二ノ森山頂から
高瀑に向かって伸びる二ノ森北尾根
行ったことないところへ、
よくわからないところへ。
ワクワクと心細さを両手に
河口から奥へ向かった。
この尾根の特徴は、
一気に二ノ森へ突き上げる急登尾根。
H=1500m前後の密な等高線が不気味だった。
11月に登った西ノ冠岳南壁からは、
東斜面は100mほどの岩壁に見えた。
やせて細い尾根も間違いなく岩稜だろう。
木が植わっているのがすくいに思えた。
それなりの装備を携行して、
また敗退もあるだろうと覚悟してた。
林道折掛石鎚線の高瀑第1橋から出発。
まずMTBで高瀑休憩所まで8kmヒルクライム。
路面が悪くて半分近く押し歩き。
高瀑休憩所で夜が明ける。
今日の足元は
上部の残雪を意識して軽い冬靴にした。
高瀑へ向かって
最後の渡渉地点(右岸へ)が北尾根基部。
いきなり急登で始まった。
高度をかせいで
朝日を浴びる西冠ドームと白い高瀑が
一枚に写りこんだ!
岩壁を横目に
木登り岩登りで細尾根をはいあがる
10m壁が立ちはだかる。
アッセンダー使用でソロ登攀。
ランニングは3か所とった。
懸垂下降してザックを担いで登り返す。
高瀑を見下ろすところまで上がってきた
鞍瀬ノ頭や石鎚本峰も
岩とシャクナゲ帯が過ぎると
笹やシラベの様相にかわる。
雪も出てきてアイゼン装着。
スラッとのびる北方稜線はカッコいいです。
岩場で手こずったぶん予定より遅れて二の森着。
南面は北面と対照的、まだ秋っぽい様相だった。
高瀑への下山尾根から北尾根方面。
ピンクテープが手厚く巻かれていて少しがっかり。
ヤブ尾根を下降する楽しみが半減、
損した気分に。
12月前に薄氷を全面に白くまとった高瀑は、
寒い冬がやってくるきざしかもしれない。
西冠ドーム、
北面側にはここしばらく行ってない。
厳冬期のルンゼのブルーアイスが見事だった。
硬派な尾根を登って
高瀑休憩所まで下ってきた。
あとはMTBで一気にダウンヒルするのみ。
林道の途中、
うしろをふりかえって二ノ森が見えたら、
なんだか顔がゆるんで幸せな気分になった。
北尾根は シンとしずまりかえり
だれも なにもおしゃべりしない
まだ ふゆにははやいのに
きっと みなれぬヤツに ようじんしてるだけ
シラベのうえから ササのかげから 岩のおくから
わたしは ずっとみられているはずさ
とっくに野性をてばなした ヒトにはわからんだけだ
最後に余計なアクシデント
MTB調子に乗りすぎ、
つんのめって前転してこけた。
ヘルメットに救われた感あり。
下山中の事故が多いとはこういうことだろう。
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