受験生のための『世界史B』 もくじ
↑ここから各項目に入れます。
更新のリクエストありがとうございます!
こんな夜中の更新になってしまって申し訳ありません。
さて、南北朝時代の後編ですね。
ここでは、土地制度と官吏登用制度および宗教が重要です。
[土地制度と官吏登用制度]
「土地制度」って聞くと、なんか難しそうでだるいですよね。笑
でもこれは簡単なことで、要するに、田んぼの分け方だと思ってもらっていいです(うわー、大胆)。
庶民の感覚で言えば、田んぼがたくさんあれば米がたくさん取れますから、ぜひともしっかり分けてもらいたいものです。
しかし、国家にとっての「田んぼ」はそれ以上の意味をもちます。
それは、財源です。
田んぼから収穫された稲が税となって中央に納められるわけですから、庶民にはそれなりに田んぼをしっかり持っていてもらって、耕しておいてもらわないと困るんです。
でも、時は戦乱の世。
軍隊が襲ってくるのに庶民は田んぼなんか耕していられません。当然、放棄して逃げ出します。
そんなことが続いて、国家は庶民の田んぼの持ち方に対して介入せざるをえなくなっていきます。
その一例が、
・ 魏の屯田制
・ 北魏の均田制
です。
いずれも、政府が打ち出した、田んぼをしっかり耕させる作戦ですね。
農民が戦乱の世で苦しむ中、地方の豪族は自らの利益を着々とたくわえていました。
その背景には、中央との関係があります。
漢の時代、皇帝を支える官僚(官吏)は郷挙里選という方法で採用されていました。
これはどういう方法かというと、地方の有力者さんが
「こいつ、オレのお気に入りなんですよー。官僚になったらいい働きすると思うんですけどねー」
などと言って自分の村の若者を中央に推薦するやつです。
そうすると、たとえ自分の家の息子がどうしようもないロクでもないやつだったとしても、こっそり中央の役人にお金を渡しちゃえば推薦してもらえるわけ。
ワイロってやつですね。
こんなんじゃ汚職が蔓延するに決まってんじゃねーか!!
そうなると、お金を持っている人ほど出世できちゃうという状況になります。
というわけで三国時代の魏が、郷挙里選に代わって九品中正という制度を始めます。
これは、中央の官吏が地方の人材を推薦して選び出すシステムです。
おお!
中央の人が自分で選ぶならOKじゃん!
これで万事解決!
でもね!
その判断基準は地元の評判なんだよ!
結局、地元の有力者と、官吏を選ぶ役割の中央の人がワイロやらなんやらでくっついちゃって、何の意味もなくなりました。
最終的には、えらい貴族は孫の代までえらい貴族、貧しい農民は孫の代まで貧しい農民という、階層の固定化が進んだのです。
この後、土地制度にしろ官吏登用制度にしろ、いかにえらそうなやつらを排除して公正に執り行うか、ということが中華王朝の課題になっていきます。
[宗教]
ここまで東アジアで宗教を扱う際は、だいたいが儒教の話でした。
が、この4世紀ごろから仏教が登場します。西から伝わったんですね。
・ 仏図澄(ぶっとちょう)、鳩摩羅什(くまらじゅう)……華北での布教や仏典の翻訳
・ 法顕(ほっけん)……『仏国記』を著す
というような人物が活躍します。
仏教の世界観を表現する寺院として、敦煌(とんこう)にある石窟寺院や、北魏の雲崗・竜門(うんこう・りゅうもん)は有名ですね。
その仏教の布教に対抗したのが、道教でした。
仏教がおしゃかさまなら、道教は仙人、とでも言えましょうか。
寇謙之という人が北魏の皇帝に信頼されて、勢力を伸ばしました。
そのほか、南北朝時代は宗教以外でも文化が花開いた時代でしたが、とりあえずここまでとしましょう。
◎今日のポイント◎
・ 魏と北魏で採用された土地制度をそれぞれ述べよ。
・ 『仏国記』を著したのは誰か。
・ 北魏の太武帝に信任され、勢力を伸ばした道士は誰か。
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こんな夜中の更新になってしまって申し訳ありません。
さて、南北朝時代の後編ですね。
ここでは、土地制度と官吏登用制度および宗教が重要です。
[土地制度と官吏登用制度]
「土地制度」って聞くと、なんか難しそうでだるいですよね。笑
でもこれは簡単なことで、要するに、田んぼの分け方だと思ってもらっていいです(うわー、大胆)。
庶民の感覚で言えば、田んぼがたくさんあれば米がたくさん取れますから、ぜひともしっかり分けてもらいたいものです。
しかし、国家にとっての「田んぼ」はそれ以上の意味をもちます。
それは、財源です。
田んぼから収穫された稲が税となって中央に納められるわけですから、庶民にはそれなりに田んぼをしっかり持っていてもらって、耕しておいてもらわないと困るんです。
でも、時は戦乱の世。
軍隊が襲ってくるのに庶民は田んぼなんか耕していられません。当然、放棄して逃げ出します。
そんなことが続いて、国家は庶民の田んぼの持ち方に対して介入せざるをえなくなっていきます。
その一例が、
・ 魏の屯田制
・ 北魏の均田制
です。
いずれも、政府が打ち出した、田んぼをしっかり耕させる作戦ですね。
農民が戦乱の世で苦しむ中、地方の豪族は自らの利益を着々とたくわえていました。
その背景には、中央との関係があります。
漢の時代、皇帝を支える官僚(官吏)は郷挙里選という方法で採用されていました。
これはどういう方法かというと、地方の有力者さんが
「こいつ、オレのお気に入りなんですよー。官僚になったらいい働きすると思うんですけどねー」
などと言って自分の村の若者を中央に推薦するやつです。
そうすると、たとえ自分の家の息子がどうしようもないロクでもないやつだったとしても、こっそり中央の役人にお金を渡しちゃえば推薦してもらえるわけ。
ワイロってやつですね。
こんなんじゃ汚職が蔓延するに決まってんじゃねーか!!
そうなると、お金を持っている人ほど出世できちゃうという状況になります。
というわけで三国時代の魏が、郷挙里選に代わって九品中正という制度を始めます。
これは、中央の官吏が地方の人材を推薦して選び出すシステムです。
おお!
中央の人が自分で選ぶならOKじゃん!
これで万事解決!
でもね!
その判断基準は地元の評判なんだよ!
結局、地元の有力者と、官吏を選ぶ役割の中央の人がワイロやらなんやらでくっついちゃって、何の意味もなくなりました。
最終的には、えらい貴族は孫の代までえらい貴族、貧しい農民は孫の代まで貧しい農民という、階層の固定化が進んだのです。
この後、土地制度にしろ官吏登用制度にしろ、いかにえらそうなやつらを排除して公正に執り行うか、ということが中華王朝の課題になっていきます。
[宗教]
ここまで東アジアで宗教を扱う際は、だいたいが儒教の話でした。
が、この4世紀ごろから仏教が登場します。西から伝わったんですね。
・ 仏図澄(ぶっとちょう)、鳩摩羅什(くまらじゅう)……華北での布教や仏典の翻訳
・ 法顕(ほっけん)……『仏国記』を著す
というような人物が活躍します。
仏教の世界観を表現する寺院として、敦煌(とんこう)にある石窟寺院や、北魏の雲崗・竜門(うんこう・りゅうもん)は有名ですね。
その仏教の布教に対抗したのが、道教でした。
仏教がおしゃかさまなら、道教は仙人、とでも言えましょうか。
寇謙之という人が北魏の皇帝に信頼されて、勢力を伸ばしました。
そのほか、南北朝時代は宗教以外でも文化が花開いた時代でしたが、とりあえずここまでとしましょう。
◎今日のポイント◎
・ 魏と北魏で採用された土地制度をそれぞれ述べよ。
・ 『仏国記』を著したのは誰か。
・ 北魏の太武帝に信任され、勢力を伸ばした道士は誰か。
本当にありがとうございます_φ(・▽・
再来週テストなので中国史の更新できればお願いします!
明後日が世界史のテストがあり中国史全部なので少しでも更新できればお願いします!!
中国史、少し更新しましたので、よければ見ていってください。
僕のブログを頼りにしていただいているのはたいへんうれしいことです。
しかし、ほかの方へのコメントでも申し上げているとおり、このブログはあくまでも「参考程度」であり、このブログを学習の中心に据えることはおすすめできませんし、このブログを読んだからといって点数が自動的に上昇する、というものでは決してありません。
たびたび、多くの方から本ブログの記事が「わかりやすくておもしろい」というお褒めの言葉をいただきますが、もしそれが本当で、そしてそのせいでに読者の方々が教科書や学校で使う教材を敬遠するようであれば、僕はそれをあまりよくないことだと思っています。
理由は2つあります。
1つは、たとえ難しくても教科書を読んで自分なりに何かを理解する、理解しようとする、ということは今後生きていくうえで大事なことになるだろうと思うからです(もちろん、その必要性を今理解しろ、とは言えませんが……)。僕のように砕けた文章で明快に歴史を語ろうとするとき、僕は意図的にしろそうでないにしろ、多くの大事なことを削ぎ落としています。
もう1つは、このブログの存在が読者の方々から「自分で勉強する力」を奪ってしまうのではないかと不安に思うからです。こちらの理由のほうが大きいかもしれません。
僕は残念ながら、Unknownさんの「点数自動上げマシーン」にはなれません。また、そうありたいとも思っていません。僕は東進ハイスクールの塾講師ではありませんから。
点数の上下よりも大事なことがある、と思ってこのブログを書いていますし、その信念をもて学校の先生になろうと思います。
(誤解しないでいただきたいのですが、「記事のリクエストをするな!」と言っているわけではありません)
以上、長くなりましたが僕の意図を汲み取っていただければ幸いです。