PRESSMAN GOGO

オートバイスポーツ、トライアルを中心にディレクター生野涼介が日々の気がついた事、取材した時の思いなど、日常のブログです。

2018年全日本トライアル第6戦 中部大会

2018-10-16 00:17:47 | トライアル
なんと言っても心配なのは、台風25号。
どうやら早めに日本海に抜けるのでは、という予報もありましたが、強い風は残る?うわあ、インタビューマイク、ボコボコ雑音だなあ。


土曜日の会場。午前中は曇りで耐えていたものの

午後は突然ザッと降る台風特有の雨。

うーむ、明日はいったいどうなってしまうんだヨお。



ところが明けて日曜日は、朝から快晴。
風もほとんどなく、秋の行楽日和、トライアル日和。

日本列島の北を通った台風に南からの温かい風が吹き込み、気温は高め。
スタートのMCを務める小倉篤子さんは、自らを「魔女」と呼ぶ晴れ女。
この天候もその魔力の賜物だったわけですが「ちょっとやり過ぎました。暑い。只今スタート台にある温度計は40度を越えました」と汗を拭きます。

この快晴で台風設定のセクションは易しくなって、これは神経戦かなあ?

スーパークラスの最後にスタートを切るのは、野崎史高選手。

人生初のIASラストスタートです。


前戦中国大会でシリーズ2勝目を果たした野崎選手。

先行していた小川友幸選手にポイントで追いつき、同点の場合は後から勝った方が上ルールでランキングトップなのです。
以下中部大会のパンフレットから。



野崎選手、この中部大会でも優勝すれば、もしかしたら初の全日本チャンピオン獲得が実現するかもしれません。
でもご本人、前日のインタビューでは「この1ヵ月、夢のような時間を過ごさせていただきました」「このままシーズンが終わればいいと思いましたが、次の試合が来てしまいました」

おいおい「何としても勝つぞ!」ではなく、しかもなんでもう終わったように言うんだよ。
このままタイトル獲れるかもしれないじゃん、には「そうなればいいですね」と、かなり控えめです。

自分に余計なプレッシャーを与えないよう注意しているのかもしれず、インタビューでも深追いは避けました。

毎回ゼッケンに変身ヒーローを描いている野崎選手。
チャンピオンを賭けたこの闘いに選んだのは、こちら。

野崎選手のアシスタント兼デザイナーの中山浩さんに聞いた所、会場のある岡崎市のゆるキャラ「オカザえもん」だそうです。

このオカザえもん、調べた所趣味はジャズ音楽鑑賞で、マイルス・デイヴィスやチャールズ・ミンガスなど、溢れる情熱をクールに抑えこんだような音がお好みとのこと。
すでに子供もいるらしい既婚で、奥さんはビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビイ」で口説いたらしい。
野崎選手のインタビューが控えめだったのは、この静かに燃えるタイプのヒーローのせいだったのかもしれません。

さて、まずは第1セクション。下の斜めの岩にタイヤをぶち当てて飛んで行かなければならないステアが問題です。


最初に入った、磯谷玲選手。


2番目は、平田貴裕選手。


成田亮選手。


岡村将敏選手。


藤原慎也選手。


吉良祐哉選手。


久岡孝二選手。


斎藤晶夫選手。


5点が続く中最初にこのポイントを越えたのが、小川毅士選手。

ここまでの毅士選手のランキングは、ゼッケンを下回る5番。
シリーズ前半の不振が響いていたのですが、後半になって盛り返しを見せています。
こりゃ毅士選手の復活はホンモノ!と思ったのですが、アウトに向かうタイヤの上で。

あああ5点。モッタイナイ!!

毅士選手を抑えてランキング4位につけている、柴田暁選手。


続いて入ったのは、黒山選手です。


北海道大会を欠場した事もあり、念願のチャンピオン奪還は不可能な黒山選手。
ランキングも3位に落ちていますが、ご本人は「ああ、3位で構わんです」とあっけらかん。
この中部大会にも、成績は期待していない様子。

というのも、黒山選手は9月にチェコで開催されたトライアル・デ・ナシオンで大転倒。
右膝の内側靭帯と半月板を損傷、さらにお皿まで割れているという大怪我を負ってしまったのです。
パドック内や下見でも足を引きずり、一歩ずつ顔が歪み、これは痛そう。


「無理すると今後の選手生命にも関わるんで、この試合はリタイアもありえます」
えー、「無理すると」って、試合に出ること事態が「無理」じゃん。

スタート台のエンジンスタートでも、キックをすることが出来ません。

マシンを押して、下り坂でジャックナイフ。後輪を斜面に押し付けて押しがけします。

という訳で、とても成績が出せる状態ではないのです。

ところがこの黒山選手、マシンに乗ると全く怪我を感じさせない動き。


過去にも腕を骨折していても肩が抜けてもしっかり優勝している選手ですが、いったいどういう身体の作りになっているのやら、それとも精神力なのやら。

第1セクションでは、毅士選手以外のライダーを叩き落としたあの岩を、スパンと登った!

ところが5点の笛。後輪がわずかにマーカー接触です。


このセクションのオブザーバー、黒山選手が下見の時岩の横にあったモヤシのような草を抜いただけで「ピピピ」と警告。
黒山選手は「ええ?草もダメなん?」と思わず苦笑いするくらいの厳格さです。
うーん、セクションも厳しければ判定もシビアだあ。


次に入った野崎選手は他の選手のように一気に飛ぶ方法ではなく、ステア近くで止まり1段ずつ登っていく作戦。

でもこれも失敗です。


中国大会では思いっ切りのいいアクセルワークで5位を獲得した、氏川政哉選手。
うーん、やっぱりダメ。


これは全員5点か、という最後に入ったのが、小川友幸選手です。


前日のインタビューでは「情けないことにランキングは2位なんです」と言っていた友幸選手。
「今年はどうも、自分の走りが出来ていないんでね。何とかそれを解消したいですね」

そうしてスタートしたこの第1セクション。


友幸選手は完璧なまでの「自分の走り」で唯一人クリーン。



スタート直後から、圧倒的に有利な立場を確保。そのリードを活かして、1ラップ目をたったの5点で走りきってしまいます。

野崎選手は友幸選手がクリーンした第2と第4でも1点。
「意識はしていなかったつもりなんですけど、出だしはなんか凄くライディングが固くなっていました」とのこと。


でも友幸選手も、第3では2点。


野崎選手はクリーンして食い下がります。


スーパークラスは第5から第7を飛ばし、第8セクション。
友幸選手はクリーンで抜けます。


ところが野崎選手はアウトでひっかかりバックで5点。


すぐ隣の第9セクション。友幸選手は2点をとってしまいます。


野崎選手はここをクリーン。


1ラップ目第10セクション。友幸選手は1点。


野崎選手はクリーンしますが、第1の5点が響いて差は殆ど縮まりません。


「今回は3位でいいです。リタイアしなければラッキーということで」と言っていた黒山選手。
野崎選手が5点をとった第8を、1点で通過。


その後もほとんど崩れること無く、1ラップが終わって野崎選手を1点リードの11点で2位に着けます。



野崎選手もスタート直後の硬さを乗り越えて走りますが、やはり初めてのチャンピオン争いでは友幸選手や黒山選手に一日の長があるのでしょうか。


1ラップが終わり、IASの順位は以下のとおり。
1位 小川友幸  5
2位 黒山健一 11
3位 野崎史高 12
4位 柴田 暁 17
5位 小川毅士 18
6位 氏川政哉 20
7位 斎藤晶夫 34
8位 岡村将敏 38
9位 藤原慎也 39(1点1)
10位 久岡孝二 39(1点0)
11位 吉良祐哉 40
12位 成田 亮 42(1点2)
13位 平田貴裕 42(1点1)
14位 磯谷 玲 43

2ラップ目。
あの第1セクションでは藤原選手が失敗。相変わらずの難しさを見せています。


1ラップ目は惜しかった黒山選手も、今度はしっかり(?)失敗です。


でも柴田選手はクリーン。


野崎選手も、今度はクリーンします。



最後に入った友幸選手。1ラップ目唯一人クリーンだったセクションですが、今度は5点をとってしまいます。



この結果野崎選手は2位に上がり、トップ6人の減点はぐっと近づきました。
1位 小川友幸 10
2位 野崎史高 12
3位 黒山健一 16
4位 柴田 暁 17
5位 小川毅士 18
6位 氏川政哉 20

比較的近い場所にある第1から第4はそれぞれそれなりの減点で終えて、試合は200mほど離れた第8セクションに。
早めに入った毅士選手は、クリーンで抜けました。


ところがトップを争う残り5人は、セクションを見つめながらなかなか入りません。
持ち時間の残りは多くはないはずなんですが、ここに来てお見合い?譲り合い??


と思ったらそうではなくて、問題はライン上に落ちた岩。
毅士選手の次に入った斎藤選手が転倒した時走行ライン上に岩を落としてとしてしまい、それをどけるかどうかで審判団がもめていたのです。




数分のストップのあと「岩はそのまま」との判断が下り、怒涛のようにトライが始まります。
5人の中で最初に入った氏川選手は岩のギリ横を走って越えるも、出口で3点。



次に入った黒山選手は、岩をキレイに避けて飛び、クリーン。



ここまで野崎選手を2点抑えてトップの、友幸選手。

ところが、失敗5点。

「岩を意識しすぎました」とのこと。

柴田選手は岩の上で足をつき、3点。


これで野崎選手はここをクリーンすれば、友幸選手を抜いてトップ。それは初チャンピオン獲得に繋がる大きなチャンスです。

問題の手前に岩が落ちているステアは、空中でマシンを大きくひねってクリア。観客がどよめくライディングです。

これはもうクリーンをとった!と思った出口で、1ラップ目と同じく引っかかってしまいます。

1ラップ目のようにバックをとられないよう渾身の力でマシンを引き上げますが、結局タイムオーバーで5点。試合の主導権を奪い損ねてしまいました。


結果、野崎選手がとり損ねたトップをとったのは黒山選手となりますが、次の第9で失敗5点。


野崎選手も第9は2点で、ここをクリーンした友幸選手が早々にトップを奪い返します。


試合はこのあと、急にドタバタと進み始めます。
というのもこの中部大会、前回の中国大会ほどではなかったとはいえ各所で渋滞が発生しており、選手たちは持ち時間をなくしていたのです。



2ラップ目終盤の第12セクションで転倒した、久岡孝二選手。



転倒で一時動けなくなった久岡選手は、アシスタントのお父さんに早くマシンを出すよう、大声で指示を出します。

失敗の悔しさよりも、後続選手の時間を奪っている罪悪感からだったかもしれません。

どの選手も下見も出来ない状態でのトライで、氏川選手は2ラップ合わせて8点ものタイムペナルティー。
毅士選手と黒山選手は3点。友幸選手は4点。野崎選手は5点。
柴田選手は6点ものタイムペナルティーに加え最終セクションをエスケープで、さらに減点を増やしてしまいました。

この結果スペシャルセクションを前に、出場権を持つトップ10人の減点は以下のとおり。
1位 小川友幸 21
2位 野崎史高 26(c13)
3位 黒山健一 26(c12)
4位 小川毅士 29
5位 氏川政哉 32
6位 柴田 暁 37
7位 斎藤晶夫 61
8位 藤原慎也 69
9位 岡村将敏 70
10位 吉良祐哉 74

勝負のSS第1。

まずはこのステアが難題です。


最初に入った吉良選手。


二人目の岡村選手は、この状態になりながらも耐えます。

でもこのセクション、さらに先があります。

頑張った岡村選手、その手前でタイムオーバーです。


藤原選手は足を着きながらステアを登りました。

でもアウト手前で。


この難題、斎藤選手は最後まで3点で抜けて、観客からの喝采を受けます。



ここまで6位の柴田選手も、1点で走破。


柴田選手を4点リードしていた氏川選手は、残念ながら転倒。


小川毅士選手は、ステアで後輪がマーカーアウトです。


野崎選手とは同点クリーン差で3位の、黒山選手。


黒山選手がクリーンだったので野崎選手は1点でも着くと3位に落ち、優勝争いと同時にチャンピオン争いからも脱落する恐れがあります。

しかしプレッシャーを跳ね返し、クリーン。

最後に入った友幸選手も、もし5点だと2人に追いつかれる恐れがあったのですが、そこは確実にクリーンです。


最後の最後、SSの第2。
毎年アウトに設置され選手たちに立ちはだかっていた2m近いコンクリートの壁が、今年はインに。

でも下には発射台が用意され、昨年までの難度はありません。


今年のアウトは、この巨大タイヤ。右のコンクリートブロックと左の丸太と、2つのラインがあります。


インとアウトの間にはZ型の一本橋があり、吉良選手はここで3点。クリーンすれば9位の可能性もありましたが、残念。

でも最後はコンクリートブロックから飛び出して、3点でアウト。10位で試合を終えました。


これで9位が確定した岡村選手。
安心したのか最初のステアを登った時態勢を崩し、アシスタントがマシンを掴んでしまいました。


藤原慎也選手は、最初のステアで失敗。


斎藤選手は丸太からタイヤに飛びつき、1点のみでアウトします。


氏川選手に1点差にまで追いついている、柴田選手。一本橋でバランスを崩して、おっと危ねえ!

でも何とか立て直し、丸太からのジャンプで1点でアウト。


これで氏川選手は、もし3点以上をとると逆転されてしまいます。
と思った途端に、途中のステアで失敗。

SSをふたつとも失敗してしまった氏川選手。
最後で柴田選手に逆転され6位で試合を終えましたが、でも連続の6位以内入賞にこの笑顔です。


5点をとると柴田選手に逆転される、毅士選手。

でもここは丸太からクリーンジャンプで、前戦に続き4位を確保です。

氏川選手が失敗したステアの先、普通は毅士選手のようにこのタイヤの上に飛び降ります。


ところが黒山選手はタイヤへではなく、ブロックからフローティングターン気味に一気に左に飛び降ります。

現場アナウンスは「まさかあそこから飛ぶとは、すごい」と驚いていましたが、後から聞くとやはり「あれは予定外に落ちたんです」とのこと。
そりゃ膝にものすごい負担のかかる飛び降りを、好んでするはずは無いですよね。

最後までクリーンで走り切りましたが、それだけ限界のライディングを続けていたのでしょう。
ゴール後はただちに氷で膝を冷やします。



黒山選手がクリーンしたため、野崎選手には再び1点もとれないプレッシャーが。
しかしクリーンで黒山選手を下し、2位以上を確定です。



最後に入った友幸選手。
野崎選手との差は5点。もしここで失敗すると同点に追いつかれ、クリーン数は同じに。1点は野崎選手が2つに対し1つなので、優勝を失うことになります。

しかしそこはさすがに百戦錬磨。見事にクリーンで優勝を決めました。
ゴール直後にはまず「疲れたあああ!」と一言。



優勝した友幸選手は、ランキングでもトップを奪い返しました。


中部大会IAS結果
優勝 小川友幸 21c16
2位 野崎史高 26c15
3位 黒山健一 26c14
4位 小川毅士 34c11
5位 柴田 暁 39c9
6位 氏川政哉 42c12
7位 斎藤晶夫 65c3
8位 藤原慎也 79c3
9位 岡村将敏 80c1
10位 吉良祐哉 82c1

以下SS不出走
11位 磯谷 玲 77c2
12位 平田貴裕 77c0
13位 久岡孝二 79c3
14位 成田 亮 80c0


最終戦を待つランキングは、以下のとおり。
1位 小川友幸 107
2位 野崎史高 104
3位 黒山健一 86
4位 小川毅士 74
5位 柴田 暁 73
6位 氏川政哉 51
7位 斎藤晶夫 51
8位 藤原慎也 48
9位 岡村将敏 36
10位 吉良祐哉 32
11位 野本佳章 28
12位 久岡孝二 24
13位 平田貴裕 20
14位 成田 亮 16
15位 磯谷 玲 16
16位 砂田真彦 9
17位 平田雅裕 6

残る最終戦で、友幸選手はもう一度野崎選手と勝負ですが、友幸選手の東北大会は昨年は3位。それどころかここ数年最終戦は勝てていません。
一方野崎選手は東北はめっぽう得意。
2018年の最終戦では友幸選手と野崎選手の、勝ったほうがチャンピオンを獲得します。




【おまけ1】
この中部大会、他の大会では必ず遭遇する判定ミスや揉め事を一切見かけませんでした。
いやあお見事…というか、本来それが「まずそこから始めよう」レベルなんですけどね。

問題があったとすると、前のトライ後にラインに現れた石の処理をどうするか、判断に時間がかかったことでしょうか。
第8だけではなく2ラップ目の第12でも似たようなことがあり、ラインを見直した野崎選手が警告を受けていました。


観客対応としては、山の上のセクションエリアを無くし、ほとんど全てのセクションを舗装路から見られるように工夫。
さらにエンクロージャー用の黄色いテープを、この道路ぎわまで下げて張ってあります。
写真は第11セクション前で、ここは毎年この設定。でも今年は第3〜第4などでも同じように、観客はかなり後ろに下げられていました。

セクション間際まで客が入る設定とは違い、この方が実はお客さんは見やすいし危険もありません。
なるほど、他大会もこれで行きましょう!

ゼッケンの端に貼ってあるバーコードは、選手のタイムコントロール用。

ゴールと同時にスキャンすれば、間違いのないタイムスタンプが。

QRコードを使ってのリアルタイムでの減点/順位告知も充実。
似たような告知は他でもやっている所もありますが、ちょっと正確性に欠ける所があるようです。
でもここ中部では、選手たちが作戦作りに積極的に活用できるレベルでした。


SSの第2を下見した藤原選手。「あー、シティートライアルのセクション設定、パクったやろ」と笑います。

でもまあそれを言ったら、こういうスペシャルセクション始めたのは中部だし。
お互い刺激しあって、トライアルがより面白くなればいいと思います。

あとは渋滞問題ですねえ。

今回もIBを2グループに分けるなどの対策をとっていましたが、100%の効果とは行かなかったようです。
人気で楽しい大会となるとますます参加者も増えてしまうので、悩ましいところです。


【おまけ2】
男臭い話ばかりだったので、レディースもちょっと。

怪我を乗り越えこの大会から復帰した、メーテルこと小谷芙佐子選手。
どこぞの腱をどこぞに移植するといった結構な手術を強いられたそうで、スタート台では「ガンダムになりました」と。
今後は銀河鉄道999の「メーテル」に加え、「セイラ」とも呼んで下さい、としっかりキレイどころを抑えておりました。


2ラップ目の第4セクション前の、チャンピオン西村亜弥選手。ここまで合計5点に、ちょっと眉をしかめます。


こちらはここまで18点の、小玉絵里加選手。

17点の山中玲美選手に1点負けていますが、カメラを向けるとおどけてみせてくれました。


小玉選手の今年のライディングウエア、どこかで見たことがあると思ったら、これだったかあ。



試合は西村選手が優勝。無敗記録をさらに伸ばします。
チャンピオン獲得は前戦から決まっていましたが、V3のTシャツ披露で表彰台に立ちました。
コメント

2018年全日本トライアル第5戦 中国大会 2ラップ目〜SS

2018-09-18 08:59:20 | トライアル
小川友幸選手はまさかの4位。野崎史高選手がトップで1ラップ目を終えた中国大会の試合は2ラップ目です。

予想された雨がなくグリップはいいのですが、人工物を主体としたセクションは、一瞬で5点になってしまいます。
2ラップ目第2セクションの、斎藤選手。


第3セクションの吉良選手。


斎藤選手。


藤原選手。


氏川選手は、1ラップ目に観客を驚かせた第2セクションで、またまた真正面からのトライ。

でも出口手前のヒューム管で、マーカー接触をとられてしまいます。

たしかにマーカーは揺らいでいるようですが、どこがマーカーに当たったのかよくわからない微妙な判定。
氏川選手は審判に食い下がりますが、判定は変わりません。

氏川選手は次の第3セクションでも5点をとって、順位を落としてしまいます。


「チャンピオンとかは全く考えていませんが、プロとして出るからには、当然勝ちに行きます」と言っていた黒山選手。
野崎選手のと2点差を追いかけて2ラップ目を走ります。


1ラップ目、右から斜めに攻めた第2セクションは、今度は発射台を使い正面から挑んでクリーンです。


黒山選手は第1から第7までを0点で終えて、第8セクション。

ここはアウトに続くヒルクライムにコンクリートブロックから直に挑むか、いったん右に降りて助走を長くとるか、ふたつのラインがあります。

1ラップ目はみな一旦ブロックから降りてターン、右から加速するライン。
柴田選手は、2点。


氏川選手、2点。


野崎選手は1点。


友幸選手はここは登るも、手前で1点。


黒山選手は1ラップ目、ここで2点をとってしまっています。


2ラップ目の同じ第8セクション。
黒山選手は右に降りず、まっすぐ登るラインを選びました。

助走は短くなりますが上の丸太に正面から入れるため、クリーンの可能性が増えます。
野崎選手に追いつくためにはこの方が有利、との判断でしょう。
でも結果は、横から狙った1ラップ目より悪い3点でした。



2ラップ目最後の第10セクション。藤原選手。


氏川選手はあいかわらず真正面から挑んで、今度もクリーン。


黒山選手は、ここは1ラップ目と変わらず斜めからのウイリージャンプ。

でも上で1点を着いてしまいます。

野崎選手を追いかける黒山選手の2ラップ目は、合計4点です。

1ラップ目を4位という、想定外の順位で終えた友幸選手。

その原因となった第2セクションは、2ラップ目はクリーン。フロントからヒューム管に突っ込んだ第7セクションも、0点。

第1から第7は0点でしたが、第8で2点。

でも2ラップ目の減点をこれだけに抑え、ラップ18点もとってしまった氏川選手を抜きました。


1ラップ目をトップで終えた野崎選手は、2ラップ目も乱れません。
第2セクション。


第3セクション。


黒山選手が勝負を賭けた第8セクション。黒山選手の3点に対し、右からのラインで0点で登ります。


最終第10セクションも0点で、ラップオールクリーンを達成です。


【2ラップ目終了時点】
 1位 野崎史高  6
 2位 黒山健一 12
 3位 小川友幸 14
 4位 小川毅士 19
 5位 柴田 暁 25
 6位 氏川政哉 29
 7位 藤原慎也 39
 8位 吉良祐哉 42
 9位 斎藤晶夫 52
 10位 平田貴裕 57
 11位 成田 亮 58
 12位 岡村将敏 59
 13位 磯谷 玲 60
 リタイア 平田雅裕

ところでこの試合、コースが短かったせいかIBの団体様とぶつかり、どのセクションも激しい渋滞に見舞われます。


対策として試合中に1ラップ目のタイム制限が撤廃され、選手の持ち時間は3ラップで5時間に変更。
1ラップ目のドタバタはなくなりましたが、その分選手たちは3ラップ目に持ち時間に追われ、ほとんど下見も出来ないままのトライとなります。

そのせいでしょうか、3ラップ目の野崎選手は、2ラップ目クリーンしていた第3セクションで3点。


友幸選手も2点。


他の選手も、なかなか減点を減らすことが出来ません。
第3セクションの毅士選手。


吉良選手。


氏川選手。


第7セクション、吉良選手。


第7セクションでは柴田選手のマシンが暴走。セクションから飛び出して土の斜面に激突します。

「アクセルを開けたらスロットルホルダごと回ってしまい、戻らなくなった」とのこと。
リヤフェンダーもボッキリ折れてしまい、精神的ダメージも。このためか第8セクションも斜面を登れません。

時間もなくなり、柴田選手にとってはクリーンセクションだという第9と第10をエスケープ。
「全く自分のせいなんですけど、20点も無駄にとってしまいました」とのことで、3ラップ目の合計は23点。8点でまとめた氏川選手に逆転されてしまいます。

逆転優勝を狙う黒山選手は、渋滞対策として2ラップ目から早周りをしていました。
この結果余裕を持てたのでしょう、3ラップ目はオールクリーンで走り切り、2ラップ目終了時点で6点だった野崎選手との差を2点に詰めます。


3ラップが終わり、スペシャルセクション出走枠の10人に残ったのは、以下の選手です。

【3ラップ目終了時点】
 1位 野崎史高 10
 2位 黒山健一 12
 3位 小川友幸 17
 4位 小川毅士 25
 5位 氏川政哉 37
 6位 柴田 暁 48
 7位 斎藤晶夫 61
 8位 藤原慎也 65
 9位 吉良祐哉 75
 10位 成田 亮 79

SSを待つ間のトップ3は、この表情。




ここまで5位と今回好調の氏川選手も、SSに向けて体調を整えます。


SSの第1は、この巨大タイヤ。

高さ自体はそれほどでもないのですが、このタイヤはどれもグラグラと動くロールプレイングゲーム状態。

成田選手は3点。


吉良選手も3点。


藤原選手も3点。


危なかった斎藤選手、何とか3点でアウト。


インターバルでしっかりマシンを修理した柴田選手は、クリーン。


氏川選手もクリーン。


毅士選手も0点。


まだ優勝の可能性も残している友幸選手ですが、1点を着いてしまいます。


野崎選手を2点差にまで追い詰めている黒山選手も、1点。


野崎選手はクリーンで走破し、黒山選手との差を3点に広げました。


最後の最後、SSの第2は第10セクションの改造版。細く複雑なコースが選手に足を着かせます。
成田選手は5点。


吉良選手も5点。ステア手前のマーカーに接触したらしいのですが、はっきりはわかりませんでした。


藤原選手は前輪を落としてしまい、ステア下の溝に頭から突っ込んでしまいます。



斎藤選手はタイムオーバー。


柴田選手はテープ切断。


この難セクションを氏川選手は3点でアウト。

自己最高位の5位獲得に、ニッコリです。


毅士選手も3点。4位を獲得です。


クリーンすればまだ2位になれるかもしれない友幸選手ですが、1点を着いてしまいます。これで3位が確定。


野崎選手との3点差を追いかける黒山選手。クリーンを狙い、他の選手が足を出したポイントを慎重に、丁寧に走ります。

ところがこの岩に上がったところで、5点の笛。審判は「後輪がゲートマーカーに接触した」と判断理由を説明します。

これに対し黒山選手は、「特に後輪は当たらないように注意した。当たっていない」と反論します。


改めてルールブックを確認すると、「ゲートの示す範囲は、ゲートに示されている矢印の先端と先端の間(矢印の先端 がマーカー端部に無い場合、マーカーの内側端部がゲートの示す範囲とする)と 解釈する。前後タイヤは厳密にこの間を通過すること」となっています。

MFJがビデオを判定の参考にしないことは知った上で動画を見ると、黒山選手が通過した際、ゲートマーカーは確かに少し動いています。
https://youtu.be/Hm_1O5NaoG4

この大会に利害関係のないオブザーバーライセンス保持者にこの動画を見てもらったところ、「5点をとったオブザーバーは、よくこれを見逃さなかった」「疑わしきはライダーに有利に、だけど、オブザーバーは自分の見たものについては減点を下ださなくてならない」とのこと。

ただこの事例では、審判は後輪がゲートマーカーに当たった、と言っています。
しかしタイヤは当たったようには見えず、触れているとするとステップか左つま先のようです。
ルールブックによると、ゲートマーカーに接触NGなのは前後タイヤであり、それ以外の部分はセクション破壊がない限り減点の対象とはならない、と読めます。
実際過去にも足先がマーカーに当たってもノーカウントだった判断は、いくつもあります。
また一旦はマーカー接触で5点になっても、「マーカーは風で動いた」「泥が当たった」などの意見により判定が覆った例もあります。

黒山選手は自分の通ったラインを示しタイヤが当たることは不可能だと説明しますが、判定は変わりません。


これで優勝が確定した野崎選手。「気が抜けてしまいました」というトライは、エンスト5点という幕切れ。

それでも第3戦九州大会に続き、彼にとっては初めてとなる1シーズン複数優勝を決めました。




優勝 野崎史高 15c21
2位 黒山健一 18c18
3位 小川友幸 19c18
4位 小川毅士 28c17
5位 氏川政哉 43c15
6位 柴田 暁 55c9
7位 斎藤晶夫 71c8
8位 藤原慎也 73c8
9位 吉良祐哉 87c8
10位 成田 亮 87c5
----以下SS不出走----
11位 岡村将敏 86c4
12位 平田貴裕 87c3
13位 磯谷 玲 89c3
リタイア 平田雅裕

試合前にハンドボールほどもある大っきな桃を食べていた、西村亜弥選手。



今回は、2位となった小玉絵里加選手の4分の1以下減点での圧勝。



レディースに初めて参戦のブラジル人、ソアレス米澤ジェシカ選手の挑戦も退けます。



3年間無敗で、早くも2018年のレディースチャンピオンを決めました。

宗七音響Wise Beta Teamは今回、レディースで西村亜弥選手、IBで宮澤陽斗選手、IAで山崎頌太選手による優勝独占という快挙。

IASだけ4位で、毅士選手はちょいと居心地悪いかな?

IASのランキングは、今回優勝の野崎選手が友幸選手に同ポイントに追いつき、後から勝った方が上ルールで野崎選手がトップ。

JTR史上初めてとなる6連覇を目指している友幸選手には、黄色信号が点滅。
対する野崎選手は、初めての経験となるチャンピオン争いをどう闘うのか。
残る中部大会、東北大会が楽しみです。

【第5戦終了時点でのランキング】
1位 野崎史高 87
2位 小川友幸 87
3位 黒山健一 71
4位 柴田 暁 62
5位 小川毅士 61
6位 斎藤晶夫 42
7位 氏川政哉 41
8位 藤原慎也 40
9位 岡村将敏 29
10位 野本佳章 28
11位 吉良祐哉 26
12位 久岡孝二 21
13位 平田貴裕 16
14位 成田 亮 14
15位 磯谷 玲 11
16位 砂田真彦 9
17位 平田雅裕 6


ところで、今回も問題となったマーカー接触による失敗の判定。
ライダーには接触の自覚がないため、スーパークラスに限らず揉める現場を多く見ます。
選手も審判も不愉快だし、観客もよくわからない判定でスポーツらしくない口論を見せられ、がっかり・・・
わかりにくいことを無理矢理判断するのは、いったい誰得?

これは2015年に見に行った世界選手権フランス大会のゲートマーカーです。

2本の針金で岩に差し込まれている日本と違い、支柱は1本。
これが岩に差し込まれていて、タイヤが触れるとくるくる回りますがその状態では減点はとられません。マーカーが吹っ飛ぶとさすがに5点ですが、そこまで行くとライダーも納得できます。
MFJもこういう事例を導入するか、あるいは独自の改善案をFIMに提示できないものでしょうか。

ちなみにこちらはSS第1でタイヤから飛び降りた瞬間の、野崎選手。

タイヤがテープに接触していますが、テープだと切れないかぎりOK。
なのにゲートマーカーでは一切NGというのは、ルールのダブルスタンダードにも思えます。

「ルールだから守る」ではなく、トライアルをこれからどうしたいのか考え、選手も観客も審判も楽しめるスポーツに変えていくことはできないものか、と思う次第です。
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2018年全日本トライアル第5戦 九州大会 1ラップ目

2018-09-17 11:34:11 | トライアル
はじめまして、私が噂の灰塚ダムのダム湖でございます。以後お見知りおきのほど、よろしくお願い致します。


というわけで2018年の全日本トライアル会場となった、灰塚ダムトライアルパーク。
ダムというからには山ひとつがまるまる会場なのか、と恐れていたのですが、意外にこぢんまりとしております。

用意されたセクションは、10個。IASはこのうち8個を3ラップ+SSふたつ、という設定です。


西日本豪雨で開催が心配された今年の中国大会ですが、この会場付近はそれほど影響はなかったのだとか。

会場は前日まで雨が降っていて雨対策がなされていましたが、この程度です。

でも選手とスタッフは土曜日「今年のJTRは雨が多いねえ」「天気ばかりは仕方ないねえ」と口々に。
日本列島には台風21号が近づきつつあり、試合当日、日曜日の天気は雨が予想されていたのです。

台風はともかく、雨の予報に密かにニッコリしていたのが、野崎史高選手です。

第3戦九州大会では優勝、第2戦近畿大会と第4戦北海道大会でもあと一歩で勝っていたかもしれない野崎選手。
どの大会も、天気はいずれも雨でした。
赤土と黒土が混ざってグリップが非常に難しい、というこの会場。雨が降ると、野崎選手には有利になると思われるのです。

そして日曜日の朝。
空を見上げた野崎選手は「話が違うじゃないか!」とつぶやいたとか。(事実確認済み)

今日1日は多分雨とは無関係だろうという輝く太陽の下、選手たちはスタートを切りました。


第1セクションは、IASの半分がクリーン。
第2からがいよいよ勝負の始まりです。
出口手前のこのヒューム管。リアタイヤを当てる場所が空洞になっていて、どうやって登ろうか?


最初に入った成田亮選手。右からヒューム管の角を狙いますが、リヤタイヤが杭を折ってしまいます。


2人目の平田雅裕選手も同じポイントを狙ったのですが、リヤが滑って転倒。

雅裕選手はかねてから傷めていたという右膝靭帯をまたやってしまい、リタイアです。


3人目、磯谷玲選手。前の2人のタイヤマークより高いとことにリヤを当てて、登りました。

でもその先、出口手前のヒューム管で、マーカー接触。



平田貴裕選手。リヤが大きく滑って、黄色マーカーに接触5点。


岡村将敏選手。一つ目はのぼったのですが

出口手前で失敗。


藤原慎也選手。足をつきながら一つ目をのぼり、ふたつ目もクリア。

2点での初走破に、ニッコリです。


吉良祐哉選手はヒューム管の上でダニエル。一つ目をクリア。

でもふたつ目で、前輪がマーカー接触。


柴田暁選手。一つ目をダニエルでのぼったあと、マシンをひねって飛び降ります。

ここまで0点だったのですが、ふたつ目て転倒。


黒山健一選手は足を着きながら登って

2点で確実にアウトです。


これでクリーンすれば黒山選手をリードのはずの小川友幸選手。
気負ってしまったのか、なんと一つ目で失敗してしまいました。


ところでこのセクション、ひとつ目のヒューム管の手前に土曜日まではなかった発射台が、いつのまにやら。


他の選手も見ていたけど使わなかった発射台に、氏川政哉選手は迷わずマシンを進め、真正面から攻めます。

それでも高さがあって難しいと思われたのですが、スパンとクリア。

ふたつ目も抜けて、このセクションを初めてクリーンでアウト。キレのあるライディングにお客さんも大喜びです。

へっへっへ、やったぜい!


次に入った野崎選手は、発射台を使わない横からのラインでクリーン。



斎藤晶夫選手は逆に左からのラインを選びます。

でも後輪が滑ってしまいました。


最後に入った小川毅士選手。正面からのラインを選びますが

勢い余って、転倒です。


まだ1ラップ目の第2セクソションが終わったばかりですが、トップは合計0点の野崎選手と氏川選手。3位に2点の黒山選手と藤原選手。5点をとってしまった友幸選手は挽回のためこのあとクリーンを狙うライディングを続けなければならず、早くも苦しい試合を強いられることになってしまいました。

第3セクション。
高い岩を登り切れない、吉良選手。


この岩は、柴田選手、藤原選手も叩き落とします。



第2で正面突破に成功した氏川選手は、一旦手前で停まってウーポン的に行く方法。

でもマシンは上まで届きません。


毅士選手は足を着いてマシンを引き上げ、この岩を登ります。

アウトに向かうヒルクライム+ステアで失敗。


黒山選手は一つ目をノーミスでクリアし、アウトへのステアの上は足を着いて、2点で走破。


野崎選手は岩で転倒。


最後に入った友幸選手は、岩を1点。

ヒルクライムとステアはノーミスで越えて、このセクションを最小減点の1点で走破。第2での失敗を少し取り戻しました。


スーパークラスは第4と第5は無し。第6はトップライダーはほぼクリーンで、試合はコンクリートブロックからヒューム管に飛び移る第7セクションです。


吉良選手はヒューム管に飛び乗ったあとフロントを落としてしまい、5点。


柴田選手はきれいにクリーン。


氏川選手も0点。


黒山選手はブロックに降りる前のステアで2点を取ってしまいますが、飛び移りは成功。



野崎選手は黒山選手が足を出したポイントをクリア。飛び移りもキレイに決めます。



友幸選手も上はクリア。

ところがこの飛び移りで、フロントが浮きません。

ヒューム管に突っ込んでしまった友幸選手。胸を強打し、フロントフォークも傷つけてしまいます。



第9セクションは、柴田選手がポカミスの1点を着いた他は、全員がクリーン。
試合は1ラップ目最後の第10セクションを迎えます。ここも中空ヒューム管がポイントです。


斜めから入りヒューム管の角にリヤを当てた、藤原選手。タイヤが滑って5点。


柴田選手も斜めから攻めます。

のぼったあとマシンはヒューム管を滑り落ちてしまいますが、足着きをこらえてリカバリーし、クリーン。



氏川選手は、ここも真正面からアタックします。

またもや成功で、大喝采。


野崎選手は斜めからでクリーン。


黒山選手も0点。


友幸選手もクリーンで抜けますが、第2と第7のミスで1ラップ目の順位は4位と、予想外の位置です。


【1ラップ目終了時点】
 1位 野崎史高 6
 2位 黒山健一 8
 3位 氏川政哉 11
 4位 小川友幸 12
 5位 柴田 暁 13
 6位 小川毅士 15
 7位 吉良祐哉 20
 8位 藤原慎也 22
 9位 岡村将敏 29
 10位 斎藤晶夫 31
 10位 成田 亮 31
 12位 平田貴裕 33
 12位 磯谷 玲 33
 リタイア 平田雅裕

と、1ラップ目が終わったところで、このブログの写真のアップ枚数が規定を超えてしまいました。
なんだよぉ、1日に100枚までしかアップできないのかよぉ。
原稿はできているので、残念ですが2ラップ目以降の熱戦は明日におあずけです。
おっ楽しみに〜。
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2018年全日本トライアル第4戦 北海道大会

2018-08-02 12:07:43 | トライアル
旭川の北にある、わっさむサーキット。

幸い熊とカピバラは出没しませんでしたが、全日本トライアル北海道大会は今年もいつものように、わっさむサーキットで開催されました。


しかし今年は、いつもの大会とは違うことも。
ここ四半世紀のJTRではおそらく初めて、黒山健一選手が欠場しているのです。

いつもの場所に設営されているヤマハのパドックを覗いてみると、この等身大パネル。


これまで肩が抜けても骨折しても出場していた黒山選手。今回はトライアル世界選手権電動バイク部門に出場のため、フランスに行っているのです。


はるばる仙台から観戦に訪れた女性は、「健ちゃんに触り放題!」とお喜びですが、やっぱり黒山選手の不在は寂しいですね。


ヤマハの期待を一身に背負い、黒山選手の分まで頑張らなくてはならないのが、野崎史高選手。

もしここで野崎選手が小川友幸選手の優勝を阻めば、ヤマハにとっては黒山選手のタイトル奪還が実現する可能性が残るのです。

野崎選手は「でも僕は北海道は苦手で、昨年も5位とかの大外しだし、小川(友幸)選手は得意だし…」と、託された荷の重さに戸惑っていましたが、しかし野崎選手は前戦九州大会では圧勝しています。

今年から乗り換えた4ストマシンにももう十分に慣れ、ここは黒山選手のためではなく、自身のランキングアップ、もしかしたら初チャンピオン獲得のためにも大きなチャンスです。


大会前日の土曜日、会場はこの天気。

セクションは易しめの設定ですが、それは翌日の雨を予想してのことでした。

雨は予報通り日曜日の未明から雷付きで降り始め、ほとんど1日中、時には激しさを増して続きます。



ひどい泥のため、ウォーミングアップの段階で転倒が続出です。


この会場の泥はJTR会場の中でも特徴的。非常に重くマシンにまとわり付いて、時にはタイヤの回転を止めてしまうほど。
斎藤選手はエンデューロレースのようにガムテープでエンジン周りを目張り。しっかり泥対策をしています。


しかしこれは野崎選手にとっては、チャンスです。
野崎選手が優勝した九州大会、昨年のJTR史上最高の優勝争い(SS前まで同点同クリーン、タイムまで同じ)となった東北大会も雨。
野崎選手は、雨と泥を得意としているのです。


試合が始まるとやはり、選手たちは泥と雨の中で悪戦苦闘を繰り返します。
・磯谷玲(L1S2)


・久岡孝二(L1S2)


・斎藤晶夫(L1S2)


・氏川政哉(L1S4)


・柴田暁(L1S4)


・斎藤晶夫(L1S4)



野崎選手は第1から第4までをクリーン。
・野崎史高(L1S2)


・野崎史高(L1S4)


第5では1点を取ってしまいますが、毎年多くの選手が手を焼く泥の登り、第7セクションも0点で抜けました。
・野崎史高(L1S5)


・吉良祐哉(L1S7)


・野崎史高(L1S7)



一方、この試合に自信をもって臨んでいるのが、小川友幸選手です。

「北海道は勝率もいいですし」と得意意識を持つ友幸選手。「黒山選手がいないことで他のライダーがみんなひとつ上以上の順位を狙ってくると思うので、要注意ですね」とは言うものの、最大のライバルの不在が精神的余裕になったことは間違いないでしょう。
「(前戦が3位だったことによりランキング争いでは)野崎選手も迫ってきているので、ホント自分の走りを目指すだけです」


そしてスタートした友幸選手は、1ラップ目の第1から第7セクションまでを連続クリーンで走ります。
・小川友幸(L1S3)


・小川友幸(L1S4)


野崎選手が1点をとった第5セクションも0点。
・小川友幸(L1S5)


これで野崎選手を1点リードして、試合はドロドロの登りの先にステアがある第8セクションに移ります。



・藤原慎也(L1S8)


・柴田暁(L1S8)


野崎選手はステア手前の泥を登り切れず、この日初めての5点。
・野崎史高(L1S8)


友幸選手は3点でアウト。
・小川友幸(L1S8)



すぐ隣の第9セクション。
・小川毅士(L1S9)

 
・吉良祐哉(L1S9)


・藤原慎也(L1S9)


ここを野崎選手は2点で通過。
・野崎史高(L1S9)


対する友幸選手は左に転倒し、ついに5点。
・小川友幸(L1S9)



この時点で2人は合計8点で同点に並び、1ラップ目の最後、恒例のコンクリートブロックが待ち構える第10セクションを迎えます。

・小川毅士(L1S10)


・吉良祐哉(L1S10)


・斎藤晶夫(L1S10)


・柴田暁(L1S10)


・藤原慎也(L1S10)


友幸選手より先に入った野崎選手。
・野崎史高(L1S10)


野崎選手は、ここを2点でアウト。
・野崎史高(L1S10)



最後に入った友幸選手。
・小川友幸(L1S10)


インドア的なコンクリートや高いステアは得意なはずの友幸選手ですが、まさかの失敗です。


この結果野崎選手は友幸選手を逆転。1ラップ目をトップで折り返したのです。


 1ラップ目終了時点の順位
  1位 野崎史高 10
  2位 小川友幸 13
  3位 柴田 暁 19
  4位 小川毅士 27
  5位 藤原慎也 28

このまま野崎選手2連勝?ついにチャンピオン獲得に王手??
でも試合はまだ半分です。

2ラップ目の第2セクション。
・藤原慎也(L2S2)


1ラップ目はクリーンしていた野崎選手ですが、2ラップ目は入ってすぐのステアから落ちてしまいます。
・野崎史高(L2S2)



このセクション、友幸選手はクリーン。
これで合計15点の野崎選手に対し、友幸選手は13点。トップを奪い返します。
・小川友幸(L2S2)


このあと野崎選手は、吉良選手が吹っ飛んだ第4を再びクリーン。
・吉良祐哉(L2S4)


・野崎史高(L2S4)



でも1ラップ目に1点をとった第5では再び1点をとってしまいます。
・野崎史高(L2S5)


友幸選手は1ラップ目と同じくクリーンを叩き出します。
・小川友幸(L2S5)

これで野崎選手に対する友幸選手のリードは、3点に広がりました。

ドロドロの登りからのステア、第8セクション。
・柴田暁(L2S8)


1ラップ目は泥坂を登りきれなかった野崎選手。2回目は勢い余ってフロントがテープを飛び出してしまい、再び5点。
・野崎史高(L2S8)


でも1回目3点だった友幸選手も5点です。
・小川友幸(L2S8)


第9でも1点をとった野崎選手は合計22点、友幸選手は18点の4点差で、2ラップ目最後の第10セクションを迎えます。
・斎藤晶夫(L2S10)


・柴田暁(L2S10)


野崎選手は1ラップ目と同じく、コンクリートブロックの角にガードをかけて一瞬止まります。
・野崎史高(L2S10)



このあと左足をステップから離して、マシンを引き上げました。


減点1かと思ったのですが、判定は3点。
ステップから足を離しての1点の前に、左右のつま先を使ってのマシン押し出しがあったと判断されたのです。

野崎選手は「先に走った選手は、同じ走りで減点をとられていない」と食い下がります。


2ラップ目、野崎選手より先に第10にトライした毅士選手も、同じようなにつま先が接地します。
野崎選手はこの動きで毅士選手が減点をとられないことを確認してから、トライしたのだそうです。



ステアケースの角にガードをかけてから身体を前に移してマシンを押し出すトライは多くのセクションで行われ、この時つま先は地面に着いてしまいます。

・柴田暁(L1S2)


・藤原慎也(L1S5)


・小川友幸(L1S5)


・吉良祐哉(L2S7)


・小川友幸(SS2)


・氏川政哉(SS2)

これらのトライはいずれも、この動作によっての減点はとられませんでした。

野崎選手の、同じ第10セクションでの1ラップ目のトライ。
2ラップ目と同じようにつま先が接地していますが、1ラップ目はこの動きでは減点をとられていません。

・野崎史高(L1S10)




みんなと、いつもと同じなのに、なぜ自分だけ、今だけ減点?
2ラップの持ち時間ギリギリまで野崎選手は質問を繰り返しますが、判定は変わりません。


野崎選手によると審判は「(減点を)とる時もあれば、とらない時もある」と答えたそうです。


野崎選手の3点でかなり有利になった、友幸選手。クリーンすれば野崎選手との差は7点に広がり、ほぼ優勝を決められます。
・小川友幸(L2S10)

しかしまたもやここを登れません。



結果2ラップ終了時点での順位は、以下のとおり。
 1位 小川友幸 23
 2位 野崎史高 25
 3位 柴田 暁 40
 4位 小川毅士 43
 5位 氏川政哉 58
 6位 斎藤晶夫 64
 7位 藤原慎也 72
 8位 吉良祐哉 74
 9位 平田貴裕 76
 10位 岡村将敏 80

もし野崎選手のL2S10が1点だったら2人は同点だったという激戦は、最後のスペシャルセクションを迎えます。
1日中激しかった雨は、このころからようやく上がり始めました。

SSの第1は、去年の左から回り込むラインではなく、下から真っ直ぐ上がって左にアウトする設定。


多くの選手がこの岩で落ちてしまいます。
・岡村将敏(SS1)


・吉良祐哉(SS1)


・藤原慎也(SS1)


・斎藤晶夫(SS1)


野崎選手のトライ。
・野崎史高(SS1)


岩は越えましたがバランスを崩し、左足を1回着いてアウト。



1点での走破かと思ったのですが、判定は5点。ステア下のテープが切れていたのです。


野崎選手は「テープを切ったのはマインダー(アシスタント)なので、問題ないでしょ」と主張します。

「あの位置からそのテープを切れるはずないじゃないですか」


残念ながらこのトライを撮影した2台のカメラには、テープが切れた瞬間は写っていませんが、アシスタントは野崎選手の足着きの際後ろに逃げており、どうやらこの時足でテープを切ったと見るのが自然です。アシスタントも「この時右足で切った」と動きを再現します。


ただテープが切れる前に、野崎選手のマシンがアシスタントの身体に当たっています。

ルール的にはマシンがアシスタントに接触した時点でライダーは5点とはなりますが、でも審判はそれを見ていないそう。それでは判定の材料にはなりません。

ちなみに昨年の東北大会。野崎選手が坂に向かって加速した後、テープが切れているトライがありました。しかし審判は「テープが切れた瞬間を確認していない」と、このトライをクリーンとしています。

SSには持ち時間がないため、野崎選手と審判は、次の友幸選手が身体が冷えないよう練習を始めてしまうくらい長い時間話し合います。

・SSのトライを待つ小川友幸選手


審判の説明内容を要約すると
 アシスタントがテープを切ったところは見ていない(のでライダー側の主張は却下する)
 タイヤがテープを切ったところも見ていないが、テープは切れている
 なのでタイヤがテープを切ったとしか思えない
ということのようです。判定は5点から変わりませんでした。


練習走行で身体を温め最後に入った友幸選手は、ここをクリーン。
・小川友幸(SS1)



これで野崎選手との差は7点に広がり、この時点で友幸選手の優勝が決まりました。

最後の最後、SSの第2は第10セクションの改造。
友幸選手が2回とも落ちたあの高いステアはなくなりましたが、このU字溝が難関です。


・小川毅士(SS2)


・吉良祐哉(SS2)


・氏川政哉(SS2)


みなひとつ目で失敗するU字溝。柴田選手は最後までたどり着いたのですが、惜しくもそこで前転してしまいます。
・柴田暁(SS2)


それまでの全員が5点のここを、野崎選手はついにクリーン。
・野崎史高(SS2)


最後を走る友幸選手もクリーン。
・小川友幸(SS2)


優勝は小川友幸選手が獲得。野崎選手は、お互いの健闘を称える握手を交わします。







ところで1ラップ目の第2セクションに戻ってみましょう。
友幸選手のリザルトは、クリーンになっています。
・小川友幸(L1S2)



でも友幸選手はこのトライでマーカー接触があったとして、一度5点の笛を受けているのです。

この時はアシスタントの「タイヤは当たってない。マーカーは風で動いた」の主張がすんなり通り、判定はクリーンに変更されました。

そのマーカーですが、前後や左右ではなく上下に回転しています。風でこの変化は起こりえません。


実はこのトライ、友幸選手の前輪がマーカーに当たっていたのです。


野崎選手のカタを持つわけではありませんが、もしこの試合で野崎選手が問題にした判定が野崎選手の言う通りで、友幸選手のL1S2が5点がきちんと加算されていたとすると…

結果は友幸選手の減点28点に対し野崎選手は24点。優勝が入れ替わります。
もしそうだったとするとこの結果は、今年のチャンピオン争いにも非常に大きな影響を与える事になります。

選手たちの渾身の走りに対し、なんともすっきりしない判定が残念な大会でした。


表彰台に立った6人の選手。


6位の斎藤選手は帰りの飛行機の問題なのでしょう、アシスタントが代わりに立ちます。


今年の第2戦と第3戦では連続してゼッケンを上回る4位を獲得している、柴田暁選手。

北海道大会では昨年、優勝の友幸選手がびびるほどのライディングで2位を獲得。
「雨は嫌いなんです」という柴田選手。
・柴田暁(L1S8)

今年は細かい減点はありましたが、またしても毅士選手を破って3位を獲得です。


毅士選手はスタート直後の第1からタイムオーバー5点。1ラップ目はその後も減点を重ねてしまいます。
・小川毅士(L1S5)


・小川毅士(L1S10)


2ラップ目は猛烈に追い上げたのですが、第9では左半身から泥に突っ込む転倒。あと1歩3位に届きませんでした。
・小川毅士(L2S9)




5位には氏川政哉選手。

今年IASに昇格したばかりの氏川選手ですが、思いっ切りのいいライディングで初めての表彰台ゲット。
先輩諸氏から頭をポムポムの祝福です。


・氏川政哉(L1S2)


2ラップが終わって帰り支度をしていた、平田貴裕選手。9位でSS出場の10人に残ったと聞いて、あわててスタンバイです。
SSの第1を3点で抜けて見せました。
・平田貴裕(SS1)

・平田貴裕(SS2)


第4戦北海道大会 結果
優勝 小川友幸 23c17
2位 野崎史高 30c12
3位 柴田 暁 45c9
4位 小川毅士 48c8
5位 氏川政哉 66c4
6位 斎藤晶夫 74c3
7位 藤原慎也 82c3
8位 吉良祐哉 84c2
9位 平田貴裕 84c1
10位 岡村将敏 90c1
----以下SS不出走----
11位 成田 亮 81c1
12位 久岡孝二  89c1
13位 磯谷 玲  89c0
14位 平田雅裕 91c1

黒山選手の他に、野本佳章選手、砂田真彦選手が欠場の試合でした。


2018年前半戦を終えてのランキングは

1位 小川友幸 72
2位 野崎史高 67
3位 黒山健一 54
4位 柴田 暁 52
5位 小川毅士 48
6位 斎藤晶夫 33
7位 藤原慎也 32
8位 氏川政哉 30
9位 野本佳章 28
10位 岡村将敏 24
11位 久岡孝二 21
12位 吉良祐哉 19
13位 平田貴裕 12
14位 砂田真彦 9
15位 成田 亮 8
16位 磯谷 玲 8
17位 平田雅裕 6

もし今回野崎選手が優勝だったとすると
1位 野崎史高 70
2位 小川友幸 69
となるところでした。
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スーパートライアル2018 第1戦関東大会

2018-07-19 23:37:02 | 映像 DVD
久しぶりに全日本トライアルDVDが発売になりました。
2018年の開幕戦、関東大会。


JTRのDVDは昨年の後半戦から制作がストップしてしまっていたのですが、今回はその2017年シリーズのハイライトも色々収録。
編集もこれまでとは変えて、縦の流れを選手ではなくセクションとして、会場で試合を見ているのと同じように勝負を楽しむことが出来るようにしてみました。

特典映像は、東京モーターサイクルショーでの、小川友幸選手と黒山健一選手のトークショー。
CM動画は以下にアップです。
https://youtu.be/K-Ds0uwntyc

以下、DVD紹介文から。

-------

今年は17名にも膨らんだスーパークラスの選手達。
この2018年開幕戦、その中で特に目を引いたのは、昨年の北海道大会では2位を獲得した柴田暁選手であった。
ランキングは変わらず5番だが、オフの間に彼はさらに特訓を重ねていた。
そして柴田選手はこの新しいシリーズで、第1セクションから磨かれた切れ味とパワーを発揮する。
異常に難しく設定されたセクション群は、新昇格の選手たちの挑戦をはねつけ続ける。
JTR史上初となる6連覇を目指す小川友幸選手、昨年ここで圧勝した黒山健一選手、昨年何度も優勝を逃した野崎史高選手、結婚発表をしたばかりの小川毅士選手らに戦いを挑む柴田選手は、どのような走りを見せ、どんな結果を得るのだろうか。映像は現実を極力そのままに、セクションごとに忠実に順を追ってドキュメントする。
特典映像は、東京モーターサイクルショーでのトークショー。小川友幸選手、黒山健一選手が関東大会のマル秘裏話を披露する。
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