受験生のための『世界史Ｂ』―東アジア世界[（１０）南北朝時代（前編）]

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　[晋]

　

　でました！
　みなさん大好き『三国無双』に登場する「司馬懿」ですね！　「しばい」ですよ！

　漢字が出ないったらありゃしない。

　このお方は、前回登場した魏の将軍です。
　△ボタンでビームが出ます。

　さて、そんな司馬懿さん……

　

　あ、あれ……？
　
　おっぱいが……。
　
　司馬懿さんにおっぱいが……。

　うん……はい。

　いえ、話を続けましょう。

　

　おっと……？

　司馬さん、ずいぶんと顔がうすく……。

　まあ、いいでしょう。表現の仕方はさまざまです。笑

　そんな司馬懿さんなんですけど、三国の中で最も強かった魏を率いて、やがてその子である司馬炎が皇帝の位を奪うことになります。
　
　彼が265年に建てた王朝は晋（しん）。
　三国のうち、蜀は早々に滅び、残った呉はこの晋によってやられてしまいます。
　なお、よくスポーツなどで使われる「破竹の勢い」というのはこのころ生まれたたとえです。

　しかし、晋は内部で間もなく八王の乱が起こります。


　[北方民族の活躍]

　さて、その内乱の中で兵士として活躍した、屈強なやつらがいました。

　それは、
　羯（けつ）
　鮮卑（せんぴ）
　�読（てい）
　羌（きょう）

　そして

　匈奴

　からなる、五胡という遊牧民族でした。
　
　彼らは、もともと中国の中心（＝中華）からは離れて、周辺で遊牧を営んでいた騎馬民族。

　まあ簡単にいえば、

　日馬富士
　白鵬
　旭天鵬
　鶴竜
　朝青龍

　という、モンゴル出身力士みたいな感じですね。

　彼らはねー、強いんですよ。
　日ごろから大草原を馬で走りまわり武芸に励んでいますから。
　
　晋の首都洛陽なんてあっというまに陥落させてしまいます。
　つまり、晋は滅亡しました。笑

　しかし！
　
　司馬の一族はしぶとく生き残っていたんですね。
　この生き残りのせいでみなさんが覚えなければならないことがまたひとつ増えるんです。

　司馬睿（しばえい）さんは南に逃げて、建康（現在の南京）で東晋を建てました（317年）。
　

　[南北朝時代]
　
　南では東晋、じゃあ遊牧民族に蹂躙された北はどうなったのかというと、遊牧民族が次々と政権を建てます。
　それが、五胡十六国。
　その中身はすさまじく、燕だの鳥桓だのウモンブ（ん？）だの秦（また？）だの……これは実際に16コの国があったというわけではなく、
　「とにかくたくさんあった」というイメージ。
　
　しかしやがて、その五胡十六国時代も統一へ向かいます。
　統一したのは、鮮卑の拓跋氏（たくばつし）という家が建てた北魏でした（386年～）。（これは何故かセンター頻出）

　一方、東晋も劉裕という武将によって倒され、宋という王朝が建てられます。
　ところがこれは短期間で滅亡し、その後、

　宋（そう）
　斉（せい）
　梁（りょう）
　陳（ちん）

　という国が順番に入れ替わり立ち替わり建っては滅亡していきました。
　
　これらの王朝をまとめて、南朝といいます。

　これはもう、


　そうせいりょうちんそうせいりょうちんそうせいりょうちん


　と1000回ぐらい言って覚えたほうがいいですね。


　つまり、この時代は中国が北と南に分かれ、

　北は北魏（北朝）
　南は宋斉梁陳（南朝）

　というように分裂した南北朝時代だったということです。

　
　◎今日のポイント
　・　五種類の北方民族をすべて言えるようにしておこう。
　・　北魏は〇〇の△△氏によって建てられた。
　・　「南朝」とは、〇△□×のこと。