Kさんは、この講座を2年ぐらい続けている方で、その描き方にいろいろな工夫をしているのがよくわかります。
現在は、「構図」を中心にいろいろなものを描いていて、その「構図」の変化を楽しんでいるように見えます。
この画像にある風景画を見ても、そこには技術的なものを越えた「心象風景」があり、風景に見れる「空気」のようなものまで描いています。
「廃船」を描きながら、そこには「形あるものは必ず朽ちていく」という大きなテーマがあり、「もののあわれ」のような世界が見れます。
しかし、どこか落ち着いた空間の中に「やすらぎ」という相反するところがあり、目が自然にこの絵にいくような感じがしてきます。
「やすらぎ」と言えば、この風景画はそれにピッタシの題材で、心が「自然の癒し」の力で我々の心に迫ってきています。
このパステル画にも、風景がもつ「空気」のようなものまでが、伝わって来るのではないでしょうか。
「絵画」とはある意味では「伝達」の役割もあり、作者の受けた感動や感覚のようなものが、第三者にいかに伝わるかと言うことが大きなテーマになります。
得てして、人は「技術なこと」ばかりに目がいきますが、それよりも作者の「思い」がどこまで伝わるかが大きなポイントだと思っています。
そういう観点で絵を見ていくと、この画像はKさんが受けた衝撃的な「印象」を描いているように見えます。
「木の葉の黄色」」が、作者の目にはとても強烈で、その「黄色」は本当にこんな感じのものだったに違いありません。
また、「構図的」にも、向こうにいくほど狭まる「道」の存在がそれに輪をかけたように作者の目にとまっています。
Kさんは、「色の持つ特性」をとてもよく把握していて、いろいろな風景の中の「色」をも追求しているように思われます。
「雪景色」の中で、人が感じる色の世界を、こうした「青」を使うことにより、「沈んだ気持ち」のようなものを表現しているのではないでしょうか。
絵を描くことのおもしろさは、その人が感じる世界が表現できることだと思っていますが、逆に言うとその人しか感じることができない世界でもあります。
しかし、そこには普遍的なものも当然含まれていて、それが見る人の共感を呼ぶようになるのではないでしょうか。
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