PRESSMAN GOGO

オートバイスポーツ、トライアルを中心にディレクター生野涼介が日々の気がついた事、取材した時の思いなど、日常のブログです。

第44回 東京モーターサイクルショー

2017-03-27 18:08:14 | 日々の事
今年も取材してきました、東京モーターサイクルショー。


天気の良かった土曜日。
僕はこのイベントに初めてバイクで行ったのですが、ありゃまあ、駐輪場に入るだけで1時間以上の大渋滞。
へー?オートバイってこんなに人気があったのかあ??
しかしこんなにバイクがあって、1台として同じ車種が重ならないのもすごいなあ。


お目当ては、トライアルデモンストレーション。
去年までは野本佳章選手、成田亮選手ベータのライダーに成田匠さんがやっていたデモですが、今年は小川友幸選手+黒山健一選手が担当。場所も屋外広場から屋上に変わり、このためでしょうか、デモ用セクショントラックも無し。
あるのはただのコンクリート広場と、平均台(一本橋)がひとつだけです。

1週間前の大阪モーターサイクルショーも同じように平地でしたが、この平均台の他にもうひとつセクションがあったそうです。
小川選手は「きっついわあ。一本橋ひとつだけで30分持たすんですよ」と頭を抱えます。


それでも登場した2人は、この通りのみごとなシンクロ技でお客さんを沸かせます。




平均台では小川選手が正統派ウイリーで走れば

黒山選手はこんなのや

こんなので応戦。


ただひとつのセクションを何通りにも利用して、見せてくれます。




技ももちろん見事なのですが、特筆すべきは2人のクロストーク。
このままM1グランプリ決勝行けるんちゃう?と思わせるくらいの、絶妙なボケとツッコミ、間でお客さんを楽しませます。
あれで一切の打ち合わせやネタ合わせがないってんだから、すごい。
逆に段取りは覚えられないとは思いますが、会場の反応に生で合わせての盛り上げトークは、台本通りしか出来ない、スタッフからカンニングペーパーが出されないと進行できないタレントの数倍上ではないでしょうか。

ただ黒山選手、1回目はまだ体が暖まっていなかったのか、肝心のライディングでミス。
ジャックナイフターンから後輪での風船割りで、マジで3連続失敗してしまったのです。




30分持たすのが大変だったはずのデモですが、最後は小川選手が「もう時間がないんだから、早く割りなさいよ!」と黒山選手を叱咤。
追われた黒山選手は最後はズッコケて体で割り、とりあえず笑いだけはとっていました。



今回のモーターサイクルショー、展示会場はかなりの混雑。

日曜日が雨の予報からお客さんが土曜日に集中したのかもしれません。

会場にはもちろん世界中のバイクがいっぱいです。












ホンダのブースには、トニー・ボウ選手のマシンが。




バイクはそれでもそばで撮影が出来るのですが、キャンギャルが出ているブースはプレスパスをもってして近づくことすらできません。


でもまあ色々と頑張りました。






おお、去年も見かけたこのキャンギャルも、無事撮影に成功だぜ!


あれ?こんなところにもガッチと健ちゃん。


と思ったら、ここ、MFJが出したトライアル体験ブース。
外車が何台も並んでいて、スタンディング・スティルに挑戦が出来るのです。


トライアルに親しむという発想はいいと思うのですが、しかしご覧の通りパテーションにはろくな飾りや告知もなく、ポスターくらい貼ればいいのに。
せっかく世界の、おそらく皆さん見たことも聞いたこともないマシンがあるのにスペックの表示もなく、これはせっかくのチャンスがもったいないじゃないですか。
そして、お客さんがスタンディングを体験できるのはいいのですが、誰も指導してくれないので当然全く出来ません。

この人は最初からバランスバラバラの上に、ステップに両足で飛び乗るし


この人はハンドルをまっすぐにしたままという、いきなり超難度に挑戦してしまっています。


これではせっかく出会ったトライアルに対し「難しい」「出来ない」「別の世界」といった悪印象しか残らないのではないでしょうか。
それではお客さんが来れば来るほど逆効果です。
MFJさん、「やった」というアリバイ作りじゃなくて、何を目指しているのかもうちょっと考えようよ。

僕は思わず撮影をやめて、何人かに基本をコーチしてしまいました。
コツさえわかれば3秒くらいは止まれる人もいて、そうすれば「出来た」「面白い」になるじゃないですか。
MFJはなんで僕に、会場で流す「スタンディングのコツ」映像を発注してくれないかなあ(え、憤慨はそこか?)


さて午後になり、デモは2回目。
ところが時間になっても黒山選手が現れません。
仕方なく1人でデモを始める小川選手。2人の掛け合いがあってこそ30分盛り上がったのに、大丈夫か??


ウイリーなどを数分披露したところで、黒山選手登場。
開始時間を30分間違えていたそうで、頭を下げます。


でもこれが黒山選手に火を着けて、2回目のデモはさらにパワーアップ。
小川選手の「どしてそんなに張り切ってん?」の問いに「いや、遅刻したから」と次々大技を繰り出します。


こちらは、ジャイアントウイリー。

リヤフェンダーをこするまでバイクを立てるのですが、TYSはフェンダーの長さや角度の都合で地面に届かないんですね。

今度はこれに刺激された小川選手が、こちらはみごとなジャイアントを披露です。




ジャックナイフターンからの後輪での風船割りでは、黒山選手は自ら風船を持って座り込みます。

小川選手を信じ、自分の股間を危険にさらして遅刻のお詫びです。





風船割りはみごと一発で成功!
でも小川選手はそのあとバックして、きっちり標的にヒットすことを忘れませんでした。




展示会場では、レディースチャンピオンを集めてのトークショーも開催。トライアルからは西村亜弥選手が参加です。


これに目をつけた小川選手と黒山選手。3回目のデモでは西村選手をステージに引っ張り出します。


お仕事は、黒山選手が平均台から飛んで割る風船を持っている役。
亜弥ちゃん、マジで怖がっています。




続いて会場のお客さんに加えての、人間跳びの生け贄。
黒山選手に一番危険な着地点側に置かれて、亜弥ちゃん、マジで怖がっています。




風船割りネタはもうひとつ。今度は小川選手の足の間に置かれた風船を、黒山選手がジャックナイフターンで割ります。
「ここでライバルが怪我をすれば、全日本第2戦の優勝はほぼほぼ僕のものになります!」と言い何回か失敗する黒山選手に、小川選手、マジでビビっています。






そして今度こそ成功!


でも黒山選手もしっかりバックして、ライバルの標的にヒットしておくことを忘れませんでした。


このあとも2人は息のあった技を披露。
極限まで近づいたウイリーターンなんか自分だけのテクニックでは成立せず、本当に相手がわかっていないと出来るもんじゃありません。


乗りに乗った黒山選手、最後は秘技「スーパーマン!」を披露。


「せっかくカッコよく終わりたかったんに」の小川選手の言葉をよそに、さらにおふざけネタ「バイク君待って!!」も。


何はともあれ、この日のトライアルデモンストレーションは大盛況のうちに終了となりました。


いえいえ、まだ終わりません。
今度は舞台を展示会場内のダンロップブースに移して、2人のトークショー。
昨年は「どーせ僕はゼッケン2番ですから」がネタだったこのステージ。
今年は「どうして小川選手は開幕戦で勝てなかったのか、そのへんを鋭く話してみたいと思います」と突っ込む黒山選手に小川選手が守りに徹し、相変わらずの阿吽の呼吸でお客さんの大笑いが続きました。


トークに続くクイズでは、昨年の全日本のセクションを写し、それがどの大会だったのか当てます。


そりゃなかなか難しいだろう、と思ったら、かなりの正解率が続き驚きです。
全7大会が終わっても正解者が多数残り、勝負が着かないほどです。
ほほー、こりゃ皆さん、よほどウチの「スーパートライアル」DVDを熱心に見て下さっているのねえ。
※各大会の映像と毎戦1ヵ月以上格闘している私ですが、恥ずかしながら油断して1問外してしまいましたよ(爆)

勝ち残った方には両選手がその場でサインしたキャップをプレゼントです。




このトークショーやデモの様子は、2017年の全日本日本トライアルDVD「スーパートライアル」に特典映像として収録の予定です。
東京モーターサイクルショーで初めてトライアルを知ったという皆様も、お楽しみに〜。

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