バラの季節です。
わが家の庭でも、“娘”たちのハレのときとなりました。
そしてそれは同時に、彼らを育てる私にとっては、この1年間の成績表を渡されるようなものでもあります。
…結果、今年はいずれの株も、爆咲き。
春が暖かったので、早咲き品種の開花が例年よりも2週間ほども早くて動揺しましたが、いざ咲き進んでみれば、どの“娘”たちも最高の状態で満開のこのときを迎えることができました。
及第点をもらえたようで、私もほっと一安心(笑)
今日は、そんな“娘”たちが主役の『庭だより』です*
記録代わりの写真が多いので、2回に分けて記載します。
まずは、新入り娘のこちらから!
『ラフ・メイカー』
Apple Roses (アップルローゼス)の、忽滑谷史記(ぬかりやふみのり)さんが作出された品種です。
忽滑谷さんといえば、香りのバラ。
このラフ・メイカーも、シトラスを含んだ爽やかさのあるダマスク・フルーティーが、それはそれは豊かに香って、もううっとり*
咲き進むと、こんな姿に。
花びらの先に浅く切れ込みの入った、ラベンダーピンク色の花がとてもシックで端正で、オトナな雰囲気を持つバラです。
庭にも、今やバラ園ならぬバラ置き場と化している駐車場にも、育てるスペースがほんとうにほんとうにもうなくて、頭を抱えるばかりなのですけれど…
昨秋の大苗予約の開始時期にたまたまいきあったが最後、どうしても忽滑谷さんの香りのバラを体感したくなって、購入してしまいました。
『クイーン・オブ・スウェーデン』
David Austin Roses (デビット・オースチン・ロージズ)の、イングリッシュローズです。
澄んだアプリコット色のまぁるい花が、ほんとうに愛らしくて、目に入るたびに嬉しくなるバラです。
咲き進むにつれて、清楚なソフトピンクへと色を変じていくのもまた、素敵*
香りは中香で、やわらかなミルラ。
まろやかで刺激のない、幾度でも鼻を近づけたくなる香りです。
『フランシス・デュブリュイ』
深みのある赤色と、濃厚で重厚感のあるダマスクの香りとを持つ、ティーローズです。
古い品種の特徴なのでしょうか、花のつく茎がとても細いのに驚かされます。
(それでも折れることは滅多にないのが、またすごい)
『ムーン・スプライト』
こちらも古い品種のバラで、細いステム(茎)の先に房になって咲くので、満開時には茎が強くしなってしまうので、折れやしないかとハラハラします(笑)
香りは…私の体感では、たぶんミルラで、中香寄りの微香、かしら。
咲き進むと、爆発したかのようなロゼット咲きへと変貌し(笑)、中心の黄色も薄くなって、全体が白っぽくなります。
こう見えて、中心に細かい花びらをたくさん隠した、なかなか複雑な造形の花なんですよ*
『風月』
Rose Farm KEIJI (ローズファーム・ケイジ)の “WABARA” で、「おへやで育てるばら」を鑑賞後に土に下ろしたもの。
ゆるゆると大きくなって、春にも秋にも複数の花をつけるようになりました。
花もちはあまりよくありませんが、クウォーターロゼット咲きの、ずっしりとした花が豪華です。
香りは、微香寄りの中香。
こちらも私の体感ですが、ティーに近い香りのような気がします。
このバラの特徴である、『時期(気温)によって出かたの変わる桃色の斑(ふ)』が、2輪目にはわずかに出ました*
年々花のかたちも整ってきているので、このまま大切に育てていきます。
『オードリー・ヘップバーン』
大輪系で、手のひらをめいっぱいに広げたほどもある花ですが、薄い花弁をゆるーく巻いて咲くので、花そのものの手触りは、およそバラとは思えぬほどふわっふわ*
そんな花なので、当然、花もちが悪いのが、残念な点ではあります。
(あとね…うちのオードリーはどういうわけか棘が猛烈に多くて、そこも少し厄介です・苦笑)
金色のしべが、なんてエレガント!
ソフトサーモンピンク色の花びらのぼかしと相まって、気品を感じます。
香りは中香で、スパイス味のあるフルーティー。
やや癖があるので、好みは分かれる香りかも。(私は好きです)
新苗でうちにやってきて、早8年。
バラ初心者のころに育て始めたので、剪定がド下手で、樹形はビミョーなままですが(苦笑)、健やかによく育ってくれています*
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まだまだたくさんの“娘”たちがいますので、次回、『バラ色のとき②(庭だより*2023.初夏)』へと続きます。