はい、どうもー!!
今年最後の展覧会も終わり、気が付くともう10月も下旬です、、、。
最近は、9月に発病した「やる気ない病」が回復してきて、絵もまた描きはじめています。
ここ最近、「フランスで暮らす」ということを実感しております。日本の感覚で対応していると、アゼルバイジャン人にダメ出しされることが多いのです。ダメ出しされると、「このアゼルバイジャン人、なんて感覚なの!ちょっと大げさじゃないの。」と思いますが、実はここで暮らしていくには、それくらいがちょうど良いというか、必須な感覚なのではないかと思うのです。
今日は、長いです。
うちの部屋は日本式2階(フランスでは1階にあたります)ですが、今年の夏に隣下が「バー」としてオープンしました。
ジャズが流れる物静かなバーならいいのですが、夜9時ごろからクラブ音楽をガンガンにかけるバーです。それが深夜1時、オープンしたては朝の6時まで音楽が聞こえてきました。クラブミュージックというか、低音がズンズンする音楽で、音楽というよりもリズムが部屋まで振動するのです。一度、朝6時に振動で目が覚めて、一人でバーを覗いたことがあります。そしたら、窓にカーテンをかけて通りからは中の様子が見えないようにしてありました。それは今でもそうで、名目上深夜1時で閉店しているみたいですが、音楽はそれ以降もなり続け、おそらくその時に、閉店を装ってカーテンを閉めているのでは、と推測しています。
というのも、うちの隣の隣人、つまり、バーの真上に住む男性は、音楽の騒音でプレフェクチュールドポリス(警察)に一度通報しているようです。その隣人は、つい先週アパートを売り払って引っ越してしまいましたが。
なので、一時に比べて、音楽のボリュームは下がりましたが、うちの界隈はこういう商業地域ではありません。通りに面してアパートが立っているので、通常は静かで音や人の話し声がとても響きます。
私は、日常、窓の近くで一日の大半を過ごしているのですが、このバーを運営している若い兄ちゃんが、瓶が入ったごみを前のアパートの道に不法投棄している姿を何度も見たことがあるのです。この前は、若い兄ちゃんが不法投棄していた姿を見かけた男性が、そのゴミをバーの前に戻していたのを見かけました(ナイス ジョブ!と声をかけたかった)。なので、私にとって、このバーの印象はとても悪いものなのです。
それが、先日、若い兄ちゃんのマモン(ママ)だと思われるマダムが突然うちへやってきました。
平日昼間だったので、私が出ましたが、
「私は、下のバーの経営者です。あなたのところは音楽が聞こえますか?今度、音楽の騒音検査をやります。バーで音楽をかけて、部屋で騒音の数値を調べます。28日の21時に家にいてください。家にいてくればいいのですから!!検査に700ユーロもかかるのです!」
「わかりました、28日の21時ですね。」と答えました。
それをうちのアゼルバイジャン人に伝えたところ、「なんで、検査をする承諾をしたの?まずは夫に聞くから即答できません、と答えなかったの?君はわかってないね。」とダメだしされました。
だって、向こうがそう言ってきたから、検査はするものだと思ったのです。とりあえず、検査をする必要があるなら、どうぞ。
これが私の感覚でした。
それがね、、、今日、アパートのドアに張り紙がしてありました。
「騒音検査、21日21時半から。この結果はアパートの所有者またプレフェクチュールドポリスへ連絡するものとする。」
そして、21時頃、外で喧嘩的な会話が聞こえたので見てみると、なんとうちのアパートのガーディアン(管理人?)とバーの兄ちゃんとマモンが喧嘩してました。なんという組み合わせの喧嘩! と思ってカーテンから観察してましたよ。
これは推測なのですが、99パーセントは当たっていると思います、、、
引っ越したうちの隣人のアパートの鍵をガーディアンが保管しているのですが、その鍵をバーの奴らは騒音検査をするために借りたがっていて、でもガーディアンは無断で貸すことはできないと受け渡しを拒否したのではないかということです。バーにしてみたら、引っ越して今は誰も住んでいない部屋での騒音検査がもっとも重要(なんせバーの真上だから)だからです。それをクリアーにしない限りバーの存続が危ぶまれるからです。この騒音検査も、アパートの誰かがプレフェクチュールに再三通報して、プレフェクチュールがバーに検査をするように通達を出したということだと思うのです。そうでなければ、バーが自発的に検査をやるという意味がないのですから。今更になってバーがあたふたし始めたということです。
ガーディアンが鍵を渡すのを断ったのは、、、、これは私の予測外でした。だって、私は音楽が聞こえる世帯では検査をするものだと思っていましたから。逐一、私の推測をアゼルバイジャン人に報告していたら、
彼は、、「ほらね、ガーディアンは鍵の受け渡しを拒否したのは、もしも検査されて音量が問題ないからと言われて音楽がこれからも続くとなったらどうする? ガーディアンには鍵を渡す権利はないんだよ」
なるほど!!そういうことか!!
そして、マダムと検査員らしき男性がアパートに入ってきました。うちへ来るのかと思ったら、そのまま3階へと。3階にはこのアパートの中でもっともやっかいな夫婦が住んでいます。ピザ屋の臭いがアパートに入ってくるだけでポリスに通報する人たちですから。その夫婦はバーの真上の真上に住んでいます。バーのマダムと3階の夫婦の会話がうちまで聞こえてきました。アゼルバイジャン人を呼んで、聞き耳を立ててもらいました。なんと、3階に住む夫婦も騒音検査には協力しないということでした。ここでもバーのマダムは喧嘩口調でした。
この夫婦の対応も、私は予想外でした。
しかし、アゼルバイジャン人は、、、
「ほらね、みんな、そう簡単に検査なんてさせないんだよ。これで音量が問題なければ、バーは音楽を流し続けるのだから。だから、うちも検査はしない。」
そうこうしているうちに、マダムと検査員がうちにもやってきました。対応に出たアゼルバイジャン人は用意していた会話で、検査を拒否しました。
うーーーむ。
フランスは個人主義というものの、、、、皆それぞれの考え方にのっとり、、、検査を拒否。
個人主義ではあるが、結果、みな拒否ということで協調的にも見て取れた今回の騒音検査でした。
検査をしたいならどうぞ、ではなくて、
うちは検査に協力したくありません。
いいんだ!こういう断り方って大いにありなんだ!と学びました。
そして、今度から自分で決めずに、「今、夫がいないので即答できません」と言うことです。
日本人的なものの見方と、こっちでのものの見方は違うので、とりあえず、そういうことはアゼルバイジャン人に丸投げするほうがよいのです。
さて、騒音検査の結果はどのようにプレフェクチュールへ報告されるのでしょうか。
住民が協力しなかったから、騒音は大したことがないレベルと処理されるのか、または検査不十分としてバーが閉鎖に追い込まれるのでしょうか?
ちなみに、この3階に住む夫婦はスゴくて、バーができる前のレストランは食べ物の臭いがアパート内に入ってくると裁判所に訴えて勝ち、レストランを閉鎖に追い込んだ人たちなのです。