X-MEN3公開前のヒュー・ジャックマンインタビュー。
以前ちらっと触れた PARADE Magazine 5/14号の記事です。
これまで断片的には見聞きしたことのある子供の頃の話が、まとまった形で、率直に語られているので、少し前の記事ですが紹介したいと思いました。
「僕は常に感じていた。恐怖から目を背けていては、その影は決して消えることがないと。それは人間を萎縮させてしまう。だから僕は、自分に最も深く傷を残したことについても『イエス』と言うようにして来たんだ」
というヒューの言葉で始まる記事は、まずX-MENでハリウッド・デビューした彼のプロフィールや、"The Last Stand" 公開を間近に控えた彼の近況について、簡単に触れています。
7年前まで、映画俳優としては無名で、最も大きい役が『オクラホマ!』のカーリイだったヒュー・ジャックマンに(別の記事では「それが自分のキャリア・ハイだと思っていた」とも語っていました)、31歳にして突如ウルヴァリン役のオファーが来た前後の事情は、ファンには既にお馴染みのことです。
それを受けることを、デボラさんが当初反対していたことも。
「拳から爪が出て来る役だって?何なの、それ」
そのへんの事情は、The Daily Record のこの記事でも(後に出て来る話も含めて)補完できます。
例の爪が出て来る擬音(?)らしき "SNIKT" って…日本語にしたら、やっぱり「シャキーン!」?
「デボラは言ったよ、『こんな役引き受けちゃ駄目よ。あなたは今、(英国)ロイヤル・ナショナル・シアターに出演してるのよ』って。でも僕は、『どんな映画かよく判らないけど、パトリック・スチュアートとイアン・マッケランとアンナ・パキンが出演をOKして、監督がブライアン・シンガーだったら、ちゃんとお墨付きってことだろう』って答えた」(TDR)
PARADE Magazineに戻ると、その後、舞台に映画に(それもSFからロマコメまで)活躍の場を広げ、デボラさんと二人のお子さんにも囲まれて、「望むものは全て手に入れた」とまで思った、という現在の彼について語られています。
『すらりとした長身、不条理なほどのハンサムで、ヘイゼルの瞳を持つジャックマンは、グリーンのTシャツに茶色いレザーのバイク・ジャケットを身に着け、ブルー・ジーンズを穿いた長い脚をテーブルの下で組んでいる。何不自由なく満ち足りていることを隠そうとせず、またそこには、男性の映画スターにありがちな自惚れや尊大さは微塵も感じられない。』
"absurdly handsome" って表現、いいですねー。
でも「グリーンのTシャツ」って、もしやあの虎柄…?そんなにお気に入りだったのか!
また、ウルヴァリンで知られるようになってからも、「影を秘めた男臭さ」などに安住することなく、ブロードウェイでピーター・アレン役に挑戦、トニー賞を受賞するに到ったことも述べられています。
『ジャックマンは驚くほど開けっぴろげで、構えた所がなく、混じりけなしの快活さという、稀に見る美質を表している。』
それにしても、どこの国でもヒューにインタビューした記者さんって、その筆致がもれなく「絶賛モード」になってしまいますねえ。
日本の映画雑誌でも(来日時)必ず「すごくいい人だった」と書かれていますし。
「二人の子供を持って判ったことだけど、人は皆、その人なりの行ないや、生き方のベースとなる固有の性質というものを持って生まれて来ると、僕は思う。大事なことはすべて家族に聞くようにしているけど、僕自身も、ここにいることを幸せだと感じる子供たちの一人なんだろうね」
『しかしそれでも、ジャックマンは幸福がいかに儚いものであるか理解している。』
という訳で、話は彼の幼少期の思い出に-----
以下次回へ。