
アロマテラピーサロン・ピュアティの槙 美佐子です。
確か10年前に、読んだ本の再読です♡
乃南 アサ氏の、涙 上下
今回も話の展開に飲み込まれ一気に読んでしまいました。
しかし、感想は10年前とは全く違うという😅
結婚式前に事件に巻き込まれた彼(奥田さん)から、電話で一方的に『別れよう』と告げられた婚約者の陶子さん。
警察官である彼・奥田さんの『無実』を信じて、行方不明になった彼を熱海、焼津、福岡、福島、宮古島へと、わずかな手がかりをたよりに探しに行く。
被害者の『のぶ子』が実は、この事件の元凶で、容疑者と疑われる奥田さんの方こそ被害者なんだけど、
彼(奥田 勝)の正義感の強さと人情が、大切な人たちの人生を狂わせていく。
殺された『のぶ子』の父親でもあり、奥田さんの相棒でもある警察官の韮山さんの苦悩と葛藤
家族の心配と理解を得て、一途に彼・奥田さんを探す陶子に胸を打たれた気がしたのは10年前でしたが
再読して、誰にもあまり共感が持てなくなってました😅
元凶となる被害者の『のぶ子』には、〈あぁ、こういう女性、世の中にいがちだな)と思ったけれど、それであんな殺し方されていいはずなく、
そのチンピラ、ヤクザの犯人たちをなかなか逮捕できない警察も現代では想像できないです💦〈時代ですね、、)
奥田さんも、事件に巻き込まれた時点で、あるがままに事実を警察(自分の職場なんだから)に説明して、さっさと治療していれば、もっと早く事件は解決したのではないかなぁ、、、。
ひたすら、陶子や韮山さんは『正義感が強くて』と奥田に対して言ってたけど
その正義感や情けや優しさは、人を救うものではないような気がしました💦
若さゆえ、の正義感なのかもしれないし、怖れだったのかもしれない。
陶子もお嬢様育ちで、『我を通してる』だけのように思えたし、結局、無実云々より自分が納得できればいいんだろうな、とも😥
登場人物たちをヒーローにも悲劇のヒロインにもさせないのが乃南氏のすごいところ。
人間臭い『分かっているけどどうにもできない』心理状態も伝わってきました。。。
1960年代の時代背景を巧みに表してるのにも惹きつけられる所以です。
オリンピック、ビートルズ、美空ひばり、美輪明宏、当時のテレビ番組、様々なスターたち。
名前の知らない人たちは、ググりましたもん。笑
そして、真相がわかるラスト。
台風の宮古島(この台風も実際起きていた。)は、読んでいてハラハラしました。台風の恐怖を感じた!
当時は沖縄行くのにもパスポートが必要だったんですね。
その時代のお嬢様育ちの26歳、陶子の行動力(執念)にはあっぱれ!という感じで、共感は持てないけど『尊敬』めいた気持ちが湧いてきました。
(私だったら探しに行かない😢←身も蓋も無い)
最後は、わたしも『納得』です。
でも、時が過ぎてのプロローグ
またまた真実が明らかに、、、
やっぱり乃南氏は、一筋縄では行かないなぁと💦笑
ちなみに
乃南氏の作品は、なかなか後味がよろしくないものも多いですが、
⤴︎のシリーズが(1番)好きです。笑
☆☆
朝活☆アロマ♩詳しくは⤵︎
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