Eテレのトーク番組、結構面白いですよね、企画が。
「SWITCHインタビュー達人達」は全く違うジャンルの人同士、「ミュージックポートレート」はお互いが思い出に残る曲を挙げつつ、人生を振り返る。
しかも、CMも入らないから、じっくり45分話が聴ける。
「ミュージックポートレート」の先日の放送は、一番興味のある団塊の世代の代表
高田純次さんと大竹まことさん
なにしろ、子供の時分からテレビで活躍していて、ず~っと見てきましたから。
しかも、いい感じで年齢を重ねてて、どちらも「唯一無二」のような個性的な存在で。
今は、「適当男」と「鋭い突っ込みのコメンテーター」というイメージが強い二人ですが、この番組を通して、意外な一面を見ました。
二人とも真面目で情熱家。
二人とも大学受験に失敗、その後、演劇に情熱を傾けたにもかかわらず、挫折。
高田さんはサラリーマンとなり、大竹さんはご存じ「シティボーイズ」を結成。
しばらくは芽が出ないものの、その後、30代後半からテレビでブレイクしていく・・・
訳ですが、二人とも、「キャラクターを演じる」感覚でテレビに出ていたとおっしゃる。
どこかでまだ「演劇」を引きずっていたみたいです。
子供心に「面白い人たち」という感覚でしか見ていなかったはぎおにとって、とても意外で新鮮な言葉でした
「適当」にしても「きれキャラ」にしても、どこかで「このままじゃいけない」という危機感から自分を見つめ直し、たどり着いた「持ち味」なんだそうです。
高田さんいわく「なんでも適当にやってるわけじゃない」。
そうそう、ここ数年、高田さんってシリアスなドラマで「役者」として活躍してますよね。
「陰の季節」の超理不尽上司なんて、バラエティでは絶対見せない顔してるし。
選曲も、意外とロマンティックだったり、童謡やアイドルの曲で自分を重ね合わせてみたり。
高田さんが感動したという映画「レオン」の主題歌、スティングの「Shape Of My Heart」や、クラプトンの「Change the World」を選んでくるとは(確かにどちらも名曲だけど)
大竹さんは、紅白での中島みゆき「地上の星」を聴きながら、自分の父親の世代を尊敬し直したんだそう。
それぞれ印象的だった話。
大竹さんの話。
シティボーイズが注目されてきたころ、若い時分に一緒に演劇で頑張ってきた風間杜夫さん主演の「蒲田行進曲」を3人で見に行ったそうです。若干茶化すつもりで。
しかし、彼の活躍ぶり、輝きぶりに、上映後、誰一人言葉を発することなく映画館で別れたんだとか。きっと、3人とも悔しさでいっぱいだったんでしょうね・・・
高田さんの話。
60歳にして初主演の映画が製作された時のこと。
座長として周囲に気遣い、自分なりに芝居もプロモーションも頑張って、ようやく公開を迎える前日、東日本大震災が発生。
公開も縮小され、ほぼお蔵入りになったんだとか。
その時感じたことは、「自分はまだ主役をいただくような立場じゃないと神様に言われた気がする」だとか。
前向きというか、謙虚というか。
実はこの映画、テレビで拝見しました。
タイトルは「ホームカミング」 。
ま、はぎお好みの渋い役者さんたちが大挙して出演している、味わいのある素敵な映画でした。
二人とも、これからも現役で、まだまだ高みを目指しているようです。
意外にも「情熱的」な生き方に、なんだか、改めてファンになった気がします。
聴いてみないとわからないものですねぇ。
やっぱり、テレビに出ている人って、完全に「素」や「地」をさらけ出してる人はいない。お笑いやバラエティでも、みんなどこか「演じている」んでしょうね。