美しい姿勢・歩き方は腰痛・膝痛・肩こりを改善する

腰痛は体の使い方を少し間違えていただけ-昔のおじぎと現代人のおじぎの違いを解説します

脊髄がつぶれる原因①-脊椎カーブの増強

2015-07-25 14:12:25 | 腰痛の原因
図3-1は、脊髄をホースに見立てた図です。

ホースのカーブを強くするとついに折れ曲がってしまうように、脊椎のカーブが増強すると脊柱管が狭くなってしまいます。
するとその中を通る脊髄もつぶれるので、痛みやしびれ・運動マヒを起こしてしまいます。

最近はストレートネック(頸椎の緩やかな前弯が消失しまっすぐになってしまうこと)が問題になっていますが、脊椎カーブの増強はもっと問題なのです。

脊椎カーブが増強してしまう原因は「重力」や「筋肉の短縮」です。
脊椎カーブの増強がひどくなると、椎間板ヘルニア・変形性脊椎症・後縦(黄色)靭帯骨化症・腰椎すべり症などに発展してしまいます。

脊椎の構造

2015-07-18 14:59:50 | 腰痛の原因
図2-1は、脊椎(正常な姿勢)を横から見た図です。

仙骨は腸骨・坐骨とほぼ一体になり骨盤を形成しています。
ですから仙骨が前傾すれば骨盤もほぼ前傾しますし、仙骨が後傾すれば骨盤もほぼ後傾します。

脊椎は緩やかにカーブしています。頸椎は前弯・胸椎は後弯・腰椎は前弯しています。
上下の椎骨は、椎間関節という関節と椎間板でつながっています。
背骨がくねくねとさまざまに動くのは、椎間関節に可動性があり椎間板がやわらかいからです。

さらに椎骨には棘突起など突起があります。
ここには短背筋群などが付き、上下の椎骨をつないでいます。

脊髄は腕や脚を動かす神経が束になっているものですが、やわらかいため圧迫・損傷されやすいです。
圧迫・損傷されると痛みやしびれ・運動マヒを起こしてしまいます。
しかも神経は再生しにくいといわれています。

大切な脊髄を保護するために、椎骨は輪の形になって脊髄を取り囲んでいます。
椎骨が作った輪の中を脊柱管といいます。

図2-2は図2-1を拡大したものです。

脊柱管の中は脊髄と後縦靭帯・黄色靭帯でいっぱいです。

脊髄がつぶれる原因は
①脊椎カーブの増強 ②椎間板ヘルニア ③変形性脊椎症 ④後縦靭帯(黄色靭帯)骨化症 ⑤腰椎すべり症 ⑥脊柱管狭窄症
などです。

ただし、元々の脊柱管の太さには個人差があり太い人は脊髄の逃げ場が多いため、つぶれる原因が少しくらいあっても脊髄はつぶれないようです。

はじめに

2015-07-11 14:39:53 | その他
このブログは2008~13年に掲載し好評いただいた内容を、より分かりやすくリニューアルしたもの(にする予定)です。
以前の読者にこのブログの存在をお知らせできていないのが残念です。

美しい姿勢・歩き方~腰痛・膝痛・肩こりと幅広い題名にしたのは、これらがすべて関連しているからです。
もっといえば、手指(腱鞘炎・ばね指など)や顎関節症、内臓疾患(逆流性食道炎など)まで関連があります。
「そんな病気はまだ若い私には関係ない」と思うものもあるかもしれませんが、今から知識を得ておけば発症を予防することができます。

もちろん、ダイエットや子供のスポーツ障害予防・パフォーマンス向上なども関連があります。

紹介するエクササイズは「シンプルで簡単なもの」「慣れてくれば日常生活にも組み込めるもの」を多くする予定です。
読むだけ・イラストを見るだけでも意識が変わるので、体の使い方が変わってきます。

ただし軽症~重症、子供~高齢者と対象が幅広いので、すべてがすべての人にあてはまるわけではありません。
それをふまえた上で活用してください。

最初はどうしても基本から説明していかなくてはならないため少し長くなります。
しかし最後までお付き合いくだされば、疑問に思っていたこと・知りたかったことがきっと分かります。

まずは腰痛~頚部痛、スタイル向上から説明していきます。
読めば「腰痛は体の使い方を少し間違えていただけだった」ということがよく分かります。
エクササイズは「おじぎ」がベースになっています。
昔の人が十二単を着ても腰痛にならなかったのは「おじぎ」が正しくできていたからだと思います。
現代人がよく行っているおじぎはむしろ腰痛を悪化させるので、昔の人のおじぎとどこが違うのかを説明します。