blogピュア1st.

Teacupブログより引っ越して来ました。
好きなマンガや、創作マンガについて語ります。

みなさまのオタ幸6

2005-09-01 21:40:15 | マンガ・マンガの園
 オタクの存在に素早く反応したのは、中森明夫であったし、80年代のいしかわじゅんのマンガにも「おたくを先取りしたマンガ(ネタ)」があった。江口寿史にもそれに近いネタは見られた。
 これらはいわゆる《批評》だと思うのですね。行動様式とかファッションについての。(この3人の共通するのはいかにも80年代なオシャレをテーマにしている点。)

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 宅八郎の定着させたイメージは、これらの《批評》と同質のものだと思う。自らをどちらに置くかの違いであって・・・。
 それから宅八郎のTVパフォーマンスの直接の動機となっているのは、【連続幼女殺害のM被告】であるらしい。

 この【M被告】の部屋がTVに映し出された事で「世間は衝撃を受けた」と言われている。・・・世間が“オタク”を認知した瞬間らしい。
 この事件の後、中学や高校の「マンガ・アニメ好きの少年少女たち」は肩身の狭い思いをしたらしいよ。かわいそうに…。(いやもっと酷くて、自分の趣味嗜好を隠し通していなければならなかったらしい)


 (この【M被告】の事件は、「地面を掘り返したらフィギュアやビデオがザクザク出て来た」というイメージだろうか。土地は荒れて人は住めないと思われた所を、宅八郎が地ならしをしていった、というのがボクの認識するところです。・・・といっても、オタクが住めるようになった、というだけのこと)


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 定着していったオタクのイメージは、時を経て2005年現在に至り、ネプチューン、ホリケンの「アキバさん」や映画『電車男』にまで引き継がれている(TV版はとりあえず外しておきます)。

 ただここで引き継がれているのは「外見的イメージ」であって、それにあてはまる人もいるし、そうでない人もいる。外見が違うから「オタクではない」のかというと、そうではないだろう


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 『おたくの精神史』大塚英志著という面白い本があって、とても興味深い指摘をしています。・・・これはまた今度。
コメント
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