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宜蘭街歩き2、炭酸泉の湧く蘇澳

2018年03月06日 | おもしろすぎる台湾
2016年3月25日(金)朝晩

翌朝は再び宜蘭へ。ホテルの向かいにあるお土産屋ではフレッシュジュースが飲める。「温泉蕃茄」は「温泉トマト」かな?弾力性がありそうでツヤもいい。きっと礁渓温泉の名物トマトだろうと、これをジュースにしてもらった。


トマトジュースを飲みながらホームで電車を待つ。朝のトマトジュースは元気が出る!


宜蘭街歩き2
宜蘭駅で下車し、駅から出たところでおじさんがにこやかに日本語で話しかけてきたので、しばし歓談。日本には7回も来たことがあるという日本通で、チャリで旅をしたこともあるそうだ。iPadで写真をいろいろ見せながら日本の話をしてくれた。台鐵(台湾国鉄)の運転士さんで平渓線に乗ってるんだって。握手をして別れた。とってもいい人!


駅を出て右方向の線路沿いに、屋根がない古い倉庫のような建物が何棟か続いていた。建物の間には竹で作ったこんなオブジェも。


建物には自由に入ることができた。イベントスポットやギャラリーなどに使われているよう。カフェなどもあってレトロな雰囲気。



「地球の歩き方」にも事前に調べたネット情報にも載っていなかったが、このスクエアは「宜蘭行口創創新村」という名前で、その名に相応しく、新らしいアートが生まれる場って感じ。先生に連れられた地元の小学生らしき子供達が絵を描いたりしていた。ここは確かに絵になるし、撮影スポットとしても良さそうだ。


朝なのでやっていない東門観光夜市に沿って左に折れて聖後街を歩く。宜蘭は、宜蘭縣で唯一の市ということで、そこそこ大きな町だ。チャリがあれば便利だが歩きでの町巡りだ。


文昌廟はこじんまりとしたお寺だが、入口にある狛犬のイチモツはやたらとリアルで、でかい!


宜蘭酒廠へ向かう道すがら、南国の樹木に囲まれた日本家屋風の家があった。


宜蘭酒廠
宜蘭酒廠は日本統治時代に作られた台湾で一番古い酒造工場。今でも現役で操業を続けるこの工場は、宜蘭の見学スポットにもなっている。


広い敷地内には展示館やショップ、食堂などがある。工場見学やお酒の試飲もできるそうだが、それらしいものは見つけられなかった。小一時間、ショップを覗いたり、展示を見学したり、ここ限定という紅麹入りアイスを食べたりして過ごした。アイスは甘さ控えめで小豆味。もっと濃厚な麹の風味を期待してたんだけど…


工場内の食堂にも惹かれるが、お昼は「渡小月」で食べようと決めていたので、タクシーでお店へ行こうと、工場入口に停まっていたタクシーに声をかけたら、客待ちなので乗れないと言われた。けれど、運転手さんは門衛さんに言ってタクシーを呼んでくれ、やってきたタクシーに行き先も告げてくれた。親切だなぁ!

渡小月餐廳
やってきたレストラン、渡小月餐廳(餐庁)は、ネットに「地元で人気の老舗レストラン」と紹介されていた。店構えや内装はかなりゴージャス。高いのでは? 入口では「ご予約されてますか?」なんて聞かれて、僕たちには場違いかなとちょっと心配したが、どの料理も絶品の美味しさでお腹いっぱい食べて4人で1510元。これは大当たりのレストランだった。


サイト「旅々台北」で紹介されていた「美人腿」という地元産のマコモダケを使った料理を一番食べてみたかったが、これは夏の季節限定食材ということでなかった。

こちらはシラスを使ったシウマイ。上品で美味!


お腹がいっぱいになって、次の行き先は宜蘭設治紀念館。お店の人に行き方を尋ねたら「遠いからタクシーを使え」と言われたが、徒歩でも15分あれば行けるということだったので、腹ごなしも兼ねて歩くことにした。

宜蘭設治紀念館
宜蘭設治紀念館は、広くて静かな公園内に何棟もある日本統治時代の家屋の一つ。統治時代は歴代の地方長官の官邸として使われていた。


敷き詰められた白い砂利が洗練された雰囲気を醸し出す。


靴を脱いで中を見学。畳の匂いが心地良く、日本にいるような気分になる。木材は宜蘭太平山から伐り出されたヒノキが使われているとのことで、室内には畳の匂いと共に、ヒノキの香りも漂っていた。




シンメトリーなデザインの欄間も洒落ている。



奥の部屋に設えられた丸窓からは、縁側の先に広がる枯山水の庭園まで望むことができる。


家屋を出て、その枯山水庭園をゆっくりと眺める。


楠にシダが絡まったり、屋根瓦がびっしりと苔むしたりして緑と調和している台湾らしい風景が、和風な空間に異国情緒を加える。




統治時代に日本によって建てられた建造物が修復され、公開されている観光スポットが台湾全土で次々と誕生している。日本のものを文化財として大切にしてくれる台湾人の優しさが嬉しい。




中山公園経由で宜蘭駅へ。ワンちゃんが一匹、青信号で交差点を横断中。


中山公園は思ったほど広くないが、南国気分を盛り上げる樹木が多い。だけど今日は寒い…


公園内には防空壕が残っていた。台湾では防空壕をよく見かける。特に説明などはないが、こちらは負の遺産として保存されているのだろうか。


宜蘭駅に戻って来た。蘇澳へ行く電車が来るまでの時間、娘が地図で見つけた「日式(日本式)建築」を見てみることにした。

幾米(ジミー)広場
駅に向かって右側にそれらしき建築物を見つけ近くに行ってみると、日本風の家屋と共にかわいらしいオブジェがいくつも並んでいて人気を得ていた。



帰国後に調べたら、ここも絵本作家のジミー(幾米)さんの作品を集めていて、「幾米広場」と呼ばれているとのこと。なるほど、絵本から抜け出したようなオブジェたちが、古い建物と調和していてファンタジックな世界を作っている。





歴史建築のプレートがはめられてた建物群もブラブラと見学…





観光案内所やショップ、郵便局など、現役で使われている建物もあった。





駅前広場でじゃれ合うワンちゃん。これはホンモノ!


宜蘭駅周辺には、ガイドに載っていないけれど楽しめるスポットがいくつもあった。時間をかければまだいろいろ発見できそうだし、楽しめそう。宜蘭はファンタジー溢れる町だった。

宜蘭から蘇澳は、昨夜行った羅東の更に4駅先で、所要時間は30分。途中、山がたくさん見えた。


蘇澳
蘇澳駅は山に囲まれた田舎の閑散とした感じの駅。ここでの目的は、珍しい「炭酸泉」体験。「地球の歩き方」によれば、冷泉公園内にログハウス風の個人浴室があるということで、地図を頼りに歩き始めた。少し歩くと賑やかな通りに出たが、さらに歩くとまた閑散とした住宅街。

蘇澳 冷泉公園
人に尋ねて辿り着いた冷泉公園は立派なゲートが構えていたが、人は誰もいなくて開いているかどうかわからないほど静か。


中へ入っていくと受付小屋があって受付の人がいた。お金を払って浴室を案内してもらった。長屋風に並んだ簡素な小屋の中には、タイルの浴槽と木の浴槽が一つずつ。木の浴槽は空で、自分でお湯を入れるようになっている。

タイルの浴槽は炭酸泉の源泉が張ってあって、手を入れるとぬるい、というかはっきり言って冷たい。。それもそのはず、炭酸泉の源泉は22度しかないのだ。でもせっかく来たので入ってみた。ただでさえ今日は寒いので、肩まで浸かるには思い切りが必要だった。浸かっていたらだんだん慣れてきた。肌には小さな気泡がたくさんくっついてきた。さすが炭酸泉!



だけど長湯?はちょっと無理。ヒノキ風呂の浴槽には、温められた源泉を入れることができ、こちらにお湯を満たして入った。あ~、あったかい。やっぱこっちがいいや!受付で受け取った折り畳み式カップに源泉を入れて飲泉。炭酸泉だけあって、ラムネを飲んでいる感覚。でもちょっと気が抜けてるかな…


浴室棟の前にはなぜかパンダの置物がずらりと並んでいた。


冷泉公園にはローマ風の大規模な屋外冷泉浴の施設があった。でもここは4月~10月のみの営業ということで、1週間後の開業目指して清掃中だった。1週間後でも今日みたいに寒かったら、屋外の冷泉浴はちょっと無理だな。。。


暗くなってきてそろそろお腹が空いてきたので、シーフードが安くて美味しいお店がたくさんあるという南方澳漁港へタクシーで向かった。


南方澳漁港
南方澳漁港はタクシーで5分足らず。港には漁船がたくさんとまっていたが、人はいなくてここもさびしい。



道路沿いにはシャッターが下りた店も多かったが、シーフードレストランが何軒かやっていた。助かった。店先のオウムをからかう子供たち。



開いているうちの1軒を決め、店頭に並んだ食材を指さしで調理を頼む。珍しい魚もいろいろあって迷ってしまうが、頼んだのは結局エビ、イカ、白魚、イカ団子など、フツーのものになってしまった。


テーブルには次々と料理が運ばれてきて、どれもかなりの量。茹でたエビやイカは薄めの味付けで、美味しかったがもうちょっと凝った料理を頼めばよかったかな。とにかく量が多くて、とても全部食べ切ることはできなかった。ゴメンナサイ。。



タクシーを呼んでくれるよう頼んだら、電話しても出ないので呼べない、と言われてしまった。15分後に出る電車に間に合わないと、礁渓温泉のホテルで、昨夜行かなかったスパ「出雲の湯」に入れる時間に間に合わない。どうしよう。。「あそこにお寺の灯りが見えるでしょ?あそこまで行けばタクシーはつかまりますよ」と言われ、かなり遠かったが、雨と風のなかを走って行ったのに、タクシーはいないではないか!

もう電車の発車時刻まで5分を切った頃、ようやくタクシーを見つけて乗り込んだ。「電車が遅れてくれ!」という祈りが聞こえたのか、駅に着いた時は発車時刻を過ぎていたが、電車は5分遅れの表示。「助かった~。。」これを逃すともう1時間以上電車はなく、出雲の湯はアウトのところだった。

ホテルの屋外SPA「出雲の湯」は、広くて浴槽がいくつもあり、それぞれ風情があって、ジャグジーも付いていて楽しくて快適。男女共用なのでみんなで入れた。日本人の設計ということで、日本の温泉にいるような気分。42~43℃の温泉で、冷えた身体もポカポカになった。



湯上り後は、部屋にあったちょっと丈が短い浴衣で温泉気分を満喫した。



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