オステオスペルマムの「サニーフィリップ」がスプーン咲きになる様子を以前「オステオスペルマムのスプーン咲き」でレポートしました。
花弁表側の細胞の一部が成長不十分になるため筒状になるのかと想像していたのですが、そうではありませんでした。
花弁の裏側を近くで見ると・・
筒状になったところの花弁にだけ溝ができていることが分かりました。
顕微鏡で拡大してみると・・
このように、かなり深い溝が多数刻まれていることが分かりました。これによりこの部分だけ絞り込まれることになります。
筒状部分の内側は・・
ボケた紫色は花弁の裏側が巻き上がった部分です。筒の内側になった花弁の表面でも多数の溝があり、深いところでは亀裂が生じ褐変していたほどです。
それから筒状の絞り込みが下の写真のように甘くなっている花はどうなっているのでしょうか・・
写真は載せませんが、花弁にできた溝の深さが浅くなっていました。そのことで十分に絞り込まれずに巻きが甘くなったものと考えられました。
そして開花前の花でどうなっているか見たところ・・
開花前であっても、将来筒状になる位置には筋が見られました。
一方、普通に咲くオステオスペルマムでは花弁にそのような深い溝はできていませんでした。
ちなみに、花粉について・・
オステオスペルマムの花粉は、表面がトゲトゲした球形でキク科特有の形でした。色はオレンジ色から白っぽい花粉まで幅が見られました。
【まとめ】
- サニーフィリップは、花弁の一部が筒状になることでスプーン咲きになります
- 筒状部分の表皮は表裏ともに深い溝が刻まれることで絞り込まれているようでした
- 筒状にならない花弁部分では溝は見られませんでした
- 筒状の巻きが甘い花では、花弁に刻まれた溝の深さが浅くなっていました
- この溝が生じるのは開花前のかなり早い段階からのようでした
- サニーフィリップの花粉はキク科特有の形をしていました
- 花粉の色には白〜濃いオレンジ色の幅がありました
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