まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

虎尾駅と虎尾糖廠鉄橋

2018-10-26 23:21:01 | 鉄道風景
虎尾の続き。

まちなかから少し移動して来た。この虎尾駅は日本統治時代の1907(明治40)年に五間厝驛という名で
開業し、以降サトウキビ運搬に加え旅客営業路線としても重要な役割を果たしてきた。
1975年に廃止されたあと修復され、現在は旅客中心となっている。


中はベタなお土産屋(笑)


建物を通り抜けた裏には、、、広大なヤードが!駅舎は今も稼働している台湾糖業虎尾糖廠の敷地内にあるのだ。


サトウキビを積み込む貨車が留置され、背後には工場の倉庫が並んでいる。あぁ~~いいねぇ!


このヤードは今も使っているのかどうかは分からず、冬にはサトウキビが満載された列車が続々と入線してくる、、、
という光景は頭の中に描くのみ。。。


虎尾駅舎の横にはいくつかの建物が並んでいる。1918(大正8)年に建てられたこちらの建物は外壁に
台湾ヒノキが使われていたという。ちょっとよく分からなかったが駅関連の事務所だったのだろう。


中央部に塔屋が載った独特の外観。修復されて今はオーガニック食品の店になっている。


アールデコっぽいデザインの持ち送り。


こちらもレストランになっているようだ。ドアを開けて中を覗いてみたが内部はもうすっかりきれいになっていた。


そしてこちらの廃墟は、もと台糖の診療所と理髪所だった建物。


荒れ放題ですでに朽ち果てかけているが、大屋根に守られ予算がつくのをじっと待っている。




さてこちらは現役の台糖の工場。門から中を覗いてみると、建物の方まで線路が何本も伸びていた。
ん~~いいねぇ~~


線路は工場の外まで伸びているが、途中で寸断されているところを見るともう廃止されたのかな。。。


線路をまっすぐたどっていくと、あっ、鉄橋だ!


リベットぶつぶつの力強いトラス橋。これは「虎尾糖廠鉄橋」で、全長437m。台湾糖業公司の糖業鉄道の
斗南線の橋であったが、鉄道が廃止されたあと雲林県の県定古蹟に指定された。
若い女の子やカップルや子供連れなど、人がいっぱいだ。写真を撮ろうとしても人が入ってしまうな。。


一番工場に近い側のダブルワーレントラスの桁につけられていたプレート。
「WESTWOOD BAILLIE & Co」と刻まれている。イギリスから輸入した材だ。


敷かれているレールは3本。これは三線軌道と呼ばれるもので、台湾ではここにしか残っていないとか。
虎尾鉄橋はもともとは貨物用のナローゲージだったが、その後旅客路線として縦貫線から列車を乗り入れるため
1067mm幅のレールが増設された。面白いなぁ!!


この虎尾糖廠鉄橋は2012年の台風で、橋脚が倒れ橋桁が落ちるという大きな被害を受けた。
しかしその後、中央機関と地方政府と民間企業が力を合わせ、3年の年月と巨費をかけて修復されたのだとか。
おかげでこの虎尾糖廠鉄橋は今も虎尾渓の両岸を結び、文化資産として多くの観光客を集めているのだ。


437mはさすがに長かった・・・下は枕木の間にグレーチングが敷かれているが、軽量用のグレーチングなので
踏み抜きそうで結構怖いなぁ(汗)。対岸に渡り切った時には他の客は誰もいなくなっていた。


駐車場の横にあった現役の「単身宿舎」。


最後に虎尾糖廠名物の棒アイスを併設された売店で買って食べる。あぁおいしい~~

サトウキビ列車が走る姿は見れなかったけど、旧駅舎や廃線跡や鉄橋、そしてアイスまで!虎尾糖廠の風景を
十分楽しむことができた。あぁ満喫!!

朝から夕方まで車で3つのまちを案内してくれた徐さん、ほんとにありがとう!いろいろ話もできて楽しかった!!

続く

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