◇ ‟その場しのぎ”の政策ばかり = 岸田首相は同じ記者会見で「火力発電についても、追加的に10基を確保する」と述べた。電力会社は老朽化で効率が落ちた火力発電所を、廃棄する予定で運転を停止している。これを修理させて動かそうというものだ。たしかに、これで消費電力の5%以上は賄える計算になる。
だが老朽化した火力発電所は、大量のCO₂を発生させる。すると政府は「脱炭素政策を中断あるいは放棄するのだろうか」という疑問が湧く。しかし岸田首相は、この点についてひと言も説明していない。つまり差し迫った電力不足という危機に対して、応急措置は施した。しかし、その後はどうするのか。将来展望が全くない。
たとえばガソリンの高騰に対しては、補助金を出して店頭価格の値上がりをある程度は抑制した。これも応急措置である。だが電力やガソリンの不足・価格の高騰は、この夏冬だけの問題なのだろうか。もし来年もこうした状況が続いたら、政府は応急措置を繰り返すのだろうか。その辺が全く不明だから、家計も企業も心配で支出を増やすことが出来ない。
3年・5年・10年後のエネルギー不足は、大丈夫なのか。政府は将来の目標を鮮明にして、そのための対策を積み上げるべきではないのか。同じことは食料についても言える。小麦については同様の補助金を支出した。だが長期的に自給率を引き上げるための政策は見えてこない。岸田政策の最大の欠点は、将来が見えないこと。だから国民の不安は解消されない。
≪20日の日経平均 = 上げ +718.58円≫
≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
だが老朽化した火力発電所は、大量のCO₂を発生させる。すると政府は「脱炭素政策を中断あるいは放棄するのだろうか」という疑問が湧く。しかし岸田首相は、この点についてひと言も説明していない。つまり差し迫った電力不足という危機に対して、応急措置は施した。しかし、その後はどうするのか。将来展望が全くない。
たとえばガソリンの高騰に対しては、補助金を出して店頭価格の値上がりをある程度は抑制した。これも応急措置である。だが電力やガソリンの不足・価格の高騰は、この夏冬だけの問題なのだろうか。もし来年もこうした状況が続いたら、政府は応急措置を繰り返すのだろうか。その辺が全く不明だから、家計も企業も心配で支出を増やすことが出来ない。
3年・5年・10年後のエネルギー不足は、大丈夫なのか。政府は将来の目標を鮮明にして、そのための対策を積み上げるべきではないのか。同じことは食料についても言える。小麦については同様の補助金を支出した。だが長期的に自給率を引き上げるための政策は見えてこない。岸田政策の最大の欠点は、将来が見えないこと。だから国民の不安は解消されない。
≪20日の日経平均 = 上げ +718.58円≫
≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ≫