PRESSMAN GOGO

オートバイスポーツ、トライアルを中心にディレクター生野涼介が日々の気がついた事、取材した時の思いなど、日常のブログです。

RTL-Rの旅 ジャン=ミッシェルさん

2013-10-15 21:24:51 | でかけてきました。
シャルル・ド・ゴール空港まで迎えに来てくれて、その後パリ近郊の名所旧跡を山ほど案内してくれたジャン=ミッシェルさん。
今夜はお宿までお世話になります。

ジャン=ミッシェルさんのお宅はパリ中心地から30km程度だと思うのですが、おもての道をアヒルが散歩するのどかな田舎町です。
「ドナルドだ!」と言ったら「これはグースだ」と訂正されました。アヒルとガチョウは違うんですね。

こんなのどかな町でもそれなりに物騒なのでしょう、門は2重でクルマやバイクは家の中に格納してあります。


家の中のバイクガレージには、cota4RTが2台。長距離用シート兼ガスタンクをつけています。

こんなホンダマシンも。

こちらは中国製のバッタものだそう。

車名はSKYと書いてありますが「これはホンダ以外、スズキ、カワサキ、ヤマハを意味するんだ」と笑っていました。

ガレージにはポスターもいっぱい。これは若き日のサミー・ミラーです。

比較的新しいものも貼ってありました。って、なんで藤波の転倒シーン?。


庭はミニゴルフができるくらい広くて、第2バイクガレージがあります。

中には日本製大型バイクが3台です。


家の中に戻り、ダイニングキッチンには、手作りの鍋敷きが。なるほど、これは熱に強い。

これは調味料置きです。

リビングに行くと、どっしりとしたテーブルが。

これはマフラーをフレームに使った電気スタンド。

書斎のスタンドはエキパイの再利用。

全てオイルやタールを完全にきれいにしてあって、シックな生活に溶け込む家具と化しています。

寝室には枕元のキャビネットにこんなコレクション。

何十年もかけて集めたミニカーです。

棚の上には、少し大きな車の模型。これらはジャン=ミッシェルさんの子供がかつて遊んだものなのだそうです。

どんなお子さんなのかというと、キャビネットの横に写真がかざってありました。


ジャン=ミッシェルさんは64歳とのこと。子供はもう独立してしまい、この広い家に奥さんと2人で住んでいます。
寂しくないのかと思ったら、なんのなんの。とてつもない家族がいました。
物陰から得体の知れぬ日本人を警戒してじっと見つめる、目。

おや、テーブルの下にも。

ガレージの車の上にも。


いやあ、出てくる出てくる。












1,2,3,4…えええ、1ダース? いやまだ庭にもいる。



なんとびっくり、全部で14匹飼っているのだそうです。
こちら、猫専用の出入口。



でも自由に外に行けると、この静かな田舎町でもやはりトラブルはあるとのこと。
この白猫、左手がありませんが「トラフィックアクシデント」だそうです。

でも3本足でもなかなか素早く、軽々しく見知らぬジャポネにモフモフさせてはくれません。

3本足はもう1匹。

こちらは「キツネの罠」のせいだとのこと。うーむ、さすがヨーロッパ、とは言っていられないですねえ。

ウチが1年ほど前から猫を飼いだしたから目についたのかもしれませんが、今回のヨーロッパ旅行、いたるところに猫がいたような。



思わぬところで文字通り「世界ネコ歩き」となった次第。

バイクの映像より絶対売れるからオレも岩合光昭になってやるぞ(笑)とカメラを回すのですが、ヨーロッパの野良猫は非常に警戒心が強く、モフモフはもちろん10m以内に近づくことすらできませんでした。

この夜は満月。

日本は中秋の名月だったそうですが、同じ月がフランスの夜空に輝きます。

明日はいよいよ本来の目的、「世界バイク歩き」の旅に出発です。

RTL-Rの旅 名所旧跡めぐり

2013-10-10 23:20:28 | でかけてきました。
飛行機はパリに到着。
シャルル・ド・ゴール空港まで迎えに来てくれていたのは、RTL-Rクラブヨーロッパのクラブ員、ジャン=ミッシェルさんです。
「よく来てくれた。さあ車に乗って」と言われたのはいいけど、わたしはこれからどこに連れて行かれるの??

最初に車が止まったのは、ここ。

雨上がりの空にはドラマチックな雲がたなびき、さぞや歴史のありそうな建物を怪しく浮かび上がらせます。
これは博物館? 中には何があるんだろう、と思ったら「ここの堀にはすごく大きな鯉がいるんだ。見えたかい?じゃあ次に行くよ」
なんだい、入らないのかい。

この教会(?)も「時報の鐘がなるから、それを聞け」とのことで、外から見るだけ。


これはナポレオン博物館らしいです。

ここは中に入ろうとしたんだけど、展示替えの最中らしく一般公開中止中でした。

ヨーロッパの名所旧跡には個人の所有物で持ち主が住んでいる場合も多く、内部を見せるのは週末だけ、という例も。

そんなところに連れて行かれ「ありゃあ、今日は閉まっている。でもここはすごい所だから撮ってこい」って言うけど、これって一体何なのさ。

いちいち車停めてくれるのはありがたいけど、これに至ってはもはや橋なのか門なのかすらわかりません。

どうやら「ばら色の人生」や「ヒストリックTLミーティング」といった、このクラブを取り上げた前のビデオの流れなのでしょう。
それらの作品で、僕が古い教会や建築物の映像を色々入れたので、よほどの名所旧跡好き、古建築マニアだと思われているようです。

こちらは、また見事なお城。

入り口に書かれていた名前を帰国してから調べてみたら、12世紀に建てられたピエールフォン城という名前でした。
ここも中には入らず、その向かいにあるこちらの城に案内されます。

途中こんな長~い階段を登ります。まるでSSDTの最終セクションのよう。

一生懸命登っているおばあちゃんがいたので、オンブは無理だったけどせめて荷物を持ってあげました。


おばあちゃんでなくても大変、ふうふう言って、さあようやく階段を登り切って城に入るのか、と思ったらジャン=ミッシェルさんは「ここからはピエールフォン城の全景が見える。撮ったか?じゃあランチに行こう」とすぐに階段を降ります。


お昼ご飯は城の麓のイタメシ屋で、ピッツァ~!

うわあ、でか!! とても無理かと思ったけど、意外と全部食べてしまいました。

ピッツァのあとは「わかっていればものすごく価値があるんだろう名所旧跡ツアー」の午後の部です。

これは女王様の命令で3日で森を伐採、山の上からはるか向こうの宮殿までまっすぐ見通せるようにされた参道、とのこと。
実は「3日で伐採」は伝説で、実際は何ヵ月かかかったようです。
ここも山をテッペンまではあはあ言いながら登って、「撮ったか。じゃあ降りよう」でした。

続いて小さな湖へご案内。
「いたぞ、あれを撮るんだ」と言われたのがこれ。

ジャン=ミッシェルさんの言う単語をモバイル辞書で調べてみたら、これはアオサギのようです。
「この映像をナショナルジオグラフィックに売れば金になるぞ」だそうです。

さらに、トライアルバイクでも無理というような、ツルツルの山の中を延々歩きます。

「どーだ、これはすごいだろう」と案内されたのが、これ。

教会の廃墟らしいんだけど、こりゃもうムスカすら去ったあとのラピュタのレベル。
パワースポットか霊でも出るのか、というには、ゴミやスプレー缶での落書きがあって、神聖さにはちょと乏しいです。
しかし、いやあ、よくぞこんな所を知っているものです。

もう少しメジャーな教会。

ここは中にも入って、見事なステンドグラスを堪能します。

ジャン=ミッシェルさんはこれを見て「漫画みたいだろ?」と言いますが、それは絵に物語がある、という意味のようです。

この教会、館内にあった縁起を間違って読んでいなければ、最初に作られたのは3世紀だそうです。
かなり古そうなステンドグラス。

まるで弥勒菩薩像のような様式のマリア像や、エジプトかアッシリア出土みたいな石版も祀ってあります。



3世紀といえば日本は卑弥呼の時代。ヨーロッパでもキリスト教がローマ帝国の国教になる前です。
でも伝統に縛られることなく、比較的新しい時代のステンドグラスも。

これなんか、完全に現代アートです。

うーん、やっぱり中までしっかり見られると、面白いなあ。

こちらはAbbaye Royale du Moncelという修道院跡。

ここは今は結婚式やライブ会場として活用されているそうですが、中にはここがまだ修道院だった時代の様子がディスプレイにより再現されています。

お局様が高みからシスターたちの作業を監視、という風景でしょうか。

天井は船をひっくり返したような作り。船大工が作ったからこうなっただそうで、この作りはモン・サン・ミッシェルと同じですね。

モン・サン・ミッシェルもここも、他の教会でも大天使ミカエル(サン・ミッシェル)信仰はいくつも見ました。
ピエールフォン城のテッペンにあったミカエル像。

3世紀の教会にあったミカエル像。

フランスってミカエル信仰が盛んなのかもしれませんが、こちらは時計台教会の前にあった女性像。

これはジャンヌ・ダルクだそうで、もしかしたらフランス人は単に女性が好きなだけかもしれません(笑)

もっと言葉と歴史がわかれば、きっともっともっと面白かったろうと思われる名所、旧跡ツアーは終了。
ジャン=ミッシェルさんは自宅に案内してくれて、ここがわたくしの今夜の宿となります。

この家でわたくしは、思わぬものからも歓待を受けることになるのです。

RTL-Rの旅 世界の機窓から

2013-10-08 09:23:49 | でかけてきました。
およそ4時間のトランジットを経て、アブダビ空港を出発。パリに向かいます。

飛び立った飛行機の窓から見た、アラビア半島。さすがに砂漠の国といった風景が広がります。



飛行機はアラビア半島をペルシャ湾沿いに北上し、クウェートにさしかかります。

フセインがこの湾を欲しがって軍を進行させてから、もう23年も経つんですねえ。

地上から見たら、お金持ちが水を引いて造園したような家が並んでいるのでしょうか。


飛行機はイラクに入り、バグダッド上空です。クウェートの無理やり感が薄れ、ちょっと街の作りに自然さが見えてきた感じがします。



このあたりで、機内食サービス。

なんだかよくわからない食事ですが、一番多く入っているのは、マメ。
戦場カメラマンの渡部陽一さんが「中東の、取材の時の、食事は、主に、マメ、です。ヒヨコマメ、レンズマメ、など、ですね」と語っていたのを思い出します。

食べ終わって再び窓の外を見ると、え!あの炎と煙は何?油田で不必要なガスとかを燃やしているんだよね?まさか戦争の現場??



砂の山脈や河を越えます。このあたりの大きな河といえば、ティグリス河なのかもしれません。

やがて飛行機はトルコ領上空に。


また風景が変わり始め、緑と、雲が少し見え始めます。


さらに進んで、これはギリシャ付近でしょうか。

緑が増えるということは、イコール空気中に水蒸気が多くなるということなんですね。
窓には氷の結晶が。

このへんでおやつのホットドッグ。機内食もだいぶ西洋文明に近づいたようです。

フランス上空に入ると、風景はこんな具合。もはやアラビア半島とは別世界です。

窓には雨粒。

雨が降るということのありがたさ、文明への影響力を見せられた気分です。

そして飛行機はいよいよシャルル・ドゴール空港に到着です。
パリはちょうど雨が上がったところでした。

RTL-Rの旅 アブダビ編

2013-10-01 23:07:59 | でかけてきました。
ヨーロッパへは何度か飛んでいますが、中東経由は初めて。
年甲斐もなくちょっとワクワクしながら、アラブ首長国連邦の首都、アブダビに到着です。
着陸時はカメラが使えないため映像はありませんが、やはり砂漠の中なのでしょうか、一面薄茶色でかなーり広い空港です。
トランジットの待合室に向かう途中には、おおー、もはや英語よりアラビア文字の方が多いぜ。

警察なのか軍隊だかわかりませんが、警備の人は拳銃はもちろん、背中にショットガンを背負っています(恐)


アラブ首長国連邦はモータースポーツの誘致に積極的で、インドアトライアル世界戦が開催されたこともあります。F-1もかなりの回数開かれているようで、ロビーにはこんな展示。

おっと、フェラーリも売っています。

「Buy2 Get 1 Free」とは「2台お買い上げいただくと1台無料」ちゅう事かな?メガネの片玉無料みたいなもんでしょうか。

これは貴金属や時計売り場。デューティーフリーをもってして何万ユーロという、ちょっと桁違いなものを沢山扱っていました。


行き交う人々は白人、黒人と様々ですが、民族衣装の人も多数見かけました。





なんだかとてもおしゃれに感じます。
こちらはアブダビ空港の管制塔の模型なんですが、伝統から新しいものまでデザインを大事にしているようですね。


手の届きそうな金額のものを売っているおみやげ屋さんは、成田とは打って変わってこんな感じ。



これはコインインターネット。


この待合室で4時間ほど時間を潰して、飛行機乗り換え。
あと6時間ほど飛べば、パリに到着です。