まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

浮田家の敷瓦

2021-02-23 22:45:49 | ディテール
2019年の上越からの続き。



浮田家の建物内をひと通り見たあとはいよいよ敷瓦を見に、トイレへ!!広い家なので数か所トイレがあるが、
敷瓦があるのは、ひろまからつながった来客用のトイレである。
しかし、玄関の横に前庭に向かって突き出しているのだから、、ちょっと変わった場所だな・・・


おぉ~~~っ!!これだ!!


部屋から一段下がったトイレの床に、大棟山美術博物館で見たものと同じ、瀬戸の印花文本業敷瓦が、
みっしりと敷き詰められている!!
白釉と黄瀬戸の釉薬がかかった2色の敷瓦は市松模様に並べられ、何ともモダンでクール!!


・・・しかし、暗い(汗)。電気は点かないようだ。持参のライトで照らしながら写真を撮るが・・・暗い。
正面の突き当りに小便器が据えられている。黄瀬戸の敷瓦と同じ色の便器で、コーディネイトされているんだな。


ここだけ市松が崩れ、白が並んでいるのが気になるな・・・並べ替えたくなる(苦笑)


このタイプの敷瓦は江戸後期から明治中期ごろまで主に作られていたものだが、まさかこの家が建てられた
1828(文政11)年に敷かれたわけではないだろうな。民間人の屋敷に敷き詰められるのは敷瓦がもっと
普及してからではないかと想像する。おそらく明治に入ってから、奥の2部屋を増築した明治30年ごろに
トイレも改修し、この敷瓦を敷いたのではないだろうか。




あぁ見事な敷瓦の床・・・


個室の戸を開けてみると、敷瓦はなかったが染付の角型便器だった。これも明治後期ごろのスタイルだ。






お庭に面して上縁がついている。軒下の半分が土間になっていて、柱のあるところで板戸を立てられるようになっている。
これは、新潟各地で見たのと同じスタイルで雪国ならではの工夫だろう。


美しく作りこまれたお庭。


溝際の石が立てて並べられている。面白いな。


あぁここもまた素晴らしい豪農の館だった。


続く。

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