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しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

まるで魔術のように

2012-07-31 00:21:45 | 日記
日曜日に部活で横浜美術館に行った。
奈良美智さんの展覧会「君や僕にちょっと似ている」。

奈良さんの絵は大学生のときに小説の表紙で見て、とても好きになった。
当時、奈良さんの描く子どもの絵は、
かわいいけど、どこか凶暴で孤独で悲しげだった。
魂そのものが形をもったかのようで、心魅かれるものがあった。

だから、奈良さんの展覧会が横浜である、とTwitterで知ったときから、
かなり楽しみだった。
もちろん、生徒を連れて行きたいというのもあったけど、
自分がみたかったというのも大きい。
美術部の生徒たちには、奈良さんの絵が好きだとずっと言ってたから、
奈良さん関連の新聞記事や雑誌の切り抜きなどをわざわざ持って来てくれる子もいた。

今回、最終的には生徒23名(直前にまた増えた)と卒業生3名の総勢26人。
気温も上がるということだったので、生徒の体調管理も気になったけど、
距離的に遠くないこともあって、無事に過ごすことができた。

奈良さんの描く絵が、穏やかで深くなっていた気がする。
「cosmic eyes 」「春少女」という絵の人物の瞳の色。
エメラルド、茜色、様々な美しい色彩が調和して,光り輝いているように見えた。
長い時間見ても飽きない。なんて綺麗なんだろう・・・。
生徒のことも気にかかっていたけど、これらの絵の前で、長いこと立ち尽くしていた。
無料券を持っているので、また一人で行こうと思う。
もっとよく見てみたくなった。
というか、絵の鑑賞というのは絵をみているようで、
実は自分の心と会話してるようなものなのかもしれない。


質の高いものは、心の中の、今まで閉じられていた部分を開くように思う。
そういう超常的なパワーのあるものを「芸術」と呼ぶのかも。
毎日が忙しく、気持ちまで落ち込みがちだったけど、
心に羽をもらったようだ。身体という容れ物は不完全でも、自由に心はいられる。
そういうことを、思い出した。

そうすると不思議なもので、
今まで気づかなかったものに気づいたりする。
自分でも、何で今まで気がつかなかったのか、とびっくりしたことがあった。
目は開けていても、見えてない、気づいてないことって多いのね。。

そのうちの一例。

今日の帰り際、本屋さんに寄ったら、
好きな漫画家さんのマンガで、
読んだことがなかったのが突然目に入って来た。
最近出たばっかりなのかなと思いきや、全然そうじゃなかった。
今まで、あっても私が見過ごしてきたのか・・・・・。
この人のは、逃さず全部読んでたつもりだったのだけど。


萩尾望都 「バルバラ異界」(1~3巻)



1巻だけ購入して、コーヒーショップで読んだらハマってしまった。
急いでまた違う本屋に行って、3巻まで購入。

そうしたら今度は、
同じ漫画家さんが3・11後に描いた最新作のマンガまで見つけた・・・。

萩尾望都 「なのはな」



今、「バルバラ異界」を全部読み切って、
しんとした気持ちでいる。
日常のあれこれの塵から心を洗って、
自分の求めているものを探す感度を高めてくれるのかもしれない。


こういう心が大きく動くことが呼ぶ連鎖って、芸術の超常的パワーだとよく思う。

「なのはな」は明日以降、大事に読もうと思う。
原発、放射性物質に関する物語みたい。


芸術家って、ある意味、超能力者みたいなものだなあ。
私に、心の動くものを引き寄せてくれるパワーをくれる魔術師だ。
















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