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あ~る亭の日々をなでる!!

世の中のすべてを斬る!いや「なでる!!」

2006年をなでる!!~実演編

2006-12-31 | 実演
生で観る喜び、実演もの。
今年は3つほど。

『PARCO歌舞伎 決闘!高田馬場』
『戸惑いの日曜日』
 三谷幸喜の舞台、今年は2本。
 歌舞伎という新しい形態の『高田馬場』も良かったが、
 東京ヴォードビルショーによる『戸惑い~』が思いのほか
 面白かった。
 最近ますますチケットを取りづらい三谷舞台だが、来年も行きたいなぁ。

『美里祭り2006! in 山中湖 ~初富士・美里・夏が来た!~』
 去年、無念の不参加となった西武球場ラストライブであったが、
 今年そのリベンジを果たした!!
 そして後半見えた青空と富士山に泣いた!!

やはり生はいいよ。
ほんと、その臨場感で、感動が数倍にもなる。
来年は東京事変とか行きたいなぁ。
次回の美里祭はどうなるんだろう。
そんなこんなで、来年も積極的にいろいろ観にいきたいものです。

三谷幸喜『戸惑いの日曜日』

2006-09-03 | 実演
3月の歌舞伎以来、久しぶりの三谷舞台。
今回は、東京ヴォードビルショーの公演で、演出は三谷じゃない。
去年観た『竜馬の妻とその夫と愛人』と同じパターンで。
脚本のみ三谷って、意外と取りやすいんだよね。
今回も、劇団先行で申し込み、前から二列目をゲット!
しかし、一緒に行く予定だった先輩が急遽行けなくなり、独りで観るはめに。。

舞台は、1時間半で一回休憩の入る二幕構成。
あるマンションで繰り広げられるシチュエーションコメディなんだけど。
これがもう、爆笑に次ぐ爆笑!!
ひとつの嘘がいくつもの新しいうそに繋がり、それが絶妙な
バランスで突き進む!
出演者の西郷輝彦はかなりいい味を出していた。
第一幕が終わった時点で、もうすっかり大満足だったよ。
そして、第二幕もしっかりその勢いで突っ走り。
後半、その嘘が露呈してからも、まだまだ勢いは止まらない。
ああ、ビビアン!!
ビビアン、面白すぎ!!!
そして最終的に、すべてのその“状況”にしっかりケリを
つけつつ、ちゃんとメッセージを残すことも忘れない。
これぞ三谷舞台だよ。

このあまりにもストレートな、真っ向勝負のコメディ舞台。
「バッドニュース☆グッドタイミング」がそうだったが、
笑いのレベルと終わったあとの満足感から言っても、
「バッニュース~」を完全に越えたね。これは。
というか、過去に観た三谷舞台の中でもかなり上位。
脚本のまとまりが群を抜いて素晴らしい。
泣きでは『彦馬がゆく』、豪華さでは『オケピ!(初演)』、
そして笑いでは『戸惑いの日曜日』。
そう言っても過言じゃないくらいの出来の良さだった。

三谷幸喜、やはり天才だ。
次は11月に、三谷演出の東京ヴォードビルショー公演がある。
なんとかチケットを取り、観にいきたい。

『美里祭り2006! in 山中湖 ~初富士・美里・夏が来た!~』

2006-07-22 | 実演
         ~注~
恐らく長文になりますが、ご容赦ください。


会場へと向かう道中では、ずっとFM富士の美里ラジオ特番を聴いていた。
ゆかりのアーティスト(槙原敬之や木根尚登等)や美里本人からのメッセージを始め、美里リクエストトップ30など、テンションをあげまくるプログラムにすっかりやられてしまった。

で、到着した山中湖の会場駐車場は、我々の来た方向の反対側に向けて長い列ができていた。
途中から入れてもらえたから良かったけど、普通の道を来ていたら、大変な目にあっていただろう。。
ISEさん、さすがジモティっす。さすがっす!

会場入りすると、意外と会場近くまで車は通された。
車を降りて、会場に向かって進む。
天気は曇り。
分厚い雲が空を覆う。
うん、しょうがないよね。
雨じゃないだけでもいいってことさ。

グラウンドにグッズ売り場を発見。
早速列に並び、購入することに。
列はロープで仕切られ、左側は「現金」の列、右側は「クレジットカード・EDY」の列と、2グループに分かれていた。
IT革命の申し子を自認する私は、もちろん右の列へ。
MIKAちゃんもそれに続く。
現金派のsquid、てっしーは左へ。
しかし、現金の列がどんどん進んでいく中、IT列は一向に進まず。
squid、てっしーが買い終わり、暇をもてあましてお茶を買い、更に我々の分のお茶まで買ってきても、まだ進まない。
気がつけば、現金の列の最後尾がすぐ横に見えるじゃないか。
「ここで行くのは負けだ」と思いながらも、ここで遂に断念。
左の列へと移った。
あら、あっという間にレジまで行くじゃないか。
なんだったんだ、IT列!!
怒りを覚えながらも、気を取り直して買い物。

うちわ(大)を・・・ないと。
小サイズもないと。
じゃあ応援グッズ・・・え、ない?
応援グッズだよ?
美里を応援するのに、お金出してグッズ買おうっていうのに、
それがないってか!!!
じゃあ、いままでのIT列での並んだ時間はなんだったんだ!!!
MIKAちゃんと二人で、爆発寸前のところを、現金でいち早くうちわ(大)を購入していた後輩達が、そっと手渡してくれた。
「やっぱり現金が一番ですよ」とsquid。
うん、うん。そうだな、そうだよな!
とりあえず手に入れたうちわのおかげで、販売係の人たちは命拾いをしたな。

会場へ向かう。
二箇所の入り口があるのに、誘導が全然できてない。
ああ、大丈夫?

会場に入ると、ステージは思いのほか近い。
8000人収容と聞いていたが、これは程よい大きさじゃないかな。
席につき、スタートを待つ。
「芝生の保護のため、水以外は飲まないでください」とアナウンス。
おい、そんな注意書きどっかにあったか?
お茶を手持ちで入っても、何も言われませんでしたが!?

この会場のこけら落としだから、多少の不手際は仕方ないが、これではあまりにも。。
しかも、会場は濃霧に包まれそうな天気。
ステージはちゃんと見えるのか?
うわぁ、テンションが下がってしまう。。

開演予定の16時から15分押しの開演。
演奏がスタートするも、美里の姿は見えず。
おや?と思い探すと、舞台左側からオープンカーに乗って登場!
真っ赤な浴衣に和傘が良く似合う!!
一曲目は意表をつく「ラブ・ゴーゴー!!」。
車に乗ったまま、歌いながらグルッと会場を一周し、右側から車のままステージへ。
車から降りて、そのまま演奏は続いた。
2曲目がまた懐かしい、アルバム「tokyo」から「元気だしなよ」。
うわ~、ツボついてくるな~。
そのまま畳み掛けるように、「夏が来た!」。
♪夏祭りには帰って来いよ
うん、うん。
良く帰ってきたな、美里ちゃん!!
さっきまでの低いテンションはすっかり忘れ、一気に最高潮まで持って行かれてしまった。
さすがだよ。
霧もすっかり晴れているし。

ここでオープニングMCが入り、次の曲へ。
あれ、このイントロ。
♪恋人のふりをして 今日だけは歩いてね
うわ~、「彼女の彼」(アルバム「ribbon」より)じゃねーか!!
「ribbon」のマイナー曲なんか出されたら、それだけでもうすっかり涙目なのに、こんな名曲を出されてはもう、たまりませんよ!!
あとのMCで「隠れファンの多い曲」と言っていたが、気づかないうちに自分もそのひとりだったってことですか。

「みんないた夏」」(アルバム「BIG WAVE」より)を挟んで、アルバム「うたの木Seasons」より童謡。
「赤とんぼ」「故郷」「椰子の実」の三曲。
美里の声は、童謡を歌っても素晴らしかった。
圧倒的な声量に加え、包み込むような暖かさがある。
だから、こういう曲がまたいい味を出すんだろう。

あまり記憶にはなかったが、「はじめて」(アルバム「BIG WAVE」より)、「初恋」(アルバム「Baby Faith」より)は、ここで聴いて改めて名曲だと感じた。
やっぱバラードもいいなぁ。

と、ここでついに来ました、「10years」」(アルバム「ribbon」より)。
♪あれから10年も この先10年も
20年をやり遂げ、新たなスタートを切った美里。
この先の10年を考えると、やはりこの最初の一回に立ち会うことができた喜びは大きいよ。

そして、またあまり記憶にはなかった「ランナー」(アルバム「ハダカノココロ」より)がまた名曲だった。
♪ひとりで生きてく寂しさは だれもみんな同じだから
この歌詞にsquidが共感していたのもうなずける。
♪こんなに綺麗な富士山が この街から見えるなんて
の歌詞では、スクリーンに綺麗な富士山の映像。
いや~、富士山、とてもじゃないけど見える天候じゃないんだよねぇ。
と思うと、ちょっと苦笑してしまったが。

ここで小休止。
会場では「ゴミを持ち帰ろう」という趣旨のパフォーマンス。
美里さん、休憩ですかね?

戻ってきた美里は、ダンサブルな出で立ちで登場。
曲はまたしても「tokyo」から、「POSITIVE DANCE」。
いや~、懐かしすぎるってばよ。
更に懐かしい「It's Tough」(アルバム「BREATH」より)にやられていると、続いてはカバー曲。
「恋のバカンス」「渚のシンドバッド」「涙の太陽」を織り交ぜながら。

ここでついに来ました、「恋したっていいじゃない」(アルバム「ribbon」より)!!
来る途中、squidがずっと「D・A・T・E」の掛け合いを楽しみにしていた楽曲だったので、このイントロでさぞかし盛り上がっているだろう!とsquidを見ると、ポカーンとした表情。
「この曲だぞ!」と教えると、ようやく理解したらしく、テンションがあがっていたようだった。
やはり美里楽曲の中でも絶対に外せない曲のひとつ。
会場中がひとつになって盛り上がった。
野外ライブっていうのがまたいいよねぇ。

続いて、この山中湖ライブのテーマ曲として最近発売されたシングル「おねがい太陽 ~夏のキセキ~」。
この日のためにシングルを買って予習してきた甲斐があった。
これまたいい曲だよ。
ここで振る予定の応援グッズ、ハート型風船を持っている人が少なかったのだけが残念だった。
ちゃんと数用意しといてくれよ。。

ここでまた畳み掛けるように「My Revolution」(アルバム「Lovin'you」より)を持ってきた。
そりゃもう盛り上がりますよ。
美里を象徴する曲といっても過言ではないでしょう。
ああ、もうたまらないよ。

ここで、また名曲がきた。
「青空」(アルバム「HELLO LOVERS」より)。
♪青空に風を あつめて風車 くるくると
ステージ上にはたくさんの風車が歌詞のままに回っていた。
これで青空さえ見えれば完璧なのに。。
恨めしい思いで空を見上げ、信じられないものを見た。

空一面を覆っていたはずの暗雲の隙間から、青空が!

もう、見上げた目をしばらく下ろせなかったよ。
正面を向いたら間違いなく涙を流してしまうから。
だって、こんな奇跡ってあるかよ。
このタイミングで青空が見えるって。
会場に行っていた人は分かってくれると思うけど、
ついさっきまでは、いつ雨が降ってもおかしくない天気で。
絶対に晴れることはない、雨が降らなければ万々歳。
そう思っていたから、この奇跡に完全にやられてしまったよ。。

最高の感動を残して、コンサートは一旦幕。
アンコールへと続く。

アンコール一曲目は「夏の歌」。
この曲が始まってしばらくして、さっき青空以上の奇跡が。
なんとなく周りがざわざわし始めて、ステージじゃない方を指差しているので、それを目で追うと、

富士山の山頂が、雲の切れ間からハッキリと見えるじゃないか!

もうよ。
富士山なんか見える天気じゃなかったんだって。
青空が見えただけで感動したんだから、富士山の、しかも山頂がハッキリ見えるなんて、どう考えてもありえなかったんだって、ほんとに。
こんな奇跡に立ち会えるなんて。

「蝶のように 花のように」(アルバム「Blue Butterfly」より)、「スピリッツ」(アルバム「Spirits」より)、「お祭マンボ」とノリのいい曲をやっている間、まだ富士山に気づいていない美里がいつ気づくかと、みんな気が気じゃなかったね。
曲間では、「美里ちゃん、富士山見えてるよ!」っていう叫びが。中には「美里ちゃん、後ろ!」って言ってる奴もいて。
おいおい、ドリフの「志村、後ろ!」じゃないんだから。
でも、気持ちはわかるぞ。

結局アンコールの一幕は終わり、美里は気づかないまま戻ってしまった。
次のアンコールまでの間、また雲に隠れつつある富士山に、会場からは富士山コールが!
が、我々の願いはかなわず、美里が出てきたときはもう富士山は見えなかった。

美里はステージに出てきて富士山の方向を見て、残念そうな表情をしていたが、この天候の中で富士山が姿を現したという奇跡に、「みんなすごいよ・・」と声を詰まらせていた。
うん、これはやはり、あそこに集まった9000人のパワーが起こした奇跡としか思えなかったよ。

新曲「青い鳥」は、また名曲だった。
心に染み入る楽曲。
ああ、終わってしまう。
でもまだ、あの曲やってないよ。
あの曲をやってくれれば、俺はもう今日は100%満たされるよ。
そう思っていたら、最後の曲はやはりあの曲でした。

「サマータイムブルース」(アルバム「tokyo」より)。
盛り上がったね~、それはもう。
手を大きく上げて、手を打ち鳴らす。
最後の最後に、また会場がひとつになった。
最高のエンディングを迎えたね。
♪サマータイムブルース
 次の波やってきたら 飛び出すよ はだしのままで

西武スタジアムのV20を終え、次の波に乗った美里。
その波に自分も乗れたことが、とにかく嬉しかった。

最後に全員で礼をして、帰っていってしまった。
しかし、この満たされ感は近年味わったことのないものだったよ。
今回だけのつもりだったが、また行けたら行きたい!と、心から思う。

ありがとう、美里さん。
これほど感動したライブは初めてでしたよ。
これからもず~っと、がんばってください!

三谷幸喜『PARCO歌舞伎 決闘!高田馬場』

2006-03-18 | 実演
12月の『12人の優しい日本人』から3ヶ月。
今年最初の三谷実演ものは、なんと歌舞伎でございます。

歌舞伎って鑑賞したことがなかったので、結構不安があった。
聞き取れない日本語でやり取りしているイメージがあるんだよね。
が、そんな心配は杞憂でした。
基本的に普通にしゃべってました。
普通の演劇と変わりなく。
それでまずは一安心。
どっぷりと三谷歌舞伎を堪能できました。

市川染五郎演じる安兵衛と、それを取り巻く長屋の人々が
とても魅力的で、それぞれのエピソードを深く掘り下げることで
浮き彫りになる安兵衛の人生。
その描き方が実に素晴らしい。
前半で丁寧に描いた登場人物に、後半では最高の見せ場が与えられる。
キャラクター一人一人への愛情の注ぎ方は、さすが三谷幸喜だ。

そして、歌舞伎といえどもそこは三谷。
しっかり笑える歌舞伎になっていました。
爆笑に次ぐ爆笑。
舞台装置を生かした笑いもあり、いろんなところから笑わされた。
もちろん、締めるところは締め、笑いの中にグッと来させるものを
用意しているのも、いつもの三谷流でした。

ひとり二役も面白かった。
舞台左の方の物置に突っ込んだ安兵衛の足が物置から出っ放しなのに、
右のほうから同じ染五郎が別の登場人物として現れて、その足をいじったり。
市川亀次郎が二役を演じた右京とホリ(女役)が同時に登場する場面では、
二人とも向こうを向き、声だけで演じ分けたり。
ただの二役ではなく、そこで笑わせる演出が素晴らしい。
もちろん、早代わりもすごかったし。

舞台装置では、回転する“廻り舞台”が特徴的だった。
場面転換では、スムーズな転換を実現し、出演者が走るシーンでも
うまく使われていた。
そして、幕を使った場面転換。
高さ2メートル、幅数メートルの幕が横から走ってきたと思うと、
そこにいた登場人物は走り去る幕と共に消え、違う登場人物が現れている。
これが圧巻。
思わず「おお!」って声を出してしまうほどの美しさ。

そんな様々な舞台装置が活躍する後半。
ひたすら走って高田馬場を目指すところは、躍動感にあふれていた。
そして、高田馬場にたどり着いたところで、終劇。
いや~、素晴らしかった。
思わずスタンディングオベーションだよ。

というわけで。
歌舞伎の世界でも、三谷ワールドは健在。
いや、歌舞伎と融合して、更に新しい笑いが作られていた。
きっと歌舞伎ファンからは賛否両論あるんだろうけど、面白ければそれでよし!

2005年をなでる!!~実演編

2005-12-31 | 実演
去年は全然行かなかった実演系。
予告どおり今年は行ったぜ!

『東京事変コンサート「yokosuka dynamite!」』
 椎名林檎時代の曲も含めたファン限定コンサート。
 脳髄に直撃する歌声に今年もノックアウト。

『三谷舞台×3』
 「なにわバタフライ」「竜馬とその妻と愛人」
 「12人の優しい日本人」と、三谷舞台満喫。
 「12人~」はチケットが取れず、28,000円で鑑賞。。

『TAKE6ライブ×2』
 1年に2回もTAKE6のライブを鑑賞。
 本物の音楽を生で聴ける喜び。

その他、「blast!」っていう音楽パフォーマンスの
ライブもありました。
生の迫力を満喫できる実演の数々。
金はかかるが、やはりDVDやCDでは味わえない魅力があるね。
今年はほんとに当たり年でした。

三谷幸喜『12人の優しい日本人』

2005-12-23 | 実演
『竜馬とその妻と愛人』から2ヶ月。
三谷本人の演出で言うと、1月のなにわバタフライ以来、11ヶ月振りの舞台がいよいよ。

しかし、今回のチケット取得は参った。
先行発売から、何人もが総出で申し込んだのに、一個も当たらなかった。
仕方なく、オークションに手を出してしまった。
一緒に行った先輩の分と2枚で56,000円也。
痛い出費だったが、どうしても観たかったので。。

『12人の~』は、そもそも15年前に初演された舞台で、映画化もされた三谷作品の傑作舞台。
しかも、江口洋介や石田ひかりが三谷舞台に初出演となれば、期待せずにはいられない。

いや~、良かった。
とにかく、キャラクターの作り方が丁寧。
最初のどうでもいい会話で、まずキャラクターを見せる。
その後、12人が存在感を主張しあう中で浮き彫りになるそれぞれの性格。
絶妙に絡み合い、ぶつかり合う12人。
12人という人数が、全然違和感なくその場にいられるってだけですごいことなのに、ここまで全員をうまく見せるんだから、すごいよ。
一人舞台の『なにわ~』と対極にある作品だな。
ストーリーも秀逸。
もし日本に陪審制が取り入れられたら?
その場にいない犯人と被害者の事件を、陪審員の12人が裁く。
本人不在の状況で有罪、無罪に揺れ動く様が面白い。
笑いの中にちりばめられた伏線が一気にバクハツする後半は圧巻。
感動的だった。
やっぱり三谷舞台に外れなしです。

終演後、テーマ曲作曲の本間勇輔によるサイン会があるということで、ミーハー丸出しでCDを購入、サインしてもらった。
本間氏は意外と普通の人だった。
しかし、古畑のテーマとかが入った本間氏自作のサントラCDをもらえたし、お得だったな。

帰ろうと思ったところに、大学の後輩(在学期間は被っていない)を発見。
いや~、こんなところで会うこともあるんだな。
世間って狭いわ。

次回作は3月の歌舞伎だとか。
どんなものになるのか検討もつかないが、絶対観にいくってことで。

TAKE6東京公演 in BLUE NOTE TOKYO

2005-11-11 | 実演
一昨年の12月の東京公演、今年2月の福岡公演に続き、3回目。
二度目のBLUE NOTE TOKYOだ。

過去二回一緒に行っていた友人が、仕事の都合で行けないと
いうことだったので、今回は行かない予定だったのだが、
前の職場の同期から誘いがあり、急遽行くことになった。

若干残っている仕事を後輩に任せ、桜木町から表参道へ。
表参道なんていうオシャレタウンは、普段近寄らないもんだから、
ほんとに前の公開以来、2年振りだ。
時間の15分前に到着。
既に席についていた友人と落ち合い、ドリンクを飲みながら
最近の近況なんかを話していると、ステージが始まった。

曲は、福岡公演で聴き、NEWアルバムの一曲目に入っている
『Come On』からスタート。
会場のテンションは一気に盛り上がった!
『WADE IN THE WATER』での観客を巻き込んでの歌で更に盛り上がり。
あの素晴らしいハーモニーに自分も参加できるっていう幸せ。
そして『LAMB OF GOD』では、アルバムで聴いたときと同様、
完全にノックアウト。
完璧なハーモニーって、なんでこうも人を感動させるんだろう。
6人の声で膨らんだメロディーが1つのユニゾンになった時、
鳥肌が立つほど感動し、涙が出そうだった。
他にも、自分の声を楽器に見立てたり、観客席に入ってきての
パフォーマンスがあったり。
何もかもが素晴らしい。

1時間ちょっとでステージは終了。
正直、物足りなかったが、それでも12曲は歌っていた。
楽しい時間はあっという間だな。
できることなら、ずっと聴いていたかった。

一週間、毎日2ステージをやっている彼らだが、
全く手を抜かないパーフェクトなステージ。
いつも思うことだが、恐らく大変な練習量があっての
賜物なのだろうが、その努力を微塵も感じさせず、
サラッとやってのける。
これが真のエンターテイナーというものなんだな。

次回も必ず聴きに行こう。

三谷幸喜脚本『竜馬とその妻と愛人』

2005-10-29 | 実演
1月の『なにわバタフライ』以来の三谷もの。
一応脚本は三谷幸喜だが、演出が三谷ではない。
しかも出演者にそれほどの有名人がいない。
ということで、他の三谷作品に比べれば取りやすかった。
なんと、当日券があったほどで、これは意外だった。

この作品は、三谷幸喜が書き下ろし、今回と同じ東京ヴォードヴィルショーによって2000年に初演されたものの再演。
2003年には木梨憲武、江口洋介、鈴木京香、中井貴一で映画化もされたという作品。
初演は観ていないし、映画版はいまいちな印象のあった本作。
さて、再演の今回はどうか?

おりょうの夫役の山口良一と、おりょうの妹の夫役の佐藤B作の絡みから始まる。
かなり長い時間、二人の間でのやり取りが続く。
体調不良も手伝い、途中でちょっと休ませてもらってしまった。
ちょっと二人ではもたなかったかな?
動きのない舞台でちょっと厳しいか。
そう考えると、『なにわバタフライ』でひとり芝居を成功させた戸田恵子がいかにすごかったかってことか。
しかし中盤、おりょうと愛人の虎蔵が加わってからは、話にぐいぐいと引き込まれていった。
終盤に入ってからは、ちょっと泣かせる展開と笑いの見事な融合。
そして最後の驚愕の事実に爆笑。
いや~、これはもう三谷の脚本力に完全にしてやられたってところだ。

佐藤B作と山口良一は、テレビとかで観ていたままでありながら、さすがに演劇畑の人たち。
演技が舞台で光るね。
山口良一の声がかれていたのが痛々しかったが。
あと、あめくみちこっていう女優さんは知らなかったけど、なかなか良かった。
色っぽい感じと力強い感じが見事に共存し、まさにこの作品で描きたかったであろう「おりょう像」を演じきっていた。

そんなこんなで、久しぶりの三谷作品。
前半のダルさとかは確かにあるが、とにかく最後の展開は絶品。
やはり三谷幸喜はすごい。
つくづくそう思ったよ。

12月には「12人の優しい日本人」が始まる。
明日はそのチケット一般発売。
何人かでトライした先行発売でも取れなかったし、かなり厳しい状況だ。。
これはどうしても観たいんだけどなぁ。

ブラスト blast! in神奈川県民ホール

2005-10-05 | 実演
大分前に、友人に誘われて行くことにしていたのだが、
すっかり今日だということを忘れていた。。
電話を受け、慌ててその日の仕事を調整し、
なんとか行けることになった。

「音とパフォーマンスが生み出す怒涛の興奮」
ということだが、実際には良く分かっていないまま来てしまった。
さてさて、どんなものやら。

ステージ上に、小太鼓を叩く人がひとり。
タッタカタタッタカタタッタカタタカタタカタタッ
「ボレロ」のリズムだ。
そこに管楽器を持った沢山の人が加わり、更にシンバルその他の
参加で、ステージ上は音の洪水。
動きのあるボレロ。
音楽の盛り上がりに連れて増えていき、動きを増すそのステージは
圧倒的な迫力を持って脳髄を刺激した。
もう、その時点でこの舞台の虜。

その後も、旗を使ったパフォーマンスなど、ステージが美しく彩られる。
ブルースを奏でるトランペット奏者が空から降りてくる演出も美しい。

そして第一部の最後。
ドラムを腰の前につけた二人の奏者が、巧みなバチ捌きを披露。
その二人の名人芸は、二人の戦いに発展していく。
これがもう圧巻!
打楽器だけでこれだけのステージができるものか!!
他の大勢の打楽器奏者も加わってのフィナーレには、もう感動に
打ち震えるほどだった。

休憩。
と、観客が走り出す。
トイレを我慢していたわけではなさそうだ。
どうも、この休憩時間に、空きスペースでのパフォーマンスがあるようだ。
遅れていってみると、既に沢山の人が所狭しと集まっている。
しかし、階段の上のほうに陣取れたので、ちゃんと見えそうだ。

5名ほどのメンバーが登場し、木の椅子をつかったパフォーマンスが
始まった!!(「動画を見る」を押せ)
これがまたすごい!!
休憩時間のおまけとは思えない、完成されたパフォーマンス。
これも楽しまないと、これは大損だな。

長めの休憩時間が終わり、第二部がスタート。
第一部の最後で炸裂したドラムパフォーマンスが、惜しげもなく
散りばめられたステージ。
それに管楽器と美しい色彩が織り交ぜられ、大感動のエンディングへと
繋がっていく。

最後はもう、スタンディングオベーションの大洪水。
これこそエンターテインメント。
本物の迫力がここにあった。
素晴らしい時間を味わうことができ、大満足の時間だった。

また観たいものだ。ぜひ。

『水曜天幕團 蟹頭十郎太』(DVD)

2005-08-29 | 実演
随分前に買っていたが、観ないままお蔵入りになっていたDVD。
ようやく鑑賞。

嬉野D作、藤村D演出。
主演が大泉洋で、その他の出演がTEAM NACS。
『水曜どうでしょう』とTEAM NACSのコラボレーションによる舞台。
舞台の世界では素人のディレクター陣。
どうなるものかと思ったが、面白かった。

そもそも大泉は舞台畑の人。
最近はドラマなんかでも活躍しているが、やっぱり舞台では輝いているねぇ。
安田の悪役は迫力があったな~。
あのonちゃんが。。
音尾もいい演技をしていたし、シゲも味のあるキャラクターを好演。
そして、何をやっても変わらないと噂のリーダーはやっぱりリーダーだった。
あとはお姫様が良かった。三輪ひとみさんですか?
かなりいいね、彼女。
顔のつくりが好みだってのもあるけど、お姫様としての存在感、あの深みのある演技に惚れました。
なんと彼女、『姑穫鳥の夏』で看護婦の死体をやってたんだ!!
あれも確かに存在感があった。今後ちょっと注目。

時代劇という設定も、彼らに良く合っていたんじゃないでしょうか。
基本的に、笑いは控えめで真剣な芝居となっていたが、「水曜どうでしょう」としてやるのだから、もうちょっと笑いメインでも良かった気もしないでもない。
いや、これはこれで面白かったんだけど。ほんとに。

2時間半、見ごたえのあるいいお芝居でした。
三谷舞台にはない、肩に力の入ってる感が、逆に良かった。
多分もうやらないだろうけど、もしまたやることがあるなら是非観にいきたいものだ。

あ~る亭のなで心地:★★★★★★★☆☆☆

【舞台】『笑の大学』(DVD)

2005-08-21 | 実演
1996年に公演され、1998年に再演、2004年には役所広司と稲垣吾郎で映画化もされた、三谷幸喜作の傑作喜劇。
1998年再演時のDVDが、映画版に合わせてDVD化された。
映画版と比べて、どうなんだろうか?

これが良かった。
映画では役所広司演じた検閲官だが、西村雅彦がぴったりはまっている。
あのちょっとイヤミな感じは、役所の「ひたすら実直」な様子と違い、
より意地悪な感じが出ていて良い。
がんばっていながらも物足りなかった稲垣吾郎演じた劇作家も、
近藤芳正が見事に演じている。
三谷幸喜って、脚本を書くときに演じ手を想定しながら描くというから、
やっぱりこれこそが、三谷幸喜が書きたかった「笑の大学」であったと
いうことなんだろうか。

完全な二人芝居。
しかも舞台は取調室の中のみ。
この限定された舞台だからこそ、生まれる笑いとこの緊迫感。
最後の泣かせはこっちでもやっぱりいい。
そして、終わり方が舞台と映画で違うんだな。
最後、ちょっとしんみりと終わる映画版も良いが、
再度脚本直しに入り、笑って終わる舞台版も良い。
過去に観た三谷作品の中でも、上位に入る傑作。

あ~る亭のなで心地:★★★★★★★★★☆


オーノキヨフミ フリーライブin川崎チネチッタ広場

2005-07-31 | 実演
二本の映画鑑賞を終え、さあ帰ろうと思ったところ、
劇場前の噴水広場に人だかりが。
なんだろう?と思うと、「オーノキヨフミライブ」と書いてある。
誰だっけ?聞き覚えがある。
観客を見回すと、大小様々なsakusakuの増田ジゴロウ人形を
持っている人がチラホラ。
あ!「練馬のうた」を作詞した人だ!!

丁度始まるところだったので、聴いて帰ることにした。
なかなか男前だな、こいつ。
4曲ほどが終わったところで、やっぱり「練馬のうた」を!!
しかも、新バンドバージョンだとか。
これは期待大。

笑った。
「temper a horse(馬を練る)!!」
を絶叫する姿は、笑わずにはいられないは、やっぱ。
ぜひCD化してほしい。

白井ヴィンセント(sakusakuのニューキャラ)とのコラボによる
新作(練馬のうた第二章)も、今週にはお目見えするとか。
これもまた期待できる。

偶然だったが、いいものを見た。

TAKE6福岡公演!!

2005-02-13 | 実演
はるばる福岡まで、このために来たんです。
2003年の12月に東京で観て以来。
あのときの感動をもう一度!!

ブルーノート福岡は、東京と同様、地下にある。
東京と同じように、やはり並んだ順に、いい席があてがわれていく。
会場時間丁度に着いたんだけど、ちょっと出遅れたな。
でも、ステージの正面、横向きで見える席にしてもらった。
前の東京のときは、ステージから遠いわ、後ろ向かないと見えないわで結構きつかったから、今回はかなり良席かと。

飲み物と食べ物を注文して待つこと1時間。
入ってきました、スター軍団、TAKE6。
いきなり奏でられたハーモニーに、心は鷲づかみだ。
それからも徹底したエンターテイメントっぷり。
こんなに楽しめていいんですか?って感じ。
軽い音あわせかと思ったら、いつの間にか6人の最高のハーモニーになっているし、かと思うとフッとすかされたり。
すごいことをやっているのに、それが全然すごくなさそうに見せるんだよな。
それって、なかなか出来ないことだと思う。
真のエンターテイナーとは、彼らみたいな人たちをいうんだろう。
世界ってすごいな。

この、飲みながら音楽を楽しむ感じもいいっす。
ほろ酔いで楽しむ最高のパフォーマンス。
なんて贅沢な時間なんだろう。
幸せでした。
この時間、ぜひまた体験したいと、切に思う。

TAKE6福岡公演!!

2005-02-12 | 実演
はるばる福岡まで、このために来たんです。
2003年の12月に東京で観て以来。
あのときの感動をもう一度!!

ブルーノート福岡は、東京と同様、地下にある。
東京と同じように、やはり並んだ順に、いい席があてがわれていく。
会場時間丁度に着いたんだけど、ちょっと出遅れたな。
でも、ステージの正面、横向きで見える席にしてもらった。
前の東京のときは、ステージから遠いわ、後ろ向かないと見えないわで結構きつかったから、今回はかなり良席かと。

飲み物と食べ物を注文して待つこと1時間。
入ってきました、スター軍団、TAKE6。
いきなり奏でられたハーモニーに、心は鷲づかみだ。
それからも徹底したエンターテイメントっぷり。
こんなに楽しめていいんですか?って感じ。
軽い音あわせかと思ったら、いつの間にか6人の最高のハーモニーになっているし、かと思うとフッとすかされたり。
すごいことをやっているのに、それが全然すごくなさそうに見せるんだよな。
それって、なかなか出来ないことだと思う。
真のエンターテイナーとは、彼らみたいな人たちをいうんだろう。
世界ってすごいな。

この、飲みながら音楽を楽しむ感じもいいっす。
ほろ酔いで楽しむ最高のパフォーマンス。
なんて贅沢な時間なんだろう。
幸せでした。
この時間、ぜひまた体験したいと、切に思う。

三谷幸喜『なにわバタフライ』

2005-01-16 | 実演
長い長い大河ドラマを終え、ようやく本来の演劇の世界に三谷幸喜が帰ってきた!!
『オケピ('03)』から2年、待ちに待った新作だ。
しかも今回は、戸田恵子を起用してのひとり芝居!!
久しぶりなだけに、この思い切った選択に、期待と不安が入り混じる。

場所は渋谷のパルコ劇場。
同じ三谷の『Vamp Show』や『彦馬がゆく』などで何度も来ているところだ。
席はE列。
比較的前の方だが、席は左端の方。
昔『オケピ('00)』を観たときは、あまりの近さに川平慈英のツバが飛んできそうな勢いだったが、このくらいの距離感が丁度良いかもしれない。

開演前の注意は、三谷幸喜自らの声で場内に流れる。
これもお馴染みの演出だ。
始まる前の場内を笑いが包む。
そしていよいよ開幕!!

ステージの上部に設けられた演奏場には、マリンバとドラムセットが用意されており、そこに二人の演者が座り、演奏が始まった。
入場する戸田恵子は、舞台の上に設けられた楽屋セットでおもむろに話し出す。
ひとり芝居である。
戸田が話し、間があり、それに戸田が返す。
テンポ的にどうなんだろう?
始まって数分は、そんな疑問符とともに鑑賞していた。
が、進むにつれて、いつの間にかいないはずの"相手"の存在を感じている自分がいた。
しかもその"相手"が、とにかく魅力的に存在しているのだ。
父親、初恋の相手、旦那さん、二人目の旦那さん。
いないのにいる。
これはすごいことだ。
見事な脚本力。
そして見事な演技力のなせる技であろう。

小道具を使った演出もすごい。
子供時代から大人に成長する過程での衣装チェンジを、ほとんどその場で巧みにこなしていく。
ぬいぐるみをリボン代わりに使ったり、テープを帯の代わりにしたり。

ストーリーも引き込まれる。
一芸人、ミヤコ蝶々の偉大な人生が、笑いの中で見事に再現されていた。
所々涙ぐむシーンも多々。
これも三谷流の見事な演出だ。

そして最後、ひとり芝居ならではの見事な仕掛け。
その仕掛けと、その後の彼女の成長を見たとき、涙が出た。
三谷演劇で泣かされたのは、『彦馬がゆく』以来だな。

一緒に観にいった二人はこれに気づかなかったらしい。
この仕掛けこそ、この芝居を素晴らしいものにしているのに。
もったいない。。

そして、晴れやかな気持ちで舞台は幕を下ろした。
カーテンコール。
見えない人たちもそこに登場し、盛大な拍手に包まれて幕はまた下りた。
それでもやまない拍手に、再度上がる幕。
みんな、心からの惜しみない拍手を戸田恵子さんに送っていたんだ。
素晴らしかった。
幸せな時間だった。

やはり三谷幸喜の演劇はただものではない。
次回作がいつになるかわからないが、絶対に観にいきたいものだ。

あ~る亭のなで心地:★★★★★