◇ 貿易の大赤字も大きな要因に = 円相場を低落させる最大の原因は、やはり金利差の問題。たとえばアメリカの長期金利は4.3%、日本は0.7%程度。政策金利はアメリカの5.25%に対して、日本はマイナス0.1%という状態だ。おカネは金利の高い方へ流れるから、どうしても円が売られドルが買われることになる。来週もしFRBが金利をさらに引き上げれば、日米の金利差はもっと拡大。円安がさらに進むことになるだろう。
貿易の大赤字も、円安の大きな原因となっている。たとえば輸出企業は海外で儲けた利益を日本に持ち込めば、ドルを売って円を買うことになる。逆に輸入企業は円を売ってドルを買い、支払わなければならない。そこで輸入額の方が大きいと、全体としては円売り・ドル買いの方が上回る。輸出企業は海外での利益を現地に置いたままにするケースも多いから、その差はさらに拡大してしまう。
ここで注目すべき点は、原油価格の影響だ。原油の国際価格が上昇すると、アメリカではインフレ圧力が強まり、FRBの政策は利上げに傾きやすい。すると金利が上昇して、日米間の金利差が拡大。ドル高・円安が進む。一方、原油価格の上昇は、日本の貿易赤字を増大させる。これもドル高・円安を生みやすい。このように原油価格の高騰は、2つの面から円安の促進要因となる。
円安は輸入価格の上昇を通じて、企業や家計の負担を増加させる。その負担分だけ、設備投資や消費が抑制されることになりかねない。政府はその負担分を軽減するため、補助金を出す。しかし原油の輸入量を少しでも減らすための政策はとらない。一方、日銀はゼロ金利に固執し、むしろ円安を助長している。なんとも理解に苦しむ財政・金融政策なのだ。
≪12日の日経平均 = 上げ +308.61円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
貿易の大赤字も、円安の大きな原因となっている。たとえば輸出企業は海外で儲けた利益を日本に持ち込めば、ドルを売って円を買うことになる。逆に輸入企業は円を売ってドルを買い、支払わなければならない。そこで輸入額の方が大きいと、全体としては円売り・ドル買いの方が上回る。輸出企業は海外での利益を現地に置いたままにするケースも多いから、その差はさらに拡大してしまう。
ここで注目すべき点は、原油価格の影響だ。原油の国際価格が上昇すると、アメリカではインフレ圧力が強まり、FRBの政策は利上げに傾きやすい。すると金利が上昇して、日米間の金利差が拡大。ドル高・円安が進む。一方、原油価格の上昇は、日本の貿易赤字を増大させる。これもドル高・円安を生みやすい。このように原油価格の高騰は、2つの面から円安の促進要因となる。
円安は輸入価格の上昇を通じて、企業や家計の負担を増加させる。その負担分だけ、設備投資や消費が抑制されることになりかねない。政府はその負担分を軽減するため、補助金を出す。しかし原油の輸入量を少しでも減らすための政策はとらない。一方、日銀はゼロ金利に固執し、むしろ円安を助長している。なんとも理解に苦しむ財政・金融政策なのだ。
≪12日の日経平均 = 上げ +308.61円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫