路上の上。

愛車KLE400との旅路をメインに、日々雑多な出来事の独り言。

帝国海軍のカレイライスが食べたい!で、試作2号。

2022-08-04 11:45:27 | 日記・エッセイ・コラム
2022年8月4日木曜日 はれ。

 先日、ザ・タクシー飯店なるドラマを観ていたら町中華店の黄色いカレーエピソード回だった。
それからというもの、黄色いカレーが頭から離れずレシピやお店を検索して楽しんでいたら日本のカレーの必然として海軍カレーに辿り着く。
そして見つけたのがこれだ!

舞鶴に残る「海軍の料理教科書」3冊をWEBで初公開!
舞鶴市 公式ホームページ 

舞鶴市さん、貴重な資料を無料で公開していただきありがとうございます。

・海軍割烹術参考書(明治41年:1908年)
私たちが今日「海軍カレー」と呼んでるカレーの作り方を記載した最古の文献として知られているそうだ。
復刻版の書籍が販売されているが、結構なお値段がするで素人には手が出せない。
第一、レシピとしては手順のみで材料の量の詳細な記載はない。
ますます素人では手に負えないのである。
因みに、カレイライスの項の冒頭一部引用すると以下の通り。

引用開始

三二 材料牛肉(鶏肉)、人参、玉葱、馬鈴薯、鹽、カレイ粉、麥粉、米
初メ米ヲ洗ヒ置キ牛肉(鶏肉)玉葱人参、馬鈴薯ヲ四角ニ恰モ賽ノ目ノ 如ク細ク切リリ  

引用終わり

終始この調子で各材料の分量や加減が分からないのだ。
冒頭の材料外で文中に出てくるのが「ヘット」なる物がある。
いわゆる「牛脂」だそうだ。
また「スープ」もある。
水やお湯ではなく、スープなのだ。

実は、黄色いカレーを作って食べよう計画当初、様々なレシピを見ながら試作1号を作って食べてみた。
正直、食べられなくはないが美味しくはない。
勿論、上記の文献も頭に入れあって、その上で適当に作った結果だった。
それも一人前という少量なので、量の加減が難しい。

・海軍四等主計兵厨業教科書(大正7年:1918年)

こちらは、先の文献より10年時代が下ったもので「カレイライス」から「カレーライス」に呼び方が変わっている。
この他、胡椒が材料に加わり、「ヘット」が「バター」に代わっている他は似たような記載である。
文末の(附)の項目で牛肉(鶏肉)の外に小エビや浅利が登場し、既に海軍さんではシーフードカレーを食していたことが伺える。
さすが海軍さんはハイカラである。
ただ、ここでも分量などの詳細な記載はない。

もう一冊の方にはカレーの記載はないので割愛する。

他に調べてみると海軍五等主厨厨業教科書(大正7年)という文献もあり、こちらは国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能だ。
読んでみると、海軍四等主計兵厨業教科書(大正7年)の記載より簡素である。

更に調べると『海の男の艦隊料理 : 「海軍主計兵調理術教科書」復刻 』新潮社 ISBN    4101278032 なる書籍があった。
これが一番詳細に記載され素人の私にもわかりやすく面白いそうだが、近所の図書館には無く、私が無料で読むことはできなかった。

そんな訳で、先人が既にやり尽くしてはいるだろうから探せば詳細な動画なんかも出てくるだろうけど自力でどこまでできるかやってみよう。

既に一度作って失敗している。
先ず、サラダ油とラードを使い小麦粉大さじ1を炒めた。
有名な町中華のお店がラードを使っているというから真似をした。
玉葱はくし切りにして馬鈴薯は入れませんでした。
肉は豚小間肉を使いました。
砂糖は入れず塩はちょっとだけ入れました。
出来たのはスパイスの辛味はあるけど風味のないなんだかなーな味のカレー。
上記の資料を参考に、もう少し試作を続けます。



玉葱、にんじん、じゃがいもは賽の目切りとあるのでそんな感じに。
玉葱は半玉、人参約5cm、じゃがいも小さめ一個です。
玉葱は中玉一個でも良い感じでした。


◆玉葱をとにかく炒めます。

玉葱を飴色になるまでまずは炒めろとは書いていませんが、これやらない訳にはいきませんよね?

◆他の具材も投入です。

牛肉か鶏肉とあるのでそうしようと思ったのですが、昨夜妻が鶏肉使い切ったのを知らず始めたので豚肉になりました。
もうこれで、道を踏み外します。

問題はスープです。
どんな出汁のスープなのか?
初期のレシピでは牛脂を使っているのでビーフ系のスープなのかな。
ならばビーフコンソメかマギーブイヨンを入れたらOKか?
マギーブイヨンならあったよね?
あら、ない。

◆困ったときの味の素顆粒コンソメ小さじ2ほどを・・・


◆水300ccに溶かし入れて蓋をして煮ます。

沸騰したら灰汁を取り更に15分ほど煮ます。
この間にカレールーを作ります。

◆バター10g、小麦粉大さじ1をフライパンで炒めます。

◆なんとかここまで炒めました。
◆カレー粉といえばSB赤缶。
 
 しかし明治時代にこれはあったのか?
SBのHPには1923年(大正12年)に創業者が日本で初めてのカレー粉の製造に成功、この赤缶カレー粉は1950年発売とあります。
よって、海軍割烹術参考書(明治41年:1908年)に記載のカレー粉とは違いますね。

◆炒った小麦粉にカレー粉を混ぜてカレールーに。

◆よし、混ざった。

◆更に煮汁を少し加えて混ぜるとこんな感じのルー完成。

◆出来たルーを全投入!

◆トロミが付くまで煮ますがなかなかトロミが付かないで焦る・・・

ここで同時に砂糖、塩ともに小さじ1/4投入して味付け。

◆白米にオンして完成!

◆折角なのでチタン先割れスプーンの登場。

◆いただきます!

あら不思議!
今回の試作2号はちゃんとしたカレーライスに!
普通に美味しいカレーです。
どういう訳か、前回は汗が出るようなスパイス辛さがあったのが今回はありません。
カレー粉の分量は同じだけどなぁ。
砂糖と塩で味がしまったのかな。
バターの風味もして美味しいです。
よし、もう少し研究してより海軍カレーに近づけるぞ!

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