「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「チャレンジ・パステル画講座訪問」・・Kさんの場合

2011-01-23 07:39:03 | 「パステル画」講座

Kさんは、この講座を2年ぐらい続けている方で、その描き方にいろいろな工夫をしているのがよくわかります。

 

現在は、「構図」を中心にいろいろなものを描いていて、その「構図」の変化を楽しんでいるように見えます。

 

この画像にある風景画を見ても、そこには技術的なものを越えた「心象風景」があり、風景に見れる「空気」のようなものまで描いています。

 

「廃船」を描きながら、そこには「形あるものは必ず朽ちていく」という大きなテーマがあり、「もののあわれ」のような世界が見れます。

 

しかし、どこか落ち着いた空間の中に「やすらぎ」という相反するところがあり、目が自然にこの絵にいくような感じがしてきます。

「やすらぎ」と言えば、この風景画はそれにピッタシの題材で、心が「自然の癒し」の力で我々の心に迫ってきています。

 

このパステル画にも、風景がもつ「空気」のようなものまでが、伝わって来るのではないでしょうか。

 

「絵画」とはある意味では「伝達」の役割もあり、作者の受けた感動や感覚のようなものが、第三者にいかに伝わるかと言うことが大きなテーマになります。

 

得てして、人は「技術なこと」ばかりに目がいきますが、それよりも作者の「思い」がどこまで伝わるかが大きなポイントだと思っています。

そういう観点で絵を見ていくと、この画像はKさんが受けた衝撃的な「印象」を描いているように見えます。

 

「木の葉の黄色」」が、作者の目にはとても強烈で、その「黄色」は本当にこんな感じのものだったに違いありません。

 

また、「構図的」にも、向こうにいくほど狭まる「道」の存在がそれに輪をかけたように作者の目にとまっています。

Kさんは、「色の持つ特性」をとてもよく把握していて、いろいろな風景の中の「色」をも追求しているように思われます。

 

「雪景色」の中で、人が感じる色の世界を、こうした「青」を使うことにより、「沈んだ気持ち」のようなものを表現しているのではないでしょうか。

 

絵を描くことのおもしろさは、その人が感じる世界が表現できることだと思っていますが、逆に言うとその人しか感じることができない世界でもあります。

 

しかし、そこには普遍的なものも当然含まれていて、それが見る人の共感を呼ぶようになるのではないでしょうか。

 

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