http://www.saitama-np.co.jp/news12/13/21r.html
2007年12月13日(木)
クラブW杯 13日ミラン戦 浦和
“世界基準”に挑む
アジア王者の浦和は13日、トヨタ・クラブワールドカップ(W杯)の準決勝で欧州王者のACミラン(イタリア)と対戦する(19時30分・日産スタジアム)。日本のクラブが国際サッカー連盟(FIFA)の公式大会で欧州王者と対戦するのは初めて。浦和がクラブを創設してから最も世界に近づき、世界基準を体感するゲームとなる。
チームは12日午後、さいたま市内で約1時間練習した。冒頭15分のみ公開され、10日のセパハン(イラン)との準々決勝に先発したメンバーなど21人が調整した。Jリーグができてから15年。欧州はもとより、世界を代表するビッグクラブACミランとの真剣勝負は、日本のサッカー界にとっても重要な一戦となる。
練習後、都内での公式会見に臨んだオジェック監督は「私も選手もチームも素晴らしい熱気と活力を持っている。勝つ可能性がないと思ったら、家に帰った方がいい。勝つ気でいる。質の高いサッカーを見せたい」と意気込みを示した。
まずは失点しないこと
◆闘莉王 ACミランとの真っ向勝負に気迫もみなぎる。「ここまで来るのに1年間頑張ってきた。自分たちのサッカーをやることが大事」と勝利への執念を燃やす。
10日のセパハン戦は1失点に抑え、会心の内容で準決勝に駒を進めた。ゴールも積極的に狙ったが、自らは得点を奪えず「(ミラン戦では)1回のチャンスで1点取れるように強い気持ちでやりたい」と誓う。
警戒する選手には世界年間最優秀選手(バロンドール)にも輝いたカカやピルロらの名前を挙げた。「あまりスペースを与えないように注意したい。うちが1点以上取ることは難しいと思う。まずは失点しないこと」と戦略を見据えた。
夢の対決の舞台となるのは、リーグ最終戦で連覇を逃した日産スタジアム。苦い思い出の残る地だが、「サポーターがまた横浜を満杯にしてくれると思う。その期待に応えたい」。日本一のサポーターとともに、闘将が“歴史的な1勝”に挑む。
冷静に一戦必勝誓う
◆永井 ここ一番で勝負強さを発揮してきた。10日のセパハン戦は、リーグ戦などを含めて5試合ぶりの得点を奪い、低迷したチーム状況を打破した。ACミランとの夢の対決でも、ゴールへの期待は高まる一方だ。本人も「FWで試合に出る以上、勝ちにつながる点を取りたい。思い切りやりたい」と意欲満々。
ただ、冷静さはいつも通り。ACミランに勝利すれば、クラブ世界一に王手をかけるが、「先のことは考えず、あす勝てるようにリラックスして、いつも通りやるだけです」。クールな表情で一戦必勝を誓った。
勝ち目指すことに意義
浦和にとってクラブ創設以来、最大のビッグマッチに位置付けられる。今季の最終目標でもあったACミランとの対決が、刻々と迫ってきた。ここ数日、饒舌(じょうぜつ)なオジェック監督は「チーム、選手、私自身も楽しみにしている。素晴らしいチャンスだ」と声が一段と大きくなった。
相手が欧州王者・スーパースター軍団のACミランといえども、ピッチに入り、にらみ合ったら五分と五分。全員の意思を統一してわずかな隙(すき)間を見つけ出し、探し出し、逃さず突きたい。「ACミランは強いし、世界レベル」とオジェック監督は評しながら、「細かい話はしないが、道はある」と対策はインプットできているようだ。
走りや動きを絶やさず、守りは粘り強く、根気良く。ゴールを決めるべき時にきっちり決める。「チャンスはあると思う。そこでいかにフィニッシュできるか」と小野。相手が相手だけに、完ぺきに近い内容で試合をつくり、敵を慌てさせることが勝利への前提となる。
一発勝負のトーナメント。挑戦者の立場の浦和は重圧とは無縁だし、Jリーグ、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)との並行で中2日の試合も経験積みだ。「ACミランは全員がワールドクラス」と認める鈴木は「自分たちの力を知るいい機会。勝ちを目指して戦うことに意味がある」。夢の一戦にとどまらない好勝負が期待できそうだ。
ACミラン 1899年イタリア北部の都市ミラノに創設された。同国1部リーグ(セリエA)優勝17度、イタリア杯制覇5度の名門クラブ。欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝7度はレアル・マドリードの9度に次ぐ2位。ホームスタジアムはジュゼッペ・メアッツァ(愛称・サン・シーロ)は8万3679人収容。クラブW杯の前身のトヨタカップには6回出場し、3度優勝している。今年の世界最優秀選手賞に輝いたカカ(ブラジル代表)、ピルロ(イタリア代表)などを擁するスター軍団。
2007年12月13日(木)
クラブW杯 13日ミラン戦 浦和
“世界基準”に挑む
アジア王者の浦和は13日、トヨタ・クラブワールドカップ(W杯)の準決勝で欧州王者のACミラン(イタリア)と対戦する(19時30分・日産スタジアム)。日本のクラブが国際サッカー連盟(FIFA)の公式大会で欧州王者と対戦するのは初めて。浦和がクラブを創設してから最も世界に近づき、世界基準を体感するゲームとなる。
チームは12日午後、さいたま市内で約1時間練習した。冒頭15分のみ公開され、10日のセパハン(イラン)との準々決勝に先発したメンバーなど21人が調整した。Jリーグができてから15年。欧州はもとより、世界を代表するビッグクラブACミランとの真剣勝負は、日本のサッカー界にとっても重要な一戦となる。
練習後、都内での公式会見に臨んだオジェック監督は「私も選手もチームも素晴らしい熱気と活力を持っている。勝つ可能性がないと思ったら、家に帰った方がいい。勝つ気でいる。質の高いサッカーを見せたい」と意気込みを示した。
まずは失点しないこと
◆闘莉王 ACミランとの真っ向勝負に気迫もみなぎる。「ここまで来るのに1年間頑張ってきた。自分たちのサッカーをやることが大事」と勝利への執念を燃やす。
10日のセパハン戦は1失点に抑え、会心の内容で準決勝に駒を進めた。ゴールも積極的に狙ったが、自らは得点を奪えず「(ミラン戦では)1回のチャンスで1点取れるように強い気持ちでやりたい」と誓う。
警戒する選手には世界年間最優秀選手(バロンドール)にも輝いたカカやピルロらの名前を挙げた。「あまりスペースを与えないように注意したい。うちが1点以上取ることは難しいと思う。まずは失点しないこと」と戦略を見据えた。
夢の対決の舞台となるのは、リーグ最終戦で連覇を逃した日産スタジアム。苦い思い出の残る地だが、「サポーターがまた横浜を満杯にしてくれると思う。その期待に応えたい」。日本一のサポーターとともに、闘将が“歴史的な1勝”に挑む。
冷静に一戦必勝誓う
◆永井 ここ一番で勝負強さを発揮してきた。10日のセパハン戦は、リーグ戦などを含めて5試合ぶりの得点を奪い、低迷したチーム状況を打破した。ACミランとの夢の対決でも、ゴールへの期待は高まる一方だ。本人も「FWで試合に出る以上、勝ちにつながる点を取りたい。思い切りやりたい」と意欲満々。
ただ、冷静さはいつも通り。ACミランに勝利すれば、クラブ世界一に王手をかけるが、「先のことは考えず、あす勝てるようにリラックスして、いつも通りやるだけです」。クールな表情で一戦必勝を誓った。
勝ち目指すことに意義
浦和にとってクラブ創設以来、最大のビッグマッチに位置付けられる。今季の最終目標でもあったACミランとの対決が、刻々と迫ってきた。ここ数日、饒舌(じょうぜつ)なオジェック監督は「チーム、選手、私自身も楽しみにしている。素晴らしいチャンスだ」と声が一段と大きくなった。
相手が欧州王者・スーパースター軍団のACミランといえども、ピッチに入り、にらみ合ったら五分と五分。全員の意思を統一してわずかな隙(すき)間を見つけ出し、探し出し、逃さず突きたい。「ACミランは強いし、世界レベル」とオジェック監督は評しながら、「細かい話はしないが、道はある」と対策はインプットできているようだ。
走りや動きを絶やさず、守りは粘り強く、根気良く。ゴールを決めるべき時にきっちり決める。「チャンスはあると思う。そこでいかにフィニッシュできるか」と小野。相手が相手だけに、完ぺきに近い内容で試合をつくり、敵を慌てさせることが勝利への前提となる。
一発勝負のトーナメント。挑戦者の立場の浦和は重圧とは無縁だし、Jリーグ、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)との並行で中2日の試合も経験積みだ。「ACミランは全員がワールドクラス」と認める鈴木は「自分たちの力を知るいい機会。勝ちを目指して戦うことに意味がある」。夢の一戦にとどまらない好勝負が期待できそうだ。
ACミラン 1899年イタリア北部の都市ミラノに創設された。同国1部リーグ(セリエA)優勝17度、イタリア杯制覇5度の名門クラブ。欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝7度はレアル・マドリードの9度に次ぐ2位。ホームスタジアムはジュゼッペ・メアッツァ(愛称・サン・シーロ)は8万3679人収容。クラブW杯の前身のトヨタカップには6回出場し、3度優勝している。今年の世界最優秀選手賞に輝いたカカ(ブラジル代表)、ピルロ(イタリア代表)などを擁するスター軍団。