◇ 大統領選挙まで薄氷の半年間 = トランプ大統領は先週、放送記者のインタビューに答える形で「中国と完全に断交することは可能かどうか、思案している」と発言した。トランプ氏の暴言癖は周知のとおりだが、この発言には驚いた人が多い。なぜ、こんな物騒な発言が飛び出したのか。原因はコロナ・ウイルスと半年後に近づいた大統領選挙にあるようだ。
アメリカでは今週までに全国50州のすべてが、何らかの形でコロナ規制を緩和した。このままでは、経済が崩壊してしまうと心配されたからである。トランプ大統領は早くから各州に対して経済活動の再開を要請していたが、それは景気の回復が遅れれば遅れるほど、11月の大統領選挙では不利に働くと考えられるためだ。しかし現状では、景気が早期に回復する保証はない。
逆にコロナ・ウイルスの感染が、再発する危険性もかなり大きい。もし第2波が予想より大きくなれば、大統領の責任が追及され、これも票の喪失につながりかねない。要するに、どちらに転んでも選挙は苦しくなる。その元凶はコロナ・ウイルスだ。そのウイルスを世界にまき散らしたのは、中国に違いない。その中国寄りのWHO(世界保健機構)も同罪だ。
これがトランプ氏の心情だろう。さらにアメリカ国民の多くが、中国のウイルス情報隠しを批判している。この際は中国に強く当たった方が、有権者の共感を得やすい。こんな計算も働いたに違いない。ウイルスがこのまま終息に向かい、景気はV字型に回復。中国はアメリカの農産物を大量に買う。トランプ氏は頭のなかでこんな道筋を描いているのだろうが、その道は狭く険しそうだ。
≪21日の日経平均 = 下げ -42.84円≫
≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
アメリカでは今週までに全国50州のすべてが、何らかの形でコロナ規制を緩和した。このままでは、経済が崩壊してしまうと心配されたからである。トランプ大統領は早くから各州に対して経済活動の再開を要請していたが、それは景気の回復が遅れれば遅れるほど、11月の大統領選挙では不利に働くと考えられるためだ。しかし現状では、景気が早期に回復する保証はない。
逆にコロナ・ウイルスの感染が、再発する危険性もかなり大きい。もし第2波が予想より大きくなれば、大統領の責任が追及され、これも票の喪失につながりかねない。要するに、どちらに転んでも選挙は苦しくなる。その元凶はコロナ・ウイルスだ。そのウイルスを世界にまき散らしたのは、中国に違いない。その中国寄りのWHO(世界保健機構)も同罪だ。
これがトランプ氏の心情だろう。さらにアメリカ国民の多くが、中国のウイルス情報隠しを批判している。この際は中国に強く当たった方が、有権者の共感を得やすい。こんな計算も働いたに違いない。ウイルスがこのまま終息に向かい、景気はV字型に回復。中国はアメリカの農産物を大量に買う。トランプ氏は頭のなかでこんな道筋を描いているのだろうが、その道は狭く険しそうだ。
≪21日の日経平均 = 下げ -42.84円≫
≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ≫