5月23日(木)ネーメ・ヤルヴィ 指揮 NHK交響楽団
《2019年5月Bプロ》 サントリーホール
【曲目】
1. イベール/モーツァルトへのオマージュ
2. フランク/交響曲ニ短調
3. サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン付」
3年ぶりにN響定期に登場したネーメ・ヤルヴィが、フランクとサン=サーンスのシンフォニーを指揮したBプロ。マロさんの隣の次席には青木尚佳さんが。N響にコンミス誕生か?なんて楽しい想像を巡らせつつ始まったイベールの「モーツァルトへのオマージュ」は、そんな気分に合った嬉々とした演奏。目まぐるしく動き回る弦と木管に金管がスパイスを加えた音楽が、風通しよく颯爽と進む。採れたてのフルーツをスパッとカットしてジューシーな果汁が迸り出るような瑞々しさ。新鮮で「おいしい」演奏。
次のフランクも鮮やか。ネーメは速いテンポで軽快に進めて行く。オケの音像がなんと鮮明に浮き上がってくることか。無駄がなく、どこまでもピュアな響きで、迷うことなく向かうべき方へ生き生きと進む。水量豊富な清流が岩にぶつかり飛沫を飛ばして、陽光にキラキラ輝きながら溢れるスピード感で下るよう。ここぞという場面での強音の抜けるような鮮やかな響きとみなぎるパワーにも圧倒された。前半に大曲が置かれると不完全燃焼気分で終わることも多いが、これは文句なしの完全燃焼。
後半のサン=サーンスも、益々パワーアップの快演&名演。この曲は、思わせぶりで、感情過多で、薄っぺらいと思っていた時期もあったが、最近は良さがわかってきたところ、今夜の演奏を聴いて、サン=サーンスってやっぱりスゴい!とまで思えた。こちらも快調なテンポで、余分な溜めや作為的なアゴーギクもなく、前半同様に風通しも良い。音の運びがスッキリと明快で、何が起きているかがくっきりと見える。いろいろと寄り道も多い様々なシーンが有機的に繋がっているのが感じられ、全体がキリッと引き締まり、聴き進むほどに引き込まれて行った。緩徐楽章ではセンチメンタルではない、深く内面に入り込む深遠さや祈りも感じられ、高貴ささえ漂わせていた。
今夜の演奏ではオルガンの存在感、貢献がいつになく際立って聴こえた(存在感有りすぎの所もあったが・・・)。それぞれの入りだけでなく、音色や歌い回しでオケと対話したり協調したりするのが感じられた。いつもは、このオルガンパートなら誰でも弾けそうなんて思っていたが、今夜は鈴木優人さんのセンスが光っていたと思う。
そのオルガン全開で迎えた終結部の盛り上がりでも、オケはピュアに鳴り響き、眩い光彩を放った。大げさに感じてしまうことも多いこのシーンに今夜は素直に共感でき、気分が高揚した。これも、それまでの積み重ねが良かったためだろう。
キチンと余韻を見送ってからの大喝采とブラボー。何度もステージに呼び戻されたネーメ翁が、「もっと拍手歓声を!」と言わんばかりに両耳に手を当てがいアピールする姿が微笑ましい。スカッとすがすがしい、爽快感に満ちた演奏会となった。
ネーメ・ヤルヴィ指揮 NHK交響楽団 2016.5.26 サントリーホール
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
子守歌 ~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
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《2019年5月Bプロ》 サントリーホール
【曲目】
1. イベール/モーツァルトへのオマージュ
2. フランク/交響曲ニ短調
3. サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン付」
3年ぶりにN響定期に登場したネーメ・ヤルヴィが、フランクとサン=サーンスのシンフォニーを指揮したBプロ。マロさんの隣の次席には青木尚佳さんが。N響にコンミス誕生か?なんて楽しい想像を巡らせつつ始まったイベールの「モーツァルトへのオマージュ」は、そんな気分に合った嬉々とした演奏。目まぐるしく動き回る弦と木管に金管がスパイスを加えた音楽が、風通しよく颯爽と進む。採れたてのフルーツをスパッとカットしてジューシーな果汁が迸り出るような瑞々しさ。新鮮で「おいしい」演奏。
次のフランクも鮮やか。ネーメは速いテンポで軽快に進めて行く。オケの音像がなんと鮮明に浮き上がってくることか。無駄がなく、どこまでもピュアな響きで、迷うことなく向かうべき方へ生き生きと進む。水量豊富な清流が岩にぶつかり飛沫を飛ばして、陽光にキラキラ輝きながら溢れるスピード感で下るよう。ここぞという場面での強音の抜けるような鮮やかな響きとみなぎるパワーにも圧倒された。前半に大曲が置かれると不完全燃焼気分で終わることも多いが、これは文句なしの完全燃焼。
後半のサン=サーンスも、益々パワーアップの快演&名演。この曲は、思わせぶりで、感情過多で、薄っぺらいと思っていた時期もあったが、最近は良さがわかってきたところ、今夜の演奏を聴いて、サン=サーンスってやっぱりスゴい!とまで思えた。こちらも快調なテンポで、余分な溜めや作為的なアゴーギクもなく、前半同様に風通しも良い。音の運びがスッキリと明快で、何が起きているかがくっきりと見える。いろいろと寄り道も多い様々なシーンが有機的に繋がっているのが感じられ、全体がキリッと引き締まり、聴き進むほどに引き込まれて行った。緩徐楽章ではセンチメンタルではない、深く内面に入り込む深遠さや祈りも感じられ、高貴ささえ漂わせていた。
今夜の演奏ではオルガンの存在感、貢献がいつになく際立って聴こえた(存在感有りすぎの所もあったが・・・)。それぞれの入りだけでなく、音色や歌い回しでオケと対話したり協調したりするのが感じられた。いつもは、このオルガンパートなら誰でも弾けそうなんて思っていたが、今夜は鈴木優人さんのセンスが光っていたと思う。
そのオルガン全開で迎えた終結部の盛り上がりでも、オケはピュアに鳴り響き、眩い光彩を放った。大げさに感じてしまうことも多いこのシーンに今夜は素直に共感でき、気分が高揚した。これも、それまでの積み重ねが良かったためだろう。
キチンと余韻を見送ってからの大喝采とブラボー。何度もステージに呼び戻されたネーメ翁が、「もっと拍手歓声を!」と言わんばかりに両耳に手を当てがいアピールする姿が微笑ましい。スカッとすがすがしい、爽快感に満ちた演奏会となった。
ネーメ・ヤルヴィ指揮 NHK交響楽団 2016.5.26 サントリーホール
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
子守歌 ~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
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