†意識の記録† 理解のブログ

私の私の視点による私の経験の記録。私の視点で見る限り誤りのない認識で記事を書いている。一切の苦情は受け付けない。

続々 アンプ修理に挑戦

2013-11-30 21:51:29 | Audio
皆さん、こんにちは。


この前報告した、AU-D607が死んだ件についてです。
(本記事が、私と同じようにAU-D607の修理に挑む人にとって、ほんの僅かでも参考になれば幸いです。)

死んだままでは可哀相ですので、再び修理です。


とりあえず、電解コンデンサを一部交換します。
対象は、定電圧電源、プロテクト、メインアンプの3箇所(にある全部)。

というのも、プリアンプとメインアンプを切り離した状態でも、プロテクトが掛かるので、プリアンプ部に原因がないと推定されるからです。
ただ、一応、プリアンプ用のコンデンサも買っておきました。


交換した状態で、動作確認をしました。

その結果分かったことは、電解コンデンサの交換だけでは直らないというのが一つ。
後は、ボリュームを上げるとプロテクトが掛かる、バスを掛けるとより小さい音量でプロテクトが掛かる、信号を入力しなくてもある程度時間が経つとプロテクトが掛かる、の3点です。

このことから、疑われるのは次の3つ。
・プロテクト回路のサイリスタが劣化している。
・過電流検出回路がどこか壊れている。(トランジスタの劣化)
・熱でメインアンプのバッファが暴走している。

先ずは、サイリスタを交換しました。安いので。しかし、結果は変わらず。
(このサイリスタが故障していた、という報告もあります。)

ここまでやったところで痛恨のミス。信号を入力した途端にヒューズが飛びました。
理由は不明。DCカット用のコンデンサを噛ましていたのに・・・。
これで、終段のパワートランジスタ(Lチャネル)が昇天しました。エミッタコレクタ間がショート。こりゃ駄目だ。


故に、もう元の音には戻らなくなりました。
このパワトラはとんと昔に入手不可能になっていますからね。

一応、代替としてサンケンのLAPTをおススメされたことを記しておきますが、それは後回しです。
交換したって、即座に壊れるのが目に見えているので。
(これ以降のサンスイのプリメインは、終段にサンケンのLAPTを採用していくことになるので、サンスイの音として修理したいのであれば、LAPTで決まりでしょう。これは、AU-D607に限らず、これ以降の機種に言えます。)


信号入力で吹っ飛んだ以上、安物を取りあえず使って、無信号で追い込んでいくしかありません。
秋月電子で、使えるパワトラを購入し、交換しました。2SA1962/2SC5242のコンプリペアです。
東芝製なので、サンケンとは音の傾向は異なるでしょうが、一つ200円で、両チャネル分で800円で済む、というのは魅力的です。
直ったら、好きなものと交換すればよろしいし、気に入ったらこのままでも問題ありません。
(規格上は、2SA1941/2SC5198でも問題ありませんし、その方が安い、というか半額ですが、ここは大きめで選びました。他の修理される方は、そちらでも動くと思います。それと、私が個人的に、2SA1941/2SC5298で作った自作パワーアンプの音が気に入らなかったので、使いたくないというのもあります。)


無信号で、アイドリング電流やDCオフセットの調整をして放っておいても大丈夫そうに見えました。
そこで、信号を入力したところ、確りと鳴りました。

お、これは直ったか?!


と、思ったのは1晩だけ。
信号ありで24時間は耐えてくれましたが、その後、無信号放置24時間経つ前に、プロテクトが作動。
再び、ボリュームを上げるとプロテクトが掛かるようになりました。

これで分かることは、十分な時間ウォームアップしないと、故障の動作が確りと現れてくれない、ということです。
裏を返せば、短時間の利用なら、現状でも問題ないです。



うーむ。

AU-D607、というか、D707もD907もですが、現代まで生き残っている機器を修理、ないしオーバーホールする場合、初段FETが故障していなくても、劣化しているものとして、交換するのが一般的です。ただ、使われているDualFETは、もう入手不可能です。
対処法として一般的なのは、gmの近い2SK117を選別してペアリングするというものですが、既に2SK117もディスコンで、最近、値段が上がってきています。
(記事執筆時点で、秋月価格、5個1パックで、1パック150円です。プリとメインで計4ペア必要で、ヘッドアンプも交換するなら、さらに+2個。100個程度では、恐らく満足行く精度の6ペアは出来ません。)

音は奇麗なので、初段FETの劣化がトラブルの原因ではなさそうな気がしますが、何とも言えないところ。
ブツブツ音などが少しでも入ったり、明らかにノイジーだったりする場合で、アイドリング電流やDCオフセットの調節をしても解消しないならば、初段FETの交換は必須です。
今回は、現時点ではそのような傾向は見られませんので、初段FETの故障は疑っていません。(本来的には交換すべきだけれども、という意味です。)

尚、2SK117のペアは、あのぺるけさんが頒布してくれています。
自分で選別するより、遥かに安価なので、頼み込むのも悪くないと思います。用途を伝えれば頒布して頂けるようです。


ということで、初段FETは後回しにして、先ずは過電流検出回路を疑います。

トランジスタ1石の簡単なものに見えますが、実はそうではないという罠。
重要なのは、詳細不明のMV12というダイオード。
回路図上では、ダイオード2個の直列ですが、実装上は1個で済ましてある。
名前からして、1.2Vのツェナーダイオードっぽいですが、バリスタだったりすると、手が付けられません。
なのに、グーグル先生すら答えを知らないという謎のダイオードです。

一応、
http://www.audiokarma.org/forums/showthread.php?t=281288
このリンク先には、VD1212の同等品で、dual diodeというもので、1N4148の直列で代替可能である、との回答がなくはないです。
でも、VD1212はバリスタですから、1N4148の直列というのは、ちょっと乱暴に思えますが。ただ、動かないとただの重い箱なので、悪い手ではないです。
(ネットの記事は、必ずしも正しいとは限りませんので、あくまで参考にするだけにしてください。根拠まで書いてあれば別ですが、この記事のように1行程度で済ましてあるのは、あまりよろしくない。)
(バリスタについて詳しく知らない方の為に説明しておきますと、ツェナーダイオードというのは、降伏電圧を低めにしてあるダイオードのことであり、これを裏読みすれば、降伏電圧以上を掛けると突然電流が沢山流れる、つまり、抵抗が急降下する素子と考えることができます。なので、想定以上の電圧が掛かると、それ以上電圧が上がらないように作用する素子として使えるわけで、これこそがバリスタです。ただ、この説明ですと、バリスタに極性があることになりますが、バリスタとして売られている製品は、ツェナーを反対向きに2つ直列に接続して作り、極性がありません。それは、ツェナーを順方向で使うと、普通のダイオードと同じように0.63V程度の電圧降下を持った素子になるからです。従って、1.2Vのツェナーを反対向きに直列に繋げると、約1.8Vの無極性のバリスタになるわけです。先ほどの、1N4148では乱暴だ、というのは、1N4148を2本では、何をどうしようが無極性の1.2Vのバリスタとして使えないからです。1N4148は小信号用ダイオードであり、降伏電圧は100V近いですからね。有極性のバリスタライクとしては、1.2Vぐらいのものとして使えるのは確かです。まぁ、4本使えば1.2Vのバリスタになりますけどね。1本数円だし、それでも良いって言えば良い。)

ここで知りたいことは、“そもそも、本当に過電流になっているのか”です。
とは言え、高価なスピーカーを焼いてしまうと哀しいことこの上ないというか、極まりないですので、過電流検出回路を取り去ってしまうというのは、精神衛生上、よろしくない。
(DC漏れ検出のプロテクト回路が生きているので、全くプロテクトが無くなってしまうわけではありませんし、実用上は、こちらのプロテクトがより重要であって、過電流検出回路はアマチュアの自作では省くことも多いです。というのも、普通、過電流になれば、何処か壊れたか、出力端子をショートさせた可能性が高く、ヒューズが飛んでくれる可能性が高いからですね。そういう意味で、ヒューズによる保護は、アマチュアでも、馬鹿でなければ必ず付けます。バイメタルによるプロテクト、つまりは熱動式ブレーカーのようなものですが、これも使えます。ただ、アマチュアには使いにくいと思います。)


採用されている過電流防止回路は、トランジスタ1石です。
基本的な動作は、過電流を検出してトランジスタがオンになると、サイリスタを点弧し、リレーの動作電流が奪われてオフになり、スピーカーを切り離す、というものです。(点弧、消弧と私は表現していますが、一般的にはターンオン、ターンオフと言います。字で書くとターンオまで共通で分かり難いので避けました。)
サイリスタは、電圧印加をやめないと消弧しないので、過電流検出の場合、電源を落とさないとプロテクトは切れません。
対して、DC漏れ検出回路は、リレーを駆動しているトランジスタのベース電流を奪う(より正確には、ツェナーの降伏電圧を下回ることで流れなくする)ことで、リレーをオフにします。なので、DC漏れが収まれば、再びリレーがオンになります。
このツェナー部分は、電源投入後の遅延ミューティングにも利用されています。

では、一体どのようにして過電流を検出しているのか。
割と単純でして、終段トランジスタのベース電位をモニターしています。
これがある程度以上(つまり閾値以上)上がって、下がった時に、点弧されます。音声信号は交流なので、必ず上がってから下がりますから、これで問題ありません。

具体的に閾値を出すことはしていませんが、とりあえず、シミュレーション上では、700mV±1.3V(100Hz)を掛けると点弧しました。
掛けた電圧は、SEPPの中点電位基準です。(とは言え、8Ωの負荷を介してグランドと繋がっていますので、20mVくらいしか動きませんが。)

700mVは、無信号時の終段トランジスタのベース電圧です。1.3Vはテキトーです。1Vなら点弧しないので、えいやっと決めたら出来ました。
コレクタ接地なので、単純にエミッタ抵抗0.33Ωに1.3V掛かるとして計算して構いません。つまり、3.9Aです。
エミッタ抵抗の発熱は、3.6Wに達し、実装されているセメント抵抗の許容損失5Wも納得ということになります。

B級動作領域ですから、出力は61Wぐらいということになります。
AU-D607の定格出力は、8Ω負荷に対して70Wですから、簡易計算とシミュレーションのみにしては、割と正確な値です。
(過電流によるプロテクトが、70W超えてスグ掛かるわけがないので、大まかな話です。)

既に、過電流検出回路のコンデンサは交換済みなので、何かあるとしたら、バリスタ(MV12)かトランジスタ(2SC1845-E,F)でしょう。
シミュレーション上は、1.26Vのツェナーで代用出来たので、バリスタは、結局は1N4148の2素子直列での代用可能と思います。
トランジスタは、シミュレーションではhFE=600を用いました。2SC2240-BLならhFE十分と思います。(実際に使う場合は、hFEを測定してから使います。)音に関係ない部分に超ローノイズトランジスタを使うのは、ちょっと勿体ない気もしますけれど、安くて高hFEでダーリントンでなく、入手容易というと、他に選択肢はないかもしれません。
(そもそも、2SA992/2SC1845の代替に2SA970/2SC2240というのは、悪い話ではないと考えています。音質的な意味では傾向が変わるかもしれません。)


ということで、次にやってみるのは、過電流が本当に起こっているのかどうかの確認です。
具体的には、100Hz程度のサイン波を入力した状態で音量を上げていき、プロテクトが掛かった時のベース電圧を、コンデンサでDCカットした状態でモニターすれば良いわけです。意外に簡単です。
その上で、トランジスタの交換や、バリスタの交換を行います。
これでも直らないならば、問題はプロテクト回路以外にあるということになります。

既に、三段ダーリントンの2段目、3段目を交換していますから、これ以上の交換は出来たら避けたいですね。



で、やってみました。

とりあえず、片側ずつ動作確認をすると、Lチャネルだけおかしい。
やっぱり、一度吹っ飛んだだけのことはありますね。

Lチャネルのプロテクト回路のダイオード、トランジスタを、無通電状態でチェック。
hFEは正常値、ダイオードの順方向電圧も正常値です。足が黒ずんだりもしていません。

んー。
次に、信号を入力し、終段のベース電圧をテスターのACレンジで測る。
0.4Vrms前後でプロテクトが掛かりました。この時、DC漏れ等は一切検出されず。
一方、正常なRチャネルでは、同様の信号でプロテクトが掛かりませんし、電圧も同じ。

先のシミュレーションでは、1.3Vp-p程度掛けないとプロテクトは掛かりませんでしたので、過電流の誤検出で確定。
hFEを見る限りではトランジスタの劣化は見られませんが、1素子ぐらい簡単に交換出来るので、元に戻せるように慎重に、かつ素早く取り外し、交換します。

2SC2240-BLと交換し、通電。
DC漏れやアイドリング電流のチェック後、信号入力。
プロテクトが掛からなくなりました。

でも、これで解決ではありません。
何をどうしようがプロテクトが掛からない、という状態になってしまっていたら困るからです。
とは言え、実際に定格出力をするには、ダミーロードが必要です。8Ω程度で70Wの定格に耐えるダミーロードはちょっと手元にないので、確かめようがありません。(ヘッドフォンアンプ程度に使えるものしか手元にありません。10Ω200W級のメタルクラッド抵抗とか入手しておく必要がありますね。)

よって、完全に問題ない状態になったわけではありませんが、1晩、音楽流しっぱなしの試験には耐えました。
その後、無信号24時間に耐え、連続で大音量テストを数時間行いましたが、各部異常なし。
(大音量と言っても、定格には程遠いです。)

次は、定電圧回路のミニパワートランジスタが壊れるのではないか、と思います。
そもそも、発熱量に対するヒートシンクの大きさが十分には見えません。(ただの金属プレートしかなく、触れないことはないですが、かなり熱いです。)
出来るだけ冷たい方が、精神衛生上好ましいので、同等品と交換、かつヒートシンクの増設を行いたいです。
(2SA1358/2SC3421で、定格上は問題ありませんが、音という面でみると、あまり評判がよろしくありません。パワー用でなければ、ダーリントンバッファのドライバ段に使った2SA1837/2SC4793が余っていて、やはり定格上は問題ありません。どっちでも良いっちゃ、どっちでも良いですが、足の順番が共通の方が使いやすいな、と考えると、後者ですかね。音の面でも有利です。ただ、価格が4倍です。)



さて、とりあえず修理出来たので、聴いてみました。

さっと繋げるところにあったのは、ONKYOの中古525円の2wayと、JBL Control 1です。
525円とは言え、JBL Control 1よりもエンクロージャの容積は4倍以上、ウーファーユニットもちょっと大きめです。
JBL Control 1は、低音の量感が足りない傾向がありますが、それ以外は非常に優秀です。なので、低音をサブウーファーで補えば、超優秀。
でも、サブウーファーはないので、ONKYO 525円(USED)のウーファーを借ります。

本当は、ONKYO 525円(USED)のツイーターを切り離して使いたいところですが、そうすると単独で使えなくなってしまうので、やりません。
チャンデバを自作しても良いですが、それはまた今度にします。

かなりONKYOのツイーターが邪魔していますが、はっきりと前に出てくる定位の良い中高域がControl 1から聴こえてきます。
低域は、正直、ONKYOがなくても、結構出ていますが、あると段違い。でも、ツイーターが邪魔なので、全体の質は下がります。
音圧重視にすると、どうしても質が下がりますよ。現代のスピーカーが音圧を重視せず、どうしても欲しい時はサブウーファーを使っているのを見れば、質が大事なのは明らかなのですが、私は低音大好きなので、音圧どんとこいです。

前より明らかに、解像度が上がっていますね、AU-D607。多分、終段のパワトラを東芝製にしたからでしょう。
でも、何だろう、ラウドネス掛けないと迫力不足になってしまった。
良い意味で、良い子になってしまった気がする。リニアな特性が向上しているのでしょうね。

早めに、サンケンのLAPTを手に入れて交換してみたいところですねっ。

以上。
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D907で困ってます。 (kzy)
2015-12-19 01:58:38
ネットをさまよう中で、貴ブログにたどり着きました。当方のお年寄りも同様の症状で過電流の誤検出の可能性大と判断しております。貴ブログ中のTR(2SC1845-E,F)はD607のディフォルトなのでしょうか?。当方は2SC945-P,Q、LED点滅回路を除き交換いたしましたが症状改善無し。後はどのような可能性が考えられるでしょうか?ご教授いただけましたら幸いです。
返信する
Re: D907で困ってます。 (ARC)
2015-12-19 22:51:25
kzyさま

はじめまして。
かなり古い記事へのコメントということで、わたくしも当時のことを思い出しながらですので、間違いがあるかもしれません。その点はご了承ください。

>貴ブログ中のTR(2SC1845-E,F)はD607のディフォルトなのでしょうか?

そうです。C1845は、D607の回路図にも載っているデフォルトです。音とは関係ない部分なので、汎用の2SC1815でも代用出来たとは思いますが、hFEが大きく、ローノイズの方が精神的に幸福ということで、C2240-BLにしました。

D907の過電流検知の回路も、D607と同じなのでしょうか?
同じ、かつそれ以外を修理済みということでしたら、試しに交換してみては如何でしょう?

また、左右両チャネルともダメというのではなく、片側だけの場合は、TrをLRで交換してみるというのも良くある手です。正常な側のTrをダメな方に取り付けてみて、症状が改善したらそこが黒というわけです。


ところで、Trやキャパシタは恐らく、殆ど交換されたことと思いますが、抵抗はどうでしょう?
D907の回路図が手元にないので、詳しいことは言えませんが、ヒューズ抵抗が死んでるということはないですか? また、明らかに焼損している抵抗などは無いですか?
半固定抵抗は交換されましたか? 特に抵抗で劣化し易いところです。


こんなところですが・・・参考になれば幸いです。
返信する
ありがとうございます (kzy)
2015-12-20 00:26:20
早々のご回答ありがとうございます。私の言葉足らずで申し訳ありませんでした。
具体的には、ある日突然のプロテクト作動。リレー前でのDC漏れは許容範囲でもあり、黒足化したサイリスタ交換。小音量ではしばらくは特に問題なく音出し可能だが音量上げるとプロテクトがかかります。また、電源を落とさないとプロテクト解除せず。ではバリスタ?と云う次第です。なにせ代替無いパワトラ飛ばしてはと、びくびくしながらのレストアなもので出来ればプロテクター基板の修復でしましたいと希望的観測でやっております。尚、ご回答にありますTrのLR交換ですが、D907のプロテクターはLR独立してはいない様に思えるのですが(回路図読み間違いの可能性もありますが)長々と申し訳ありませんがよろしくお願いします。
返信する
Re: ありがとうございます (ARC)
2015-12-20 08:27:54
kzyさま

症状からすると、確かに過電流によるプロテクトが掛かるのが原因で間違いないとは思います。

ただ、原因がプロテクト部にあるのか、本当に過電流になっているのか、その切り分けが先ずは必要かと存じます。

ところで、プロテクトですけれども、確かに、主要部(リレーを切るところ)はLR共通(D607の場合)ですが、過電流検出の部分はLR独立です。
回路図は見ていませんが、恐らくD907も、過電流の検出部分だけは独立なのではないでしょうか? (プロテクト基盤ではなく、パワーアンプ基盤に実装されている可能性もあります。回路図でも、パワーアンプの回路まで御覧になりましたか? そちらに記載があるかもです。)
個人的な予想ですが、恐らくD607と同じ2SC1845を使っているのではないでしょうか。企業というのは、調達コストを下げたいはずなので。ですから、その辺りを調べてみては如何でしょう。もしかしたら、MV12まで同じだったりするかもですよ。
その場合は、私と同じく、
・2SC1845-E,F -> 2SC2240-BL
・MV12 -> 1N4148の2個直列
と交換されれば直るかも(?)しれません。


それと、許容範囲ではあるもののDC漏れがあるとのことですので、それが心配です。半固定抵抗だけでも新品交換されることをおススメします。それでも、DC漏れを抑えられないならば、原因はプロテクト部ではないでしょう。
返信する
申し訳ありませんでした (kzy)
2015-12-20 09:34:48
ARC様おはようございます。
投稿後、D607(AU519)の回路図入手出来ました。プリントアウトして検討いたしました(今までディスプレイで見ていました)ご返信の通り同様パワーアンプ基板に電流検出Trを見つけることができました。プロテクト基板にあるものと思い込んでおりましたものでご迷惑おかけいたしました。(やはり、ディスプレイでは全体は見辛く紙ベースが良いと実感いたしました)
ご指摘の通りD907でも同様の位置に、2SC1845-E,F・MV12発見!(直れと念じつつ)交換に入りたいと思います。
尚、半固定の交換は多回転型のサーミット抵抗使用は問題があるものでしょうか?(あまり使用例を見ないもので質問させていただきます)
実は、なにせお年寄りなものでストレスが原因でのお亡くなりを怖れ、出来ましたらパワーアンプ基板には触れたくありませんでした(以前、他機で多臓器不全にて心臓破裂、原因:再ハンダのストレスという事だありました)
ありがとうございます。また、結果報告させていただきます(ご迷惑かもですが)
返信する
Re: 申し訳ありませんでした (ARC)
2015-12-20 09:59:05
kzyさま

同じ抵抗値とピン配置ならば、特に問題なく交換出来ます。
ただ、交換した後、すべての組み立てを終えて、それでも操作可能な向きにノブが来るようにしないと本末転倒なので注意です。
半田付けをする前に、どちらに回すと抵抗値がどちらに増減するのか確認とメモをお忘れなく。
触りたくないなら、無理に交換しないで、次に問題が出た時でも良いのではないですか。

ただ、DC漏れがあるとスピーカーを痛めますから、出来るだけ無くしたいところです。ご老体のアンプより、スピーカーの方が重要なのを忘れないでください。焼いちゃったら大変です。

2SC1845-E,F・MV12の交換は、元に戻せるように慎重に行ってくださいね。
では、良い報告をお待ちしています。
返信する
来年もよろしくお願いします (kzy)
2015-12-31 21:18:50
ARC様こんばんわ、お世話になっておりますkzyです。
パーツ調達と雑事にまぎれ手つかずの状況でしたが、年内完治を目指し久々の電源投入。
プロテクター解除しており?、とりあえず無音にて放置20時間、プロテクター作動せず??。小音量にての音出し2時間でプロテクター作動するも断続。DC漏れ?、ついに半固定が…潔く交換。この際、徹底的に怪しい部品交換を決意、越年決定となりました。
では、良いお年をお迎えください。
来年もご迷惑でなければご教授よろしくお願いします。

返信する
あめましておめでとうございます。 (ARC)
2016-01-02 12:04:08
kzyさま

あけましておめでとうございます。
DC漏れは、無信号状態の時に、スピーカーをつないだ瞬間、ポっとか、ボっの音がしないレヴェルまで抑える必要があります。

時間がたってDC漏れするのは、良くあることです。
これは、漏れは漏れですが、オフセットではなく、ドリフトですね。
原因は熱です。

なので、DC漏れを半固定抵抗で調整する時は、
先ず、電源ON直後に、オフセットを0Vになるよう調整します。
次に、無信号状態で放置し、ドリフトが出るようなら、安定するまで断続的にドリフトを測定して追い込みます。安定した時に0VならOKです。

ここで重要なのは、アイドリング時の終段の電流です。
設定すべき電流値は説明書を読んでください。それより小さくすると、歪は増えますが、無信号時の消費電力が小さくなり、ドリフトも小さくなります。どうしてもドリフトが抑えられないのであれば、こちらを小さくしてしまうのも手です。
ドリフトの原因は、待機時のコレクタ損失ですから。

それと、プロテクタが作動する直前のDC漏れを測定しておいた方が良いでしょう。その電圧次第で、修理の仕方も変わるかと存じます。
返信する
音出しいたしました (kzy)
2016-01-19 12:08:46
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
メインアンプの基板点検の顛末となります。
コンデンサ固定用の接着剤が悪さをしており腐食多数、バイアス調整後次段TR(B-C間)のスチコン(33P、発振防止?)の断線判明修復。電解C交換。グリス塗り直し。ご教授いただきました2SC1845→2SC2240交換(hFEだけではそうも劣化しているようではありませんでした)
とりあえず、プロテクターは正常に解除され時間は1時間ほどではありましたが比較的大きめの音量にても作動ありませんでした。
ご心配いただいておりました、DC漏れも数mVオーダーで安定しております。
イコライザー他の基板も確認の上、電解くらいは交換しておこうかなと思っております。
とりあえずの現状報告でした。
もう少し、各部点検調整に入ります。
ありがとうございました(お体ご自愛ください)
PS;私自身は、心情的仏教徒かな~と思っておりますが、特に後半のご意見ごもっとも。釈迦の誤りは人の移動・情報の伝達がこれほどの発達を予想できなかった事かと思っております(もっとも、予想しての末法思想なのかもですが)


返信する
Re: 音出しいたしました (ARC)
2016-01-20 00:34:44
kzyさま

修理途中のようではありますが、一先ず、プロテクタについては大丈夫そうだ、ということですね。

スチコンの断線というのは、リード線が切れていた、ということでしょうか。バイアス調整後のTRというと、三段ダーリントンのプリドライバ段?。まぁ、発振し易いところですので、同容量のフィルムコンと交換しておくとよろしいかと存じます。(多分、狭帯域化の為のものなので、それが死んでたということは、超高域で発振していて、それでプロテクタが発動していたのかもしれません。)
無理にスチコンで交換する必要はないと思います。タンタルとセラコンを避ければ良いだけなので、適当なフィルムで良いと思います。

実際に音を出しながら、というのはスピーカーが心配ですので、メタルクラッド抵抗とかホーロー抵抗とか、そういうダミーロードを用意しておくと吉です。
修理が終わったら、ダミーロードを繋げて、ある程度の出力(5Wとか)で暫く(一晩以上)通電しておいた方が良いです。

>(hFEだけではそうも劣化しているようではありませんでした)
故障や劣化していないのかもしれません。ただ、音に関わるところではありませんので、精神衛生的にも、ローノイズ、高hFEの新品と交換しておくのがよろしいと思います。なので、C2240-BL辺りは良いですよね。


>(お体ご自愛ください)
ありがとうございます。実は、治療が良く効きまして、既にほぼ全快しております。後は、慣らし運転だけ、という感じです。
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