庭に今まで見かけなかった雑草が生えていたので紹介しますね。色々新規参入者に出会えるからたまには草取りをサボるのも悪くはないかも知れません。

アメリカフウロ(フウロソウ科フウロソウ属)
どこから来たのだろうと思っていたら、近くの道路脇に咲いていました。この植物、葉っぱは深い切れ込みになっています。ピントがボケていますがなんとなくわかりますか。そして とても小さくて5枚の花弁を持った花を咲かせます。1cmもないくらいです。
フウロソウ科の植物たちは紫外線の反射と吸収を利用してネクターガイドを表現し、それを認知できるハチの仲間にアピールしています。それを調べてみると・・

花弁にある筋と花の中心に近い側は暗く写っており紫外線を吸収していました。それ以外は明るく反射していることがわかりました。この写真からも紫外線によるネクターガイドの進化が想像できます。
- 蜜は花の中心部分にあります
- 葉が茂る中で虫に対して花を際立たせるためには光や紫外線を反射させることが有効です
- 花の中心部分は構造的な理由から光が届きにくく紫外線の反射も少なくなりがちです
- すなわち、紫外線が反射している花の中で中心部で吸収していれば、日光に照らされてたとしても中心をアピールできることになります
- そのようなことから中心付近で紫外線吸を収する花が進化してきたと推測できます
- 花弁にある筋模様については、ヒトと同様に虫たちの視覚に対しても方向を指し示す効果があるのだと思われます
偶然ヒメハナバチの仲間が訪れていたので観察していると・・

ありゃ!花弁と萼の間に口を差し込んで蜜を吸っていますねぇ。あまりに無謀なことをするものだから花が壊されてしまいました。蜜を吸い終わった手前の花では花弁が外れかかっている!
【まとめ】
- 草取りをサボると見たこともない草が生えてくることがあります
- フウロソウ科の植物は紫外線の反射と吸収を利用してネクターガイドを表現しています
- 花の中心部で紫外線吸収するように進化してきた経緯は推測することができました
- ヒメハナバチの仲間の訪花では花弁と萼の間に口を差し込んで蜜を吸っていました
【今後】
- 雄性先熟かどうか・・花が小さいので観察するのが大変そう
- 実とタネも面白い特徴があるので観察したいと思います
以下、過去レポートの再掲です。
- ハクサンフウロ(フウロソウ科フウロソウ属)

多年草です。フウロソウ属の花はいずれも雄性期の後に雌性期になります。開花当初、10本の紫色の葯から花粉が出されている間は赤色の柱頭は閉じて受粉できないようになっています(写真左)。花粉が終わった頃に赤く印象的な5本の柱頭が外側に展開し始め受粉可能になります。まもなく、葯は落ちてしまい、花の中心は雌しべだけになり雌性期になります(写真右)。雄性期と雌性期は花の中心の様子が大きく違うので、この花の変遷を知らない人は別種の花かと思うかもしれません。このように雄と雌の期間を分けることにより、自家受粉をさけ、シマハナアブなどの昆虫に別の株から花粉を運んでもらって受粉する工夫をしています。そのことを雄性先熟といいます。そしてその後、花弁が落ちてがくが閉じ、果実への成熟が始まります。果実は黄色から黒色に熟します。秋の晴天の元、乾燥したときに5個の黒い種がはじき飛ばされて周辺に散布されます。
- ゲラニウム ブルーサンライズ (フウロソウ科フウロソウ属)
アメリカフウロより花が大きいので紫外線吸収パターンがよくわかります。
野生のハクサンフウロに似ています。可視光写真では花弁基部は明るく写っているのに対し、紫外線写真では花の中心に吸収があり黒っぽく写りました。また、花弁にある筋模様も紫外線をよく吸収していました。





















