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その正体はこれ、ヒメライラック(姫ライラック)です*
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まだ学生だったころ。
古書店でふと手にした、暮らしの手帖社の『すてきなあなたに』という本のなかの『札幌のリラの花』というコラムを読んで以来、ライラックはずっと私の憧れの花でした。
それで、今の庭を造るための樹木を選ぶ際に、是非にと希望してみたのですけれど。
「この地は夏の暑さがひどいので、おすすめしません」と専門家に言われてしまって、あえなく断念(苦笑)
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…でもね。
引っ越して来てよくよくご近所を観察してみると、古いお宅の高い塀の内側からこぼれて見える大木のリラの花が、あちらこちらでちらほらと。
なんだ! この地でも育つんじゃないの!(笑)
けれど、時すでに遅し。
もう庭には下草ひとつ入り込むスペースはなくなっていて、植えることはできませんでした。
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――そんな残念な思いを、引きずっていたわけでもないのですけれど。
それから1年ほどして、いつも行く園芸店でこのヒメライラックなるものを見つけたときには、これだ!と思いました(笑)
矮性種で暑さにも強いこれならば、鉢植えで育てられる!って。
で、30センチ足らずの小さな苗を買い求めて来て、今年で6年目です。
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とても健やかに育ってくれて、今年も嬉しくなるほどたくさんの花を咲かせました。
枝ぶりも葉も花も、ライラックよりは小ぶりですが、香りはほぼ同じ。
甘く澄んだ香りが庭じゅうに広がって、毎日しあわせ気分です*