年内にどうしても見ておきたかった作品の2本目、そして今年最後の締めくくりの作品です。
トムフォードという、ファッション界で頂点を極めたデザイナーによる監督作品と聞いて、なんとなく気になってたんですが、それ以外の情報をあまり入れず、「無心」で見に行くことにしました。
以下「ネタバレ」ありです!
ストーリーはこんな感じ↓
1962年11月30日。8ヵ月前に、16年間ともに暮らした愛するパートナー、ジムを失ったジョージは、この日で人生を終わらせようと決意、死の準備を着々と整えていた。だが、今日が人生最後の日だと思って眺める世界は少しずつ違って見えてくる。英文学を教える大学の講義ではいつになく熱く語り、いつもならうっとうしい隣家の少女との会話に喜びを感じていたのだった…。(goo映画より)
主人公が「死」を覚悟を決めて以降、無表情だった顔、言動が少しずつ変化していき、生きがいを見出すまでの1日を追った作品。
さすがというか、ファッションはもちろん、小物、インテリア、そして登場人物のしぐさに至るまで…映像すべてがスタイリッシュというか、洒落ている
で、はぎおはというと、その洗練された映像と、展開を追うのに精いっぱいで、見終わった後今一歩入り込めなかった気がする
哲学的で、詩的なセリフの一言一言が、重い
監督の人生を描いているという解説もある。
頂点を極めた人だけが味わう、「孤独」「哀しみ」ということなんだろうか…
でも、その孤独を受け入れることで、前向きになれる…
そう受け止めました。
だから、あのラストはちょっと悲しすぎる
主人公を演じたコリンファースって、80年代に英国美少年俳優ブームの一人ですよね
って顔を覚えてたわけではないけど、渋い役者さんに成長されて、特に今回の役は触れたら壊れそうな繊細な人物像が見事だったような気がします。
友人役のジュリアンムーアも良かったなぁ。元恋人がゲイであることを理解しながら、忘れられずにいる…そんな切ない感情が痛いほど伝わってきて…
あのラストを納得するために、細部までもう一度じっくり見てみたい、そんな映画です。