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N響 2019年6月B定期(パーヴォ・ヤルヴィ 指揮)

2019年06月22日 | pocknのコンサート感想録2019
6月20日(木)パーヴォ・ヤルヴィ 指揮 NHK交響楽団
《2019年6月Bプロ》 サントリーホール


【曲目】
◎ メシアン/トゥランガリラ交響曲
Pf:ロジェ・ムラロ/オンドマルトノ:シンシア・ミラー

パーヴォ・ヤルヴィとN響が「トゥランガリラ」をやると聞けば、颯爽とした華麗な名演が期待できる。実際、演奏は「颯爽とした華麗な」素晴らしいものだった。まばゆい光に彩られたゴージャスな響き、音の塊が整然とキビキビと行き交い、アグレッシブに突き進む。「愛の歌」ではとびきりの官能的な響きを聴かせる。クライマックスではこれでもかと云うほどの華麗な大音響を轟かせて聴衆を飲み込みながら、オケはまだ余力を感じさせ、それが演奏に奥深さを与えていた。N響の実力ここにあり、と言ったところだ。

けれど、ここに挙げた特徴、例えば眩い色彩や光、大音響、飛び交う音の塊、恍惚感などは、どれもメシアンがそう聴こえるように書いたもので、ちゃんとした指揮者と一級のオーケストラが演奏すれば、表現の差はあれど、どれも同様の効果をもたらし、似たような気分は味わえるのではないか、という思いがよぎった。N響だからこそ「上手さ」は印象に残ったが、この音楽を聴いて強く心に感動が刻まれるとすれば、それはメシアンがそう聴こえるように書いた音響上の効果を越えた、特別な感情を呼び覚ますものがあったときではないだろうか。眩い光の向こうに神が見えたとか、官能的な響きにエクスタシーを感じ、身体が震えたと言ったような。その意味で、どこか満たされない気持ちのまま終わってしまった。
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
子守歌 ~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美

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