ピンズ屋のひとりごと

オーダーメイド専門のピンズメーカー「ピンズファクトリー」のスタッフが、交代で日常を語っていきます。

1Q84・・ネタバレではないはず☆

2009-06-05 10:32:32 | Weblog


発売前から予約殺到で増刷が決まり、出たら出たで
書店から消えちゃ増刷の、村上春樹著/1Q84。
全部ではないけれど、村上作品と村上翻訳作品を結構読んできたので
新書かぁ・・と思いつつも“1Q84”を購入&読破。

で、読み終えて言えることは「こ、これで終わり!?続くのかしら?
続くとしたら長過ぎないか、村上春樹!!」でアル。
かなりのペースで往復の山手線と幸せな睡眠時間を削って読んで
5日かかったんである。結構なボリュームであった。
目も疲れたし、生ゴミだって出し忘れた。
仮にもしこの結末で終わりだとして、元々最後の最後は読者に
委ねる作家ではあるけれど、これじゃ投げっぱなしである。
少年ジャンプで連載始めたはいいけど、ウケなくてなんか無理矢理
“次の冒険はすぐそこだ!!”で、連載終了な新人漫画家である。
仮2として、これからまだ続きスペクタクルあり感動ありで
素晴らしい結末を迎えるとしても、ひっぱりすぎてて
散々別れ話の相談をしてきた友だちカップルが
ある朝いきなり“結婚します☆”とイチャつきながら訪ねてきたような気分。
になるような気がするのねんー。
あ、いうえおめでとう。みたいな。

何より腑に落ちなかったのは、この物語から匂いがしないという点で。
私は村上春樹の文体が好きだし、そこから立ち上る雨の日の森みたいな、
鼻先を少し冷たくする空気が好きなのに“1Q84”からは
その匂いはあまり感じられなかったように思う。
村上作品の美点である、いつ何時何ページ目から読んでも
入り込めてしまう素朴な寛容さもうかがえない。
好きなんだぜ、村上春樹。
でも今回について、僕にはわからなかったということだなー。

辛口こわっぱでした。

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