五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

医療崩壊も結局は階級闘争から

2007-05-06 02:04:44 | つれづれなるままに
最近ネットで話題になっている「産科医療」の事故・裁判・質・システムを考えるシンポジウム。
バイアスのかかった集団による一方的な医師叩きで全く単純な幸せな連中、怒る気も起こりません。
この方々よりも、この集会を煽っている出版社やマスコミ、
その更に上の考え方のほうが悪質だと思います。
これらのシンポジストの方々は盲目的に純粋に阿呆であり、
とかげの尻尾にもならない。

当の私も医療従事者であるのでバイアスが相当かかっているわけでありますが、
その前に冷静な人間として、私的怨恨や感情論、根拠の無い理論による議論が
意味をなさないことは日常生活から充分にわかっているつもりです。
夫婦喧嘩を筆頭に(笑)。
そういう意味では医療サイドのほうが深い議論を重ねているのかな~と思います。

~以下このシンポに参加された方のブログ~

日々のたわごと・期間限定特別ブログ

内容案内と総合目次
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=545812
堀病院事件その1~ご遺族様はマスコミ様
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=549789
1:パネルディスカッションの最初の方
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=548906
2:パネルディスカッション最初の方・その2
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=549224
3:パネルディスカッション・その3
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=549505
4:発端から核心の手前まで
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=545843
5:核心部分、そのいち。
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=547628
6:核心部分からその続き
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=547861
7:医師侮辱発言と産婦人科医超人必須説?
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=547914
8:ネットについて……その3になりますか。
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=548055
9:会場からの質問・その1(勝村氏より)
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=548554
10:会場からの質問・その2(打出氏・石川氏・出元氏より)
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=548578
11:会場からの質問・その3(鳥集氏・岡本氏前半)
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=548673
12:会場からの質問・その4(岡本氏後半)からラストへ
http://symposium.b-r.under.jp/?eid=548726


なんちゃって救急医さんのブログ

~的確にまとめられておられるブログ~

中間管理職さんのブログ
僻地の産科医さんのブログ


根源は階級闘争から。
国家が資本原理主義から一番守るべきインフラである、
医療・教育・地方福利厚生を規制緩和という名の下美味しい投資対象に改革し、
同時に医療従事者・地方公務員を今までの上級中流階層から下層へ押しやることにより
一部の政治家・一部の高級官僚・一部の投資家の地位を安定強固とし、
ますます弱者から搾取を強めるということに他なりません。
マスコミはそれらの犬になることで保身ができますから、
医療従事者・地方公務員・警察や農協などのスキャンダルを垂れ流すことには
努力を惜しまないでしょう。
ただこれは日本だけの問題ではなく、グローバリズムが押し進められるなか、
日本もこのようにネオリベラリズム化することが国際競争から負けないようにするためには
一見非常に都合がよく手っ取り早いというジレンマがあります。
一度国際的にネオリベラリズムが支配的になると、元に戻すのは難しいという話もあります。
ネオリベラリズムに対抗して共産化する国もありますが、
結局は社会の一部に権力が集中する構造はどこも同じ。

医療保険を民営化させた米国では、医療費増大という結果で、
医師は高級を保つことができておりますが、
日本では果たしてそうなりうるでしょうか?
待遇現状維持でも、医療費増大は免れないので、
結局は医師をおとしめて待遇を悪くするという理論は正当化されてしまうでしょう。

世界のお金持ち上位358人の純資産は世界の貧困階層45%のあたる23億人の収入と同じという事実(1996年)。
そしてますます格差は増大しているという事実。

今の医療崩壊の流れは、ネオリベラリズムに対抗しうる新たな社会システムの誕生
を待たなければいけないと思います。
ネオリベラリズムに対抗しうるだけの力と理論が無いのでどんな革命も失敗するでしょう。
米国自由主義にイラクのように国を滅茶苦茶にされておしまいです。
北朝鮮にはイラクのようなオイルが無いので米国が消極的なのもわかります。
軍隊を送って血を流しても、金になりません。
米国国内でテロもおこしていません。

それか鎖国しかありません。今の日本では食料・原料輸入体質なので不可能ですが。

自由という名の下戦争に行き死ぬ。
自由主義の裏では金融機関の投資失敗に対しては公的資金注入(責任者は背任で逮捕されるべき)。
自由というな名の下、国内に供給源があるにもかかわらず、
海外から安い農産物を大量の輸送エネルギーを消費し=CO2を排出しながら輸入し、
もともとあった農村という食料供給インフラを破壊。

自由というレトリックにみんなだまされているうちに、
ほんの一握りの人間がどこかで笑っているようです。

国・地域を一生懸命考えている政治家、過労で自殺に追い込まれる高級国家公務員もいます。
そんな彼らを非難するつもりは毛頭ありません。
が、そんな彼らもこの自由というレトリックにだまされているような気がしてなりません。
忙しくて深く考える余裕も無いかもしれません。

階級闘争に関して面白い記事があります→レジデント初期研修用資料

医師ができる仕事の範囲はとても広く、単に患者さんを治す技術屋では無いと考えます。
その医師の待遇を下げることは、保健医療関係全体でレベルが下がることは必至であると思われ、
それは国民の利益にかなっているとは思えません。
もっと大きくいえば持続発展していける社会にはつながらないと思います。
CO2垂れ流しを肯定するネオリベラリズムも・・・。

そういう大義名分で医師待遇維持闘争には自分は肯定的です。

なかなか内容が厚く読み進められません↓
がとても面白いです。
ちなみに高校時代の僕の一番の得意科目は社会、特に世界史もしくは化学でした。
今となっては仕事に全く役に立っておりませんが、
こういう本を読み解く上では有用な気がします。

新自由主義―その歴史的展開と現在

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