◇ 家計調査が語る市民生活の実態 = 総務省は5日、7月の家計調査を発表した。それによると、2人以上世帯の消費支出は28万1736円。前年比は名目でも1.3%の減少、物価上昇を勘案した実質では5.0%の大幅な減少となった。この実質値は昨年11月から、ことし2月を除いて前年比マイナスが続いている。政府は「物価上昇率を上回る賃上げが実現することで、経済に好循環が起こる」ことを期待しているが、この家計調査からみる限り、そんな兆候は全く見られない。
消費支出の調査は10項目に分かれているが、そのうち7項目で減少した。増加したのは光熱・水道、家具・家事用品、被服・履物の3項目だけ。家具・家事用品は7か月ぶり、被服・履物は4か月ぶりの増加。これに対して光熱・水道は8か月連続の増加となっている。人々は多くの項目で節約を志向しているが、光熱・水道は値上がりが大きく、支出を減らせなかったようだ。
一方、勤労者世帯の実収入は63万7866円。前年比は名目で3.0%、実質では6.6%の大幅な減少だった。昨年10月から、前年比マイナスが続いている。税金などを差し引いた可処分所得は51万3069円。実質値は前年比6.4%の減少。消費支出は30万6293円で、前年比7.2%の大幅な減少だった。勤労者世帯はやはり節約に徹し、貯蓄に努めているようだ。
2年前の21年7月、2人以上世帯の消費支出は27万6710円だった。したがって、この2年間で5000円ほど増えている。ところが内訳をみると、食料品への支出が8万0313円から8万7528円に増えている。こうした統計から言えることは、まず節約にもかかわらず食料品と光熱・水道に対する支出が、家計を大きく圧迫している。さらに大企業の段階で賃上げがあっても、経済全体では好循環など起こらないということか。
≪5日の日経平均 = 上げ +97.58円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
消費支出の調査は10項目に分かれているが、そのうち7項目で減少した。増加したのは光熱・水道、家具・家事用品、被服・履物の3項目だけ。家具・家事用品は7か月ぶり、被服・履物は4か月ぶりの増加。これに対して光熱・水道は8か月連続の増加となっている。人々は多くの項目で節約を志向しているが、光熱・水道は値上がりが大きく、支出を減らせなかったようだ。
一方、勤労者世帯の実収入は63万7866円。前年比は名目で3.0%、実質では6.6%の大幅な減少だった。昨年10月から、前年比マイナスが続いている。税金などを差し引いた可処分所得は51万3069円。実質値は前年比6.4%の減少。消費支出は30万6293円で、前年比7.2%の大幅な減少だった。勤労者世帯はやはり節約に徹し、貯蓄に努めているようだ。
2年前の21年7月、2人以上世帯の消費支出は27万6710円だった。したがって、この2年間で5000円ほど増えている。ところが内訳をみると、食料品への支出が8万0313円から8万7528円に増えている。こうした統計から言えることは、まず節約にもかかわらず食料品と光熱・水道に対する支出が、家計を大きく圧迫している。さらに大企業の段階で賃上げがあっても、経済全体では好循環など起こらないということか。
≪5日の日経平均 = 上げ +97.58円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫