昨日は、Nさんと夜のモンマルトルをスケッチしてきました。
夜のスケッチというのがポイントでした!
場所探しは、モンマルトルの山を登って下るルートのバスに乗って、バスからそそられる景色を探しました。でもバスは早くてなかなかよい場所は探せませんでした、、、。
バスを降りて歩くことにしました。その頃には、日も暮れて街中の明かりが綺麗でした。モンマルトルの丘と言えば、丘とつくくらいなのでかなりの高台にあります。丘の上にそびえたつサクレクール寺院を目指すためには階段を登ることが不可欠です。スケッチクラブの先生がいうには、モンマルトルには18か所の階段があるそうです。短いものから、長いものまで。
個人的には街灯の灯る長~い階段を見てみたかったのですが、なかなか見つけられず、、。しかし、スケッチポイントはいくつか見つけましたよ。
そうこうしているうちに、画家の集まるテルトル広場へやってきました。日も暮れて夕方6時半頃でしたが、ポツポツと画家がいました。帰る支度をしている人も。
そんな中、私は再び「あの画家」がいることに気がつきました。ここを通るたび、今まで100%の確立でいつもいる「あの画家」です。
私が1年前に絵を描くきっかけになったのが「あの画家」でした。
昨年9月私がパリで結婚する時に、両親がパリへやってきました。絵が好きな両親がテルトル広場で似顔絵を描いてもらいたいということだったので、広場に案内したのです。たくさんいる似顔絵の画家の中から、父母ともに好みの画家を探したところ、それが「あの画家」だったのです。
似顔絵は大抵一人30分くらいで描いていくようですが(お客をとるためにのんびり描いていられないので)、その画家は約2時間かけて両親の顔を一枚の絵に描き上げました。私は興味津々でそのほとんどの時間を画家の後から見ていました。線を描いていく画家の真剣な表情、固い表情が、描き終わった時「これは良く描けた。」と笑みを浮かべたそのギャップが忘れられませんでした。両親も画家の絵に満足していました。現在その絵は額に入れて飾ってあるそうです。
私にとっては、いつか絵を習いたいと心のどこかで思っていた感情が一気に湧いて出た瞬間でした。
そして、それ以降テルトル広場を通るたびに「あの画家」をいつも目で探していました。
そういういきさつがあったことを隣にいたNさんに話したところ、Nさんが「それはあの画家に話すべきよ!画家もそう言われたら嬉しいに違いないから!」と躊躇する私の背中を押しました。そして、急に決まった想定外のことに困惑しつつも、おずおずと私は「あの画家」に近づきました。
「こんばんは、ムッシュー。」
そして、私は一気にそのいきさつを話し、現在は絵を描いていると伝えました。
その画家の隣には仲間の画家が片づけをしながら、私の話しを聞いていました。
その画家は私が絵を描くようになったいきさつにとても感銘を受けていました。話しを聞いていた仲間は「これは画家冥利につきる!クリスマスのプレゼントだな!」とその画家に言っていました。その後、私たち4人は絵の話しを30分くらいしていました。その画家が、「今度ここにあなたの作品を持ってきてください。是非見たいです。」と言ってくれました。そして、「自分のアトリエにも是非遊びに来てください。仕事場を見せてあげましょう」と。話しを聞くに、なんと私の近所ということもわかりました。Nさんとアトリエにお邪魔することを約束してその場を去りました。
絵を習おう!というきっかけとなった「あの画家」に思わぬ形でお礼をいうことができました。
そして、私の背中を押してくれたNさん、Nさんがいなかったら私は昨日も「あの画家」を目で探して終わっていました。
そんな興奮状態を覚ますために、ギャラリーを覗いたり、、スケッチ場所を探したり、、。
サクレクール寺院からパリの夜景

日本のそれと雰囲気が違います。日本は街中に広告の看板がたくさんあり、いろとりどりのネオンというか、、、とても雑多な感じがしますが、パリの夜景は明かりがシンプルでした。
結局最初に見つけたここでNさんとスケッチしました。(夜8時過ぎです、、)

秋、平日夜のモンマルトルのカフェは、、、
寒いせいもあり、、、外には誰も座っていません、、、。

帰りは、Nさんに教えてもらって映画「アメリ」ででてくる八百屋を見て帰りました。
ここで買い物するというよりも、観光スポットとしてのアピールが強すぎる印象を受けました。

充実したモンマルトルの夜景スケッチでした。
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