パリ15区の窓から

南青山6丁目のアードヴィーヴル・フランス家庭料理&菓子教室「パリ15区」主宰 森由美子の日記

南仏からの便り ・野菜ソムリエ協会

2009-03-24 | 海外からの便り


<桜 @青山霊園 09.3.21>

写真は3月21日青山霊園へ散歩した際の桜のほころび模様。
桜はまだまだで、木蓮の華やぎに目を奪われました。


さて、野菜ソムリエ協会さんが今年の初めに取材に来て下さいました。
その際の記事(後半部分)がネット上にUPされたようです。
パリ・コルドンブルー時代の顔がパンパンな秘蔵写真なども
載っているのでちょっとお恥ずかしいですが笑いの種にでもご覧下さいね。

野菜人・果物人というコーナーです →
http://www.vege-fru.com/column/yasaijin/064_2_090318/



この記事に載っている写真の頃、わたしは毎日夢中で朝から晩まで
パリ15区にあるコルドンブルー料理・菓子学校で学んでいました。
暮らしていたのは学校から徒歩3分ほどのThiboumery通りの古いアパルトマン。
アルノー君という南仏出身のフランス人との共同生活。
(注:アルノは恋人ではなく、兄弟的親友でルームメイト)
当時の彼は大学生。お互い学生でほんとにいま思えば若かった~♪

今年の2月、アルノに初めての子供(長男マテオ)が誕生し、
お祝いメールを送ったら、昨日返信メールが。
「パリで共にシェアしていた頃から今までの歳月、たくさんの谷や峠があった」と書かれていた。。。
アルノがいっぱい泣いて苦しんだ失恋や将来の生き方の悩みなど、
わたしも少しは彼の「谷や峠」を知っています。

彼の人生経路はざっと以下の通り。
パリ大学学生→京都に国費留学→パリ大学助教授→南仏エクサンプロヴァンス大学勤務

そして私は。
パリ料理学校学生→帰国後通訳やアシスタント→ビストロ経営(仏・伊・スイス修行)
→パリ15区料理教室 昭島校開校→同青山校開校


それぞれの後ろに道ができてきたなぁ。
パリで一緒にシェア生活していた頃には想像もしなかった道。
彼は日本の、わたしはフランスの文化に深い関心を持ち、
お互いかなりでこぼこの道を歩んできました。
でもアルノもわたしも思うように生きて、いま自力で拓いてきた道の上に
立っている。
アルノはパパになったからこれからは今までみたいに「好きなように」は
生きられなくなるかもね。
けど、それはそれで愛するパートナーと息子のためになら きっと違う
種類の幸せを味わえるでしょうから 羨ましくもあります(^^)
わたしはまだしばらく「好きなように」生きてみます。


あー、南仏に行きたい。
あ、そうだもしこの夏 アルノと産まれたての息子マテオに
会いに行けたら、ついでに地中海で泳いでこよう!









ピエール・エルメのマカロン と クロール

2009-03-19 | 報告


<ピエール・エルメのマカロン>



ピエール・エルメのマカロンをホワイトデーにいただきました。
かわいらしいですよね。
黄色はレモン、ピンクはバラ風味でした。
見かけは大好きですが、マカロンを作ったことのある人間としては
このお菓子は大量の白砂糖・卵白・アーモンド粉の塊であることを
知っているのでその甘さは。。。
というわけで、1ケを自分でたいらげられない私は生徒さんと分け合い
楽しみました♪

南青山5丁目交差点そば、246沿いのピエールエルメ。
実はここに勤務するフランス人シェフC.D氏とは知り合いなので、
顔を見に時折立ち寄ります。
ただ、いまはここにいるよりも工場にいる時間が長いらしく、あまり会えません。

彼とは面白い縁で顔見知りになりました。
数年前、マルセイユの親友エマニュエルに会いに行った際
「ユミコ、東京に戻ったらこの人の所へ行ってみて」と手渡されたメモ。
そこには四谷のホテル・ニュー・オータニの住所があったので
わたしは勝手に「ホテル勤務のパティシエなんだ」と解釈。
エマニュエルのご主人ディディエのパパは南仏で長お菓子屋を営み、C.D氏は以前その
店で働いていたそうで、是非訪ねてくれと言うのだった。
帰国後、早速ニューオータニへ行くとなぜかピエール・エルメのショップ
に案内された。そこで初めてC.D氏はピエール・エルメのパティシエなのだと
知った。
それからまもなく彼は青山店へ転勤となり、さらに近い!とお互いびっくり。
縁とは面白いですね。


ところでわたし先週末フィットネスクラブに入会しました。
まず初日に体力テスト。
結果は。。。驚きの「優れている」判定!!!
体脂肪22.7 筋肉も人一倍しなやかで強いそうです(^^)

そして今週は毎日泳いでますよ~。
全く泳いだ事のなかったクロールも なんとなく泳げるようになってきてます。
楽しみがあるので仕事もさくさくはかどるんですよね~。

スキンダイビングのクラスもあるので近いうち参加してみよっと。
あー早く夏に海で泳ぎたい(^^)

Full moon and Swimming

2009-03-12 | ひとりごと


<デトックスバーグ・ボルシチ風ソース添え Par Yumiko>


写真はこの春の新作。
デトックス食材をふんだんにつかったハンバーグ的な本体に
目の覚める鮮やかなソースを添えました。


昨夜は美しい満月。
レッスン中、教室の生徒さんたちと六本木ヒルズの隣に浮かんだ
その麗しい姿を一緒に眺め楽しみました。

昨日の昼間は、体のことをすこし考え直そうと思い
南青山みゆき通りにある某大手スポーツクラブ入会体験してきました。
家から3分という近さがうれしい。

いまの私に足りないものは明らかに運動!
小学生の頃は毎日野原や土手をかけずり回り木を見れば登り、
中学から大学まではかなりハードにテニスをし、冬は雪山でスキー。
とにかく動くことが大好きだった私。
なのに大学卒業後はすっかり運動不足。


午前中のスイミングレッスンで、Hさんという76歳の笑顔の輝く
上品な女性と出会いました。
Hさんは2年前ご主人が他界されてからとても落ち込みがちだったけれど、
このスポーツクラブに入ったおかげで抜け出せた、という話をちらっと
わたしにして下さいました。
多くは語らないHさん。
でもその表情から、大変つらく悲しい時期があったことが伝わってきました。
きっと仲のよいご夫婦だったのでしょうね。。。
どんなに愛し合っても、深い絆で結ばれていてもだれにでもいつか別れがやってきます。
どのように悲しみを乗り越え、再び笑って生きられるようにしていくのか。。。

入会を迷っていたわたしですがこのHさんの勧めで入会を決意しました。


「健全な精神は健全な肉体に宿る」
わたしはこれを信じています。
小学校から大学までの間、わたしにも様々な挫折やこころが
引き裂かれるような悲しいできごとがありました。
でも笑顔に戻れたのは友達の存在、それに並んで体をいっぱい動かしていた
からのような気がします。

大人になってから 涙や挫折の度に私を支えてくれたのは「運動」に代わり
「大好きな料理の仕事」でした。
仕事がいつも私をどん底から救ってくれました。

この春からは仕事一辺倒でなく運動も再開し、
健全なからだ&こころを養いたいと思います。


昨日の午後、平泳ぎをしていて思い出した光景。
真夏の太陽のもと、芋洗いの様に混んでいるプールでおぼれかけている自分。
まだ小学校にあがるかあがらない頃、よく父は私を区民プールへ連れていってくれ
ました。
平泳ぎを教えてくれたけどかなりのスパルタで「ここまで泳いで来なさい!」
と言ってすぐ目と鼻の先に立つのでそこまでならいける、と必死に泳ぎ
そこにいるはずの父の手を取ろうとすると「まだまだ」と言いつつ
す~っと遠くへ行ってしまう。
そしてわたしは「意地悪!」と叫び泣きながらぶくぶくと沈む・・・

いろいろあり、その後父と私は一緒にプールへ行く事もなくなり、
クロールは教えてもらえなかった。そしてわたしは水泳が嫌いになった。
思えばあの頃の父は いまのわたしよりずっと若かったんだなぁ。。

いまだにわたしは平泳ぎしかできない。
スポーツクラブのスイミングレッスンでクロールを身につけ、
この夏にはわたしの畑の目の前に広がる紺碧色の根府川の海(相模湾)で泳ぎたい。


さてさて今夜はわたしの一番好きな いざよい・十六夜の月。
またレッスン中に生徒さんたちと月見をします。

あなたも素敵な月夜を。









野菜ソムリエ協会からの取材記事

2009-03-05 | 報告


<菜花のピンクソース Par Yumiko>


先日野菜ソムリエ協会さんから取材を受けました。
その記事が昨日UPされました。次回は3月18日ころみたいです。
お時間あればご覧下さいね →
http://www.vege-fru.com/column/yasaijin/064_1_090304/



写真は、いまが旬の「菜花」をつかった新作です。
梅の花の香りにつられ梅肉クリームソースをつくり、蒸した菜花にあしらい
ました。
菜花はアブラナ科の野菜で、美味しいだけでなく代謝作用もあります。
冬の間に私たちの体内にたまった余計なものや毒素を排泄してくれ
おすすめです!
美味しく召し上がりつつデトックスを。そしてうららかな春をお迎えくださいね☆

おくりびと に 嗚咽

2009-03-05 | ひとりごと


<うちのブルーベリーのつぼみ>


映画おくりびとを 昨日観に行きました。
ここ最近観た映画のなかで最も号泣しました。

もっくん演じる納棺師・小林だいちゃん と 広末涼子演じる妻・みかちゃん。
この夫婦の絆に心あたたまり、なんとも言えぬ気分に。
チェロ大好きな私、もっくんの演奏するチェロの音色も楽しみましたよ~♪


一番泣けたシーンは、お風呂屋のおばちゃん(吉行和子)が火葬される瞬間。
も~う、涙が止まらず嗚咽になってしまうほど!
おかげで目は真っ赤、まぶたは腫れて。。。
多分、このシーンは私の母のことがダブってしまったからあんなに泣けた
のだと思います。
幸い母はまだ生きてますので、もっと大事にしようと思いました。

人間はいったいその一生を通して何を残せるのでしょう?
人は必ず死に、肉体はいつか無くなりますよね。

私自身はこのままずっと独りだったらだれに最後を看取って貰うのだろう・・・
正直そんなことにも想いをめぐらせてしまいました。
独りでは淋しいからとか、子供が欲しいから、という理由で結婚がしたいとは
決して思わないけど、主人公の大ちゃん その妻みかちゃんを見て こんな関係を
築ける相手がいたら一緒に人生の日々を重ねたい、っていう気持ちになります。

あなたは おくりびと、どう感じましたか?
まだご覧になってないなら是非観てみてね。


ふとベランダのブルーベリーに目をやると、そこにちいちゃな春の到来が!
写真のつぼみ、見えますか?
ふっくらしてきているんです(^^)
人は死を迎えこの世から消えても、例え何も残さなかったとしても、
「生きていた」という事実自体で、何かを次につなげていってるのかも、、、
つぼみを見てそう思ったりしています。


スラムドッグミリオネラー、禅、マンマミーヤ などを近いうち観にいきたいな。