僕ではなかったってことなん

だね。

生きて感じることがこれだけじゃないはずだって思えてならなかったのはそのせいだったんだね?

ほんとうの自分というのは、まだまだ隠されているんだ!だとすると、どのくらいの大きさなのだ

ろう..?’


それには応答は無かった。しかし、ピッコロがさっき踏んだことで点滅していた光がその上方と奥

の方に海の中の珊瑚のように素早く伸びて輝いていた。


’なんとなく解って来たぞ。’今やピッコロは大きな自分の存在を窺い知る実感を得たように思っ

た。その瞬間に光は安定して輝き出したんだ。どうやら正しい答を自分が悟った時、闇が光になる

らしい。ピッコロは急に晴れやかな満ち足りた気分になっていた。そしてエネルギーが内から湧き

出てくるのを感じた。



「おう、おう。解って来たかな。君はたった今、ひとかけらの真実を実感した。自分の今までの思

い込みから抜け出たんだ。その体験を味わってどうかね?

自分が限定されているという、無意識的な苦悩から解き放たれたとき、大いなる癒しが起こっただ

ろう?たしかにそれはカタルシスだ。これは体験によってしか味わえない。味わった者しか解り得

ない領域なんだよ。知る前に教えることは不可能なんだ。」



ピッコロは謎が、何故謎で在り続けるのか分ったような気がした。

いくら謎についての話しや、謎に対しての答を聞いたとしても、謎は謎として残るってこと。

それというのは自分の中の体験によらない限り、謎が解けて知恵となる事は無いということだった。

だからこそ、誰でも門を入るのは独りでしかない。それに謎を解いて進むプロセスなんて、まった

く個人的でしかないじゃないか。僕の心がどんないろんなもので出来てるかなんて誰も知りはしな

いんだから。だって僕自身でさえ知らないんだから!




つづく





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