パリの日記 パティシエ卵の話

フランスでの留学生活・パティシエ生活・画家生活を綴ります。夫(アゼルバイジャン人)と息子も登場します。

騒音問題と隣人の対応。しかし私は日本人。

2013-10-22 07:59:03 | パリの生活2013年

はい、どうもー!!
今年最後の展覧会も終わり、気が付くともう10月も下旬です、、、。

最近は、9月に発病した「やる気ない病」が回復してきて、絵もまた描きはじめています。



ここ最近、「フランスで暮らす」ということを実感しております。日本の感覚で対応していると、アゼルバイジャン人にダメ出しされることが多いのです。ダメ出しされると、「このアゼルバイジャン人、なんて感覚なの!ちょっと大げさじゃないの。」と思いますが、実はここで暮らしていくには、それくらいがちょうど良いというか、必須な感覚なのではないかと思うのです。


今日は、長いです。



うちの部屋は日本式2階(フランスでは1階にあたります)ですが、今年の夏に隣下が「バー」としてオープンしました。
ジャズが流れる物静かなバーならいいのですが、夜9時ごろからクラブ音楽をガンガンにかけるバーです。それが深夜1時、オープンしたては朝の6時まで音楽が聞こえてきました。クラブミュージックというか、低音がズンズンする音楽で、音楽というよりもリズムが部屋まで振動するのです。一度、朝6時に振動で目が覚めて、一人でバーを覗いたことがあります。そしたら、窓にカーテンをかけて通りからは中の様子が見えないようにしてありました。それは今でもそうで、名目上深夜1時で閉店しているみたいですが、音楽はそれ以降もなり続け、おそらくその時に、閉店を装ってカーテンを閉めているのでは、と推測しています。

というのも、うちの隣の隣人、つまり、バーの真上に住む男性は、音楽の騒音でプレフェクチュールドポリス(警察)に一度通報しているようです。その隣人は、つい先週アパートを売り払って引っ越してしまいましたが。

なので、一時に比べて、音楽のボリュームは下がりましたが、うちの界隈はこういう商業地域ではありません。通りに面してアパートが立っているので、通常は静かで音や人の話し声がとても響きます。


私は、日常、窓の近くで一日の大半を過ごしているのですが、このバーを運営している若い兄ちゃんが、瓶が入ったごみを前のアパートの道に不法投棄している姿を何度も見たことがあるのです。この前は、若い兄ちゃんが不法投棄していた姿を見かけた男性が、そのゴミをバーの前に戻していたのを見かけました(ナイス ジョブ!と声をかけたかった)。なので、私にとって、このバーの印象はとても悪いものなのです。


それが、先日、若い兄ちゃんのマモン(ママ)だと思われるマダムが突然うちへやってきました。
平日昼間だったので、私が出ましたが、


「私は、下のバーの経営者です。あなたのところは音楽が聞こえますか?今度、音楽の騒音検査をやります。バーで音楽をかけて、部屋で騒音の数値を調べます。28日の21時に家にいてください。家にいてくればいいのですから!!検査に700ユーロもかかるのです!」


「わかりました、28日の21時ですね。」と答えました。



それをうちのアゼルバイジャン人に伝えたところ、「なんで、検査をする承諾をしたの?まずは夫に聞くから即答できません、と答えなかったの?君はわかってないね。」とダメだしされました。


だって、向こうがそう言ってきたから、検査はするものだと思ったのです。とりあえず、検査をする必要があるなら、どうぞ。
これが私の感覚でした。




それがね、、、今日、アパートのドアに張り紙がしてありました。
「騒音検査、21日21時半から。この結果はアパートの所有者またプレフェクチュールドポリスへ連絡するものとする。」


そして、21時頃、外で喧嘩的な会話が聞こえたので見てみると、なんとうちのアパートのガーディアン(管理人?)とバーの兄ちゃんとマモンが喧嘩してました。なんという組み合わせの喧嘩! と思ってカーテンから観察してましたよ。



これは推測なのですが、99パーセントは当たっていると思います、、、
引っ越したうちの隣人のアパートの鍵をガーディアンが保管しているのですが、その鍵をバーの奴らは騒音検査をするために借りたがっていて、でもガーディアンは無断で貸すことはできないと受け渡しを拒否したのではないかということです。バーにしてみたら、引っ越して今は誰も住んでいない部屋での騒音検査がもっとも重要(なんせバーの真上だから)だからです。それをクリアーにしない限りバーの存続が危ぶまれるからです。この騒音検査も、アパートの誰かがプレフェクチュールに再三通報して、プレフェクチュールがバーに検査をするように通達を出したということだと思うのです。そうでなければ、バーが自発的に検査をやるという意味がないのですから。今更になってバーがあたふたし始めたということです。



ガーディアンが鍵を渡すのを断ったのは、、、、これは私の予測外でした。だって、私は音楽が聞こえる世帯では検査をするものだと思っていましたから。逐一、私の推測をアゼルバイジャン人に報告していたら、


彼は、、「ほらね、ガーディアンは鍵の受け渡しを拒否したのは、もしも検査されて音量が問題ないからと言われて音楽がこれからも続くとなったらどうする? ガーディアンには鍵を渡す権利はないんだよ」



なるほど!!そういうことか!!



そして、マダムと検査員らしき男性がアパートに入ってきました。うちへ来るのかと思ったら、そのまま3階へと。3階にはこのアパートの中でもっともやっかいな夫婦が住んでいます。ピザ屋の臭いがアパートに入ってくるだけでポリスに通報する人たちですから。その夫婦はバーの真上の真上に住んでいます。バーのマダムと3階の夫婦の会話がうちまで聞こえてきました。アゼルバイジャン人を呼んで、聞き耳を立ててもらいました。なんと、3階に住む夫婦も騒音検査には協力しないということでした。ここでもバーのマダムは喧嘩口調でした。


この夫婦の対応も、私は予想外でした。


しかし、アゼルバイジャン人は、、、


「ほらね、みんな、そう簡単に検査なんてさせないんだよ。これで音量が問題なければ、バーは音楽を流し続けるのだから。だから、うちも検査はしない。」


そうこうしているうちに、マダムと検査員がうちにもやってきました。対応に出たアゼルバイジャン人は用意していた会話で、検査を拒否しました。



うーーーむ。
フランスは個人主義というものの、、、、皆それぞれの考え方にのっとり、、、検査を拒否。
個人主義ではあるが、結果、みな拒否ということで協調的にも見て取れた今回の騒音検査でした。



検査をしたいならどうぞ、ではなくて、

うちは検査に協力したくありません。



いいんだ!こういう断り方って大いにありなんだ!と学びました。
そして、今度から自分で決めずに、「今、夫がいないので即答できません」と言うことです。
日本人的なものの見方と、こっちでのものの見方は違うので、とりあえず、そういうことはアゼルバイジャン人に丸投げするほうがよいのです。


さて、騒音検査の結果はどのようにプレフェクチュールへ報告されるのでしょうか。
住民が協力しなかったから、騒音は大したことがないレベルと処理されるのか、または検査不十分としてバーが閉鎖に追い込まれるのでしょうか? 



ちなみに、この3階に住む夫婦はスゴくて、バーができる前のレストランは食べ物の臭いがアパート内に入ってくると裁判所に訴えて勝ち、レストランを閉鎖に追い込んだ人たちなのです。




絵のサイト

2013-10-08 18:45:23 | beaux arts 美術


以前から、作ろう作ろうと思っていた自分の絵だけのサイトをようやく作りました。HPにしたかったのですが、初心者向けの情報を見ても全く理解できず、?????の連続で、結局ブログサイトを借りて作りました。


展覧会をする時や、人と話す時など、たびたび「絵のサイトは持っていますか?」と聞かれるので、やっぱりあったほうがいいよな~、と思っていました。また、このブログだと添付できる写真の大きさが限られるので、最近では絵の写真を載せることはほとんどありません。

なので、今回の展覧会はサイトを作るよい機会!という口実で重い腰をあげてようやくできました。
更新は「絵が描けたら」です。

ということで、興味ある方どうぞ覗いてみてください。


絵のサイトはこちら


では、よい一週間を!!



ヴェルニッサージュの様子

2013-10-07 18:16:06 | beaux arts 美術


10月5日(土曜日)からブジヴァルでの展覧会が始まりました。
初日のヴェルニッサージュに行ってきました。


展覧会の会場はブジヴァルの役所の一角にある広くてとても素敵な場所でした!





18時半ごろ到着したら、開会の挨拶の途中でした。
実行委員会のかたの演説も終わり、会場内はにぎやかに。
今回の参加アーティストは15,6人でした。コンクール当日に描いたブジヴァルの風景画の他に、みないろいろな絵を持ってきていました。






この会場の正面には、ブジヴァルの街の絵が飾られていました。
その前には、今回一等賞をとった作品も飾られてありました。






ヴェルニッサージュとは開幕パーティーみたいなもので、大抵ちょっとした飲み物や食べ物がでますが、ここのヴェルニッサージュの食事は豪華でしたよ。
参加費15ユーロで、6月のコンクール、そして10月の展覧会にヴェルニッサージュまでしてくれて費用に対してとても内容が濃かったです。それもそのはず?主催はブジヴァルのオフィスヅツーリズム(観光案内所)と役所、その他いくつかの協会が参加しているからです。街をあげて、「印象派の街」として頑張って活動している様子がよくわかります。



会場の隣の部屋では、飲食がふるまわれています。
入口の向こう側に人がたくさん詰まっているの見える?





うちのアゼルバイジャン人は、おつまみ食べながらシャンパン2杯も飲んでいましたよ。
この食事の部屋から全然出てきませんでした。






私はといえば、脇汗かいて喉が渇いたのでお水をもらっただけで、全然食べませんでした。
気分が高揚していると、お腹もすかないのです。








こんな感じで初日終了です。


今回は、ラデフォンス駅からバスで行きましたが、会場まで1分のところにバス停がありとても便利でした。
バスは10分に1本でていて、ブジヴァルまでは片道2ユーロで時間は40分くらいかかりましたが、電車で行くよりも便利でした。

13日まで開催中。最終日13日は18時で終わりです。興味のある方是非お越しください。そしてブジヴァルの街を散策してみてください♪



Bougival(ブジヴァル)での展覧会のお知らせ

2013-10-04 17:01:26 | beaux arts 美術

はい、どうもー!!
スケッチ強化月間の記事もほっておいて、ここ最近は、ホントにやる気がでません!!
唯一夕飯を毎日作っているのが、自分でもまだ救いで、その他のことは全くやる気がないのです。なんでだ?!
そういう季節なのか?!


そんな中、重たい体にムチ打って、なんとか準備を進めていたのが今年最後に参加する「展覧会」です。



本日は、その「展覧会」についてのお知らせです。

今年6月にパリ郊外のBougival(ブジヴァル)という街で、屋外で一日で絵を描くコンクールに参加しました。
この日は、ブジヴァルでカヌー大会、ダンス大会、18世紀の衣装大会、など同時に開催されており、絵画コンクールもその1つでした。
朝の9時に受け付けをして、絵を描く場所を探し、17時までに仕上げて会場に持っていくというコンクールです。
こういう催しは、季節のよい6月~9月までフランスの至る所で開催されます。ブジヴァルはパリの郊外にあり、といっても、パリからバスで30分もかかりません。その街は、印象派画家が多くの作品を描いた街であり、「印象派の街」として知られているそうです。











確かに、セーヌ川に沿って歩くだけで、巨匠たちが描いた絵をいくつも見つけることができます。
こちらは、クロードモネ。









コンクールも「印象派の街ブジヴァルを描く 水と光がテーマ」でした。

コンクール当日は天気がめちゃめちゃ良く、しかも太陽が強かったので、炎天下で8時間描き続けた結果、左腕だけが真っ赤に焼けました。屋外で絵を描くということは、初めての経験でした。スケッチは頻繁にしていますが、道にシャバレ(イーゼル)を立てて、目の前の風景をキャンバスに絵の具で描いていくというのは初めてでした。しかも一日で描き上げる、ということも今までしたことがなかったので、それはある意味自分への挑戦でした。





描いていると、道行く人々が覗きこんでいきましたよ。子どもから大人まで。午前中にやってきては、また午後にやってきて絵がどのくらい進んだか見に来る人もいました。覗き込む人は、必ずといっていいほど、話しかけてきます。話し始めると、私は手が動かなくなるというのもあり、絵がなかなか進みませんでした。


あまりの暑さと、限られた時間で絵がなかなか描けないという焦りで、何度も途中棄権をしようと思いました。この日は、一人で来ていたので、お昼過ぎにパリにいるアゼルバイジャン人に電話をしました。

「時間がないから17時までに描ききれない。途中棄権したい!どうしよう!」と。


「今からブジヴァルに向かうから、そのまま頑張って描き続けなさい!」と言われましたよ。


その言葉のおかげで、なんとか描けましたが、コンクールの規定サイズ65×50cmのキャンバスに絵具で埋め尽くし終わったのは16時55分でした。なんせ基本は点描ですから。

そのまま、会場まで走っていきました。他の参加者はみなほとんど描き終わっており、すでに展示されていました。












今回の展覧会は、6月のそのコンクールに参加したアーティストによる展示会です。展示会の主催は、ブジヴァルのオフィスズツーリズム(観光案内所)とメリー(役所)です。
展覧会では、コンクールで描いたブジヴァルの絵に加えて、一人各4点の作品も展示してくれます。3日前に私は5点の作品を搬入してきました。


ブジヴァルはパリ郊外ですが、とても近いので、お時間ありましたら是非是非お越しください。

○日時:10月5日(土曜日)~10月13日(日曜日) 
ヴェルニッサージュは5日の18時からです。会期中、土日も開いています。平日土日ともに15時から19時まで。
最終日の13日は18時までです。


○場所:Fondation Bouzemont
10 rue du General Leclerc


○Bougival ブジヴァルまでの行き方
バス:La defense駅(ラデフォンス)から258番のバスで28分です。pont de bougivalで下車(片道2,4ユーロ)
電車:サンラザール駅、またはラデフォンス駅からsaint nom de la breteche行きでbougival駅で下車。20分です。(片道2,4ユーロ)。駅から約20分歩きます。バス7番線に乗る場合はpont de bougivalで下車。5分です。(メトロチケット1枚)







オフィスヅツーリズム ブジヴァルのHPです。参加予定アーティストが載っています。


6月に行われたコンクールの様子の映像をこちらから見れます。



では、みなさま、よい週末を!!