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高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

23.10.31 [詳1]ベータ角プロット図2022-2023両年を比較して<20231031図面

2023年10月31日 | QZSSの軌道・幾何
23.10.31 [詳1]
まず最初にβ角プロット図の2022年分と


同β角プロット2023年分と


を重ねてずらせて比較してみましょう.すると以下の図が得られます.


この重ね図を用いて,黄緯の高い方からの各衛星プロットの説明は以下の通りです.

QZS-1:2022年では,10/23付近の正反切り替え後に最下位から最上位にプロットが飛躍しています.
2023年ではQZS-1の衛星軌道プロットが消えています.大役を終えてN2YOサーバで軌道表示が終わりました.

QZS-1R:2022年では,QZS-1後継機として既に1年以上飛翔して,10/19付近で,正反切り替えの飛躍が起きています.
2023年ではQZS-1Rは正反切り替えは無く,正常なプロットとなっています.

Navic IE:この軌道プロットは2022年には落ちています(理由はなぜかは不明).

下記のIGSO 3機をBD三姉妹と呼びます.2022年では10/16からプロットを開始しているのは,スクリーンショットを取得するPCの解像度の限界で大β角(高黄緯)期日でのトレースを取得できなかったことによります.
BDIGSO-3,-6:両年ともに同様なプロットができています.
BD3-IG-1:両年ともに同様なプロットができています.

黄緯ゼロの赤線:

QZS-4:両年ともに秋分の日に,非常にゆっくりとした下降漸近直線状に,黄道(赤線)を通過

Navic ID;両年ともに,ゆったりと上昇する直線状に11月上旬には黄道を通過(予定)

QZS-2:両年ともに,ゆったりと上昇する直線状に11月上旬には黄道を通過(予定)

下記のIGSO 4機を併せてBD四兄弟と呼びます.
BDIGSO-1,-4,-7:両年ともに,ほぼ同傾向で下降するプロットとなっています.
BD3-IG-2:両年ともに,ほぼ同傾向で下降するプロットとなっています.若干黄緯が低めです.

下記のIGSO 5機を併せてBD T字五兄妹と呼んでいます.BDパラパラ五兄妹とも読んだこともあります.2022年は正反象限の両プロットが複雑になることと高黄緯軌道スナップショット不可のために,省略をしました.
BDIGSO-2,-5:Tの字の1軸をなす.
BD3-IG-3:Tの字の遊星をなす.
BD-I1-S,-I2-S:Tの字の1軸をなす.

上記の各衛星軌道β角プロットの基本的説明をもとにして,β角プロットについて解説が続く予定です.
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