昨日は久々の休みで、映画を観に行きました。
かなりマイナーなドイツ映画なんですが、「白バラの祈り」というものです。
ヒトラー政権下時代。反ナチを訴えた主にミュンヘンの大学生による「白バラ」グループの唯一の女性、
ゾフィー・ショルが逮捕されてから処刑されるまでの5日間に的を絞った実話に基づく映画です。
なぜこの映画を観にいったのか…。
実は、大学での卒論のテーマが、この「白バラ」抵抗運動だったのです。
重い、とにかく重い映画で、史実を知ってはいながらも、映像で見せられると、ゾフィーを演じた女優さんの
生々しさもあって、心をえぐられるような感じ。
映画を観終わって一日経った今もひきずっています。うちに帰ってきて、
かつて読んだ文献をあさって、映画にはなかった部分を補ってみたり。
結局、卒論は書きませんでした。卒論を提出しなくてもほかで単位が足りていれば
卒業できる甘い学部だったので。
でも、書くつもりで文献はかなり読んだのですが、時代や国が異なるとはいいながら、
当時の自分と同年代の彼らのことを知れば知るほど、なんて自分は浅い学生なんだろうと落ち込みました。
どんな状況下でも良心と信念にしたがったからこそ短い生涯となってしまった彼らのことを思うと、ペンが進まず。
ま、結局は自分が弱かったのですが。
卒論を書かなかったことをいつか後悔するかもしれないと自分でも思っていたし、
人生でそれほど文章を書くことはないから経験しておくのもいいと周りから言われたりもしたのですが、
結局、最初に勤めた会社では毎月結構な量の文章を書くのが仕事になってしまい、
いまだに後悔はしていないんですけど。ありゃ。
とにかく、映画で久しぶりに「白バラ」を振り返り、戦争の怖さを思い知らされました。
「自由な発言」が奪われるという意味で・・・。
今だって、ちょっと転べば簡単にそうなりそうで怖いなぁ。
ゆっくり、じっくり、観たいなぁ。
教えてくれてありがとう。