7月7日から「はてなブログ」に移転することにしました。
タイトルを「植物のふしぎ」から
魅力の植物!自由研究
に変えて続けていきたいと思います。これ以降の新規投稿は、はてなブログのみとなります。今後ともどうぞよろしくお願いします。
7月7日から「はてなブログ」に移転することにしました。
タイトルを「植物のふしぎ」から
に変えて続けていきたいと思います。これ以降の新規投稿は、はてなブログのみとなります。今後ともどうぞよろしくお願いします。
今年の春は庭の草取りをサボった関係で今まで見たこともないような雑草が生えてきました。
キキョウソウ
昨年道端に生えていたキキョウソウからタネをとって4月に種蒔き用の土に蒔いたのですよ。すごく細かいタネでした。しかしそこからは一つも発芽しませんでした。でも庭の全然関係ないところで知らない間に花を咲かせていました。あまのじゃくというか意地悪というか。気づかないうちに茎の長さが30cm近くになっていました。これに関しては次回にもう少し詳しくレポートしたいと思います。
ムシトリナデシコ
この草も久しぶりに見た気がします。唐突に観葉植物の鉢から生えてきたりして、どういう経路でタネが迷い込んで来るのか不思議です。花の色はピンクで園芸品種に引けをとりません。
これ以外にも庭で初めてみる雑草のことも記録しておきたいと思ったのですが、今日はあいにく一日中雨〜雨模様で撮影しませんでした。今週金曜日にでも記事にしたいと思います。
以下、ムシトリナデシコについて過去レポートを一部改変しての再掲です。
ムシトリナデシコは地中海原産で、その名の通り茎上部の褐色の帯(白円で囲った所)から粘液を出しているので小さな昆虫などがトラップされていることがあります。粘着力はそれほど強くなく、ポストイットを少し強めた程度です。虫を捕って消化吸収している訳ではありません。それ故、食虫植物ではないのですが、そうすると粘液の存在理由とは?。粘液がないとどの様な不利益を被るのでしょうか。一つの考えとしては、その植物にとっての害虫から大切な身(花、つぼみなど)を守るためということが挙げられます。 が、具体的にどんな「害虫」を想定しているのかは不明です。アリの盗蜜を防いでいるという説は有力で、実際粘着帯で引き返すアリを見たことはあります。ただムシトリナデシコの立場からするとどうなのか。容易に推測できることはその先の興味は失いがち。誰も実験や観察で証明しようとは思わないですよね。
個人的理由で今月以降の投稿は不定期になりそうです
花弁の紫外線吸収と反射のパターンは紫外線を認識できるポリネーターへのネクターガイドとしての役割があると考えられています。今回、ガザニアとアヤメについて調べてみました。
ガザニア(キク科ガザニア属)
ガズーという品種です。舌状花の花弁基部に茶褐色の模様があるのが特徴です。
それを紫外線透過可視光吸収フィルターを通してみてみると・・
花弁基部の模様は強く紫外線を吸収していました。また花弁の基部から真ん中あたりまで濃く写っているのでここも紫外線を吸収していると考えられます。紫外線写真で黒っぽく写っている部分と濃い赤として写っている部分、この色の違いは何を意味しているのでしょうか。吸収している紫外線の波長の違いなのかどうか。わかっていません。
叩き染めの要領で濾紙に色素を移し紫外線反射のパターンをみてみると・・
紫外線写真は色被りで見にくいですが紫外線を吸収している部分は濾紙に移っていることがわかります。このことから紫外線の吸収と反射のパターンは紫外線を吸収する物質を花弁の一定の場所に貯めることで表現されていることがわかりました。
次にアヤメです。
これは5月19日の写真です。アヤメは外花被片の網目模様が特徴的です。
紫外線吸収と反射パターンは・・
外花被片の網目模様のあたりが濃く写っていました。また放射状に伸びる筋も黒っぽく写っていました。
濾紙に移された色素では・・
外花被片の網目模様や放射状の筋もある程度の鮮明さで濾紙に移されていました。紫外線パターンは、白地に網目の部分で紫外線を吸収していましたが放射状の筋模様は写っていませんでした。筋模様は別な理由で紫外線を吸収していたということでしょうか。例えば花弁の立体構造的な理由などが考えられます。花弁表面の様子を詳しく見てみたかったのですが既に花は散ってしまっていました。
【まとめ】
【今後】
5月29日の夕方からサボテンの短毛丸が咲き始めました。短毛丸は学名がEchinopsis eyriesiiのサボテンです。
昨日記事にするつもりだったのですが昨夕に変化があったためレポートは一日延ばしました。
自分で育てたサボテンが咲いてくれるのは初めてなのです。感動もひとしお。
この二鉢、入手したときは大きさに若干の差がありましたが咲くのは同時でした。この写真は5月29日18時に撮影しました。開花の兆候が見えたのはこの1時間くらい前でしょうか。白い花が映えるように、いつもの白い壁ではなく茶色のカーテンを背景にしました。夜咲く花は暗くても目立つように白いことが多いです。
そしてインターバル撮影して・・
最後の花弁がピンと開いたのが29日19時27分でした。
その後は大きな変化はなく・・
それでも42分後の20時9分には花は一回り大きくなっていました。ノギスを使って測定したところ花冠口の直径は25mmありました。
横から見た様子。二つの花の長さは21cmと22cmでとても長い花でした。
各部分を詳しく記録しておきます。
そして花の中は・・
雄しべがい〜〜ぱいでふんわりとしたクッションのよう。花筒内側一周に雄しべが飾られているのもオシャレな感じ。柱頭は雄しべの集団より外に出ており、開花した時点で15裂の柱頭は閉じていました。もしかしたら雄性先熟なのかもしれません。
花には香りがあります。え?ミョウガの香りか?んな訳ないか。といった感じの爽やかな香りでした。夜咲く花は、対応するポリネーターの関係で香ることが多いです。
そして翌朝・・
朝4時30分の様子
15裂している柱頭が開いていました。
そして時間が経過すると・・
30日朝8時23分の写真
雌しべが奥に引き込まれているように見えました。さらに時間経過と共に柱頭は少しずつ奥に移動していました。1日花の短毛丸はこのようにして自家受粉しているのかもしれません。
30日の19時過ぎたあたりから花弁は萎れ始めました。そして翌朝の様子は・・
31日朝9時半頃
短毛丸の花は、夕刻咲き始めて夜間に柱頭が開き翌朝には雌しべが奥に引き込まれ始めます。そしてその翌朝は花弁が萎れて花が終わるという流れでした。最後の様子は、なんかあの〜、ガチャピンの相方ムックの口みたいでだらしない感じに。この段階では香りもありません。
今後はどうしたらいいのでしょう、折り取ったほうがいいのかな。このままで結実するか様子を見たいとは思っているのですが。
最後に花粉を顕微鏡で・・
黄色い丸は左の花粉のピント位置をずらしたもの。球の表面に細かい点々が散らばっていました。透明感のある美しい花粉でした。
【まとめ】
花の特徴からポリネーターを推測すると・・
ポリネーターとしてコウモリか大型の蛾が考えられます。自生地に存在しているかはわかりませんが、ホバリングして蜜を吸うコウモリというのもいるらしいです。
雄しべと雌しべの動向から、雄性先熟で花の終わりには自家受粉している可能性があります。
【今後】
今日の夕方からサボテンの短毛丸が咲き始めました。現在開いている途中なので明日記事にしますね。
今日は味気ない雑草、カタバミの話。味気ないと言っても葉っぱにシュウ酸を含んでいるので口にすれば酸っぱいですが・・。
そこらじゅうに生えているカタバミ、葉っぱが緑色のものと赤紫色しているのがあること お気づきでしたか?赤紫色のカタバミは、道端の隙間などの日差しと乾燥が強く厳しい環境の所で見かけることが多いという印象を持っていました。なので環境に応じて葉っぱの色を変えて耐え忍んでいると思っていたのですよ。しかし、今日見た菜園の一角では・・
緑と赤紫のカタバミが近接して育っていました。ということは、環境によって色を変えているのではないということ。それで調べたら別種なんですね。赤紫色の方をアカカタバミと呼ぶこともあるそうです。またカタバミとアカカタバミの中間型で赤紫色が薄いものをウスアカカタバミと呼称することもあるそうです。それに従えばこの写真の個体はウスアカカタバミでしょうか。
2種で花を見比べてみます・・
緑葉のカタバミ
そしてウスアカカタバミの花は・・
見比べてみると花弁の形が違っていました。今まで全然気づきませんでした。さらにアカカタバミは花弁に赤い模様が入ることもあるそうです。
直射日光の強い道端で主にアカカタバミが生息する理由も深野祐也さんらによって解明されていました。アカカタバミは高温で光合成効率が落ちない特徴のため厳しい環境でも生きられるということらしいです。葉っぱの赤紫はアントシアニンによるもので強光から葉緑体を守っているということもあるのでしょう。逆に通常の気温であれば普通のカタバミの方が光合成効率は優位だったそうです。
【まとめ】