山の木々の葉が落ちて
見通しがきくようになったら
虫や爬虫類も姿を消して
ヤブ尾根をうろつくのにいいシーズン。
瓶ヶ森や大森山から名古瀬の谷を見下ろすと
小ぶりながら主稜線へスラッと伸びる2本の尾根に目がとまる。
伊吹山のおだま尾根と岩黒山の極印木尾根
この2本の周回を1泊2日で計画した。
しかし予報がどんどん悪化して、2日目が雨確実になる。
そこでB案、おだま尾根日帰りに縮小した。
下山ルートは子持権現山からにする
おだま尾根の取付点は
名古瀬谷最初の二俣(おだま谷とハト谷の出合)。
そこまでわずかだが谷の遡行が必須。
靴と衣類(下半身)選びに慎重になった。
名古瀬谷の入渓点はいつものところ
出だしの滝と大釜が
夏と変わらぬ様子で迎えてくれる
といっても11月、
水温が気掛かりだったが
ヒヤ~と身震いするほどではなかった。
鮎タイツは心強い沢登りアイテムだ。
二俣に到着、おだま尾根末端は岩壁。
出だしからロープを使って10mほど登攀して
上手く尾根に乗る。
しばらく急登がつづき岩壁が連続するが
左右から簡単にまいてゆく。
灌木帯には年季の入った大木、
立ち姿に苦労が表れている。
シャクナゲの細尾根をすぎると突如スギ植林帯
作業には下からではなく上の瓶ヶ森林道から通ったのだろうか。
残置ワイヤーや作業道もあった。
植林帯の上あたりから笹があらわれる
いかにも四国らしい尾根姿。
右手には
石鎚北面ルンゼ群が明瞭に
傾斜がゆるんでしばらくで
瓶ヶ森林道にとびだす。
笹原とブナの先に伊吹山頂上、おだま尾根を完登だ。
伊吹山からのパノラマ
山荘しらさ手前から瓶林を歩き、
適当なところから登山道に復帰。
子持権現山修験道を下降する。
鎖場からの名古瀬谷展望、
おだま尾根や極印木尾根、極印木谷がよくわかる。
最後の鎖、だいぶん疲れてきたけど慎重にいこう。
尾根急下降から右折してシロジ谷渡渉点までのトラバース区間では、
つもった落ち葉のせいで道を失いそうになる。
鳥越からはヘッデン点灯。
名古瀬登山口手前のザレた沢徒渉点は、
丸太ハシゴが設置されて渡りやすくなっていた。
18時名古瀬登山口着、12時間行動の長い一日になった。
ふりかえると地味なおだま尾根だった。
それでも未知の山を踏破できて、
好奇心とちっぽけな冒険心が満たされた。
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