五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

脊髄空洞症(Syringomyelia)ー起

2007-07-11 09:26:09 | 脳外科関連
昨日はとある病院の外来に行きました。
大学に誰も外来に行ける人員がおらず、
ドミノ倒しで一番下っぱの僕にまわってきました。

途中まで順調だったのですが、
整形外科から脊髄空洞症の症例を紹介され、
キアリと脊髄腫瘍くらいしか鑑別疾患が思いつかず、
その症例にはその二つの所見はありません。
それ以外の原因で脊髄空洞症になった症例はみたことがありません。
はたと困ってしまいました。

週一回、外来にバラバラの先生が行くだけの施設なので
脳外科の教科書がありません。
もちろんオーベンもおりません。
ネットで調べようと思ったら、つなげ方がよくわからず、
事務の方がくるまで他の方の診察を。
なかなか事務の方が来ないので、
困って実験しているであろうtさんにTelするも実験中か電話に出ず、
仕方なくもう一人の実験しているだろう同期のKさんに電話。
Kさんも知識不足でその会話を聞きつけた
オーベンで実験家でもあるO先生が電話を自主的にかわって
頂いてしまい適切なアドバイスをいただき、無事に外来は終了しました。
その後着信に気付いたtさんからもメールが届いていましたが、
外来が終わらないので無視しておりました。
沢山の方に迷惑をかけた外来でした。

例えば突発性の脊髄空洞症であったりした場合
どういう経過が考えられるか、
どういう治療が必要かちょっと調べてみようと思いました。

とりあえずは外来のパソコンで調べたページ

脊髄空洞症について
難病情報センター
東京都難病医療費等助成

残念ながら絶版↓
脊髄空洞症

医学書院

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突発性脊髄空洞症の症例↓
Bruneau M, Duprez T, Rommel D, Raftopoulos C.
Surgical treatment of a syringomyelia associated with an idiopathic arachnoid malformation disclosed by preoperative MRI.
Surg Neurol. 2004 Dec;62(6):552-5; discussion 555.

脊髄空洞症のメカニズムとして髄液の交通障害があげられます。
異常くも膜が交通障害の原因になることをあげ、
外科的除去により症状軽減された症例です。

自然吸収される脊髄空洞症のレビュー↓
Kyoshima K, Bogdanov EI.
Spontaneous resolution of syringomyelia: report of two cases and review of the literature.
Neurosurgery. 2003 Sep;53(3):762-8; discussion 768-9. Review.

つづく(予定)

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4 コメント

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Unknown (tさん)
2007-07-11 12:36:50
メール気づかずすまない。
携帯研究室に置いて、MRI取りにいってました。

すんげーたまにしか、しかも不定期に行く病院で困りますよね。
いっその事、昔から通っている患者さんの診察だけにしてほしいですよね。
自験例 (雪の夜道)
2007-07-11 18:49:45
脊髄損傷(というか強いwhiplash injury)後の症例は自験例があります。その時、文献を調べ、症例報告を読んだ記憶があります(手元になく文献出典できなくてすみません)。
t先生への連絡 (むっち)
2007-07-12 00:10:50
t先生が机を離れている時、
とてつもなく長い着信(バイブ)が鳴っていました。
いよいよ、t先生に知らせようとしたところ、
鳴り止みました・・・
そういうことだったんですか。
先生って職業も常に勉強ですね。
明日もがんばりましょー
皆様コメントありがとうございます (脳外科見習い)
2007-07-20 15:43:56
>tさん
こちらこそすまないです。
K病院の外来は9月まで延びたようですね。

>雪の夜道先生
外傷後はけっこうあるみたいですね。
後日暇を作って調べてみます・

>むっちさん
いや~いつも外来の裏はてんてこまいですよ。
珍しい病気の方がこられたね。
日々精進です。

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