中国新聞に「近代発/見果てぬ民主」という連載があります。
そのコラムで「童謡運動」という記事が目に留まりました。
広島市で生まれ、児童雑誌『赤い鳥』を創刊した鈴木三重吉。
国策に沿った学校唱歌を低級視した三重吉は、同じく「非芸術的で功利的」と批判する詩人の北原白秋と、童謡運動を始めたそうです。
学校唱歌に代わる『赤い鳥』童謡の代表作が、西条八十作詞の『カナリヤ』。
私は一番二番ぐらいしか知らなかったので、その歌詞が目に留まったのです。
唄を忘れた金糸雀(かなりや)は 後ろの山に棄てましょか
いえいえそれはなりませぬ
唄を忘れた金糸雀は 背戸の小藪に埋めましょか
いえいえそれもなりませぬ
唄を忘れた金糸雀は 柳の鞭(むち)でぶちましょか
いえいえそれはかわいそう
今だったら大問題になりそうな歌詞ですね。
この詩は、西条八十が自分の心情を自虐的に歌ったもので、
詩を書くのを忘れた自身になぞらえたと言われています。
最後に
唄を忘れた金糸雀は 象牙の船に銀の櫂(かい)
月夜の海に浮かべれば 忘れた唄をおもひだす
自分の居場所を見つけることができれば、美しい声で再び鳴くだろうと、
夢や希望に向かう形でまとめられているので、安心しました😊
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