リリコ雑記

徒然なるままに、思いつき日記。

「相棒」~シーズン5・5話

2006年11月11日 23時36分04秒 | 相棒

今回は、ジョギング中の小母ちゃんたち三人衆から。
こういった場合、死体発見、ってのが定番です。

って、手がー!!!

いきなりホラーかと思いました
でもそうじゃなかった。

ちゃんと生きてる女性で、顔が見えた瞬間、ほっとしたよー。
でも、小母ちゃんたちが覗き込んだその視線の先には。


刺殺死体となっていた、安斉さんが転がっていました。


そんで、今までの一年間の流れをざっと説明する右京さんの
ナレーション&映像が。
ははあ。
彼、心神喪失状態ってことで、不起訴になったんですかー。

でも、自殺を図った遺族の事件なんかも関連し、彼は病院へと
送り込まれたワケですね。
でも、ほんの一年たらずで退院。
ってことが決定したらしく、それが何故かマスコミに密かに漏れてしまい、
今回の事件に繋がったらしい。
とのこと。

不起訴の記事を読み、乱暴に新聞を置く右京さんと、
やりきれない怒りを背中で表す薫ちゃんの姿が印象的では
ありましたが。

「心神喪失の為、無罪、または不起訴」
っていう判決は、
現実にも沢山あり過ぎるくらい起こっている事件なので、見ている
こっちも遣り切れない題材ではありますね。

被害者とその遺族たちは、何時まで経っても救われる事が無いのは、
どうしてなのだろうかと思うばかりです。

人の命と人生を奪ったのは事実なのに、心神喪失だったからという
理由でそれが無かった事にされてしまうなんて、そんな事件の度に
法律の脆さを実感するんだけど、
なんで法曹界の誰も何とも思わないのか、不思議ー



さて、今回の安斉殺し。

母とは、事件に関わったとされる主要人物が三人出てきた所で
「誰が犯人だと思う?」
とお互いに推理合戦を始めたわけですが、終わってみれば私の
最初の推理が当たってかなー。
って思います。

その時は、“この三人の中に犯人はいない”と思ってました。

まだ、ピースが揃っていない。
まだ、誰か重要な人物がいるに違いない。

まず、この末次さんって人。
絶対犯人じゃないような気がしたんだよなー。

取調べのとき、いきなり暴れだした末次さんの突然の行動に
ビビったイタミンが凄く可笑しかったんですけどね。


でもまあ、例外いっぱいあるんで、「またはこの三人全員」
という事も考えていました。


うん。
終わってみたら、犯人はやっぱ、最初に出てきた遺族達の中に
いましたね。
右京さんの言う通り、本当に単純な事件だったんだね。


その中で今回一番印象的だったのは、

美和子ちゃんがフリーライターとして、ちゃーんと
仕事してるー!!


ってことでした。
↑おいおい。

雑誌に投稿記事載せれるなんて、結構有名人だったのかしらん。
でも、結果的にはどっちに対しても遣り切れないこの事件、
纏めるのはかなり至難の業だったように思っちゃいました。


いやそれよりも、気になったといえば、美和子ちゃんお手製の
「愛妻弁当」

食べる前に右京さんと京都に行ったんだよね……。

課長が食べた?

っつーか、持っていけばよかったのに。
(新幹線の中でも食べれたのにー。なんてね)



さて、それとは関係ないですが。

美咲先生、右京さんの前で、己が精神科医として「限界がある」
結論付けてしまう辺り、虚しさがいっぱいだったように見えました。

「他人の精神状態を他人が鑑定するのは、所詮、無理なのかも
しれない」


といった内容の意見。
確かに私も密かに思っていたことなので、確かにそうだよなあ。
なーんて納得しちゃったり。


テレビの向こうでもっともらしく自分の意見を述べる
「先生」と呼ばれる方々。
見ていてあまり好きじゃなかったんですが、その違和感を
ズバリ美咲先生が答えてくれたように思いました。


そして。
医師を辞めたい、という美咲先生の前で最後に分かった
安斉さんの真実。

それは、彼が戻ろうと一生懸命に努力していた事。
遺族の方々を一番に心配していた事。
精神科を目指していた彼らしく、冷静に自分を分析し、
そして心の底から悔やんでいたという話。

娘を殺され、自殺未遂を図った牧百合子さんが、復讐のために
安斉を殺そうとするその瞬間。

安斉がわざと刺されたように思いました。


でもなあ。
どんなに安斉が自分の行動を悔やもうと、快楽殺人を犯し、
面白半分に女性の人生を奪った事実。
そして、母親から愛する者を奪ったという最大の罪は、
どんな形でも癒されないし償えないんだよなー。


あの末次っていう小父さんも可哀想だよ。
だって、
自分がこの手で殺したかったに違いないんだから

だからせめて、「犯人だ」と自から名乗り出たんじゃないかな。
と思う私。



ええと、でもね。

安斉に関して、私はそんなに楽観してはいないんです。
もし、彼が外に出たら、欲望を抑えきれないんじゃないかって、
凄く思うんです。
何故かってゆーと。

彼が犯した犯罪は“快楽殺人”


快楽が絡んだ事件ってのは、中々抜けられないものだと
思うんですよ。
特に性的快楽の代わりに、脳でそれを快楽だと感じてしまった場合。
簡単に言えば、煙草がそうですね。
そして、麻薬もそう。

安斉の場合、村木の教育を見事に実行してしまいましたが、
性的快楽の代わりに殺人を「快楽」だと、脳に認めさせてしまった。

体の快楽ってのは、精神的事情でどうにでもコントロール出来るかも
しれない。

それに比べ、脳で得た快楽というものは、行為そのものを
切り離すことが非常に困難だと思うのです。

喩え一時期止めても、ちょっとした心の隙にすぐさま入り込み、
快楽を得ようと誘惑を続ける。
しかも人間というものは、快楽から逃れることはほぼ皆無に等しい
と思うのですよ。

だって、村木がそうだったじゃあないですか。

それだけ人間は、“快楽”という恐ろしい誘惑に弱い

「病気じゃないか?」と言われたら病気なんだろうって思うんだけど、
治そうとする努力はしてるんだけど、でも、止められない。

そして、ムリをするほどに脳内でどんどん快楽を植えつけてゆく。
従って何時まで経っても抜けられないし、止められない。
それを失った後の自分の姿を想像出来ないから、苦しくて仕方ない。
それにすがるしかない。

また、一時期それから脱出して、「ようやく自分は解放された」
と喜んだその矢先に悪魔が顔を出す。
ちょっとした心の隙を狙って、欲望が吹き上がる。

そんな事だって有り得ないとは限らない。

気が付いたら、抑えきれない欲望のままに、脳の快楽を得る為に
殺人を犯すかもしれない。
そう。
例えば、完治したと思い込んで、誰かと結婚して普通に暮らして、
皆が事件を忘れ去って、そんで子供達が成人して去った、その後。
とかね。

知らずに行ってしまった凶行に興奮した脳。
それで全てを思い出す、なーんてあるんじゃないかな。

一度、味を占めると再び脳内が狂いだす。
それが欲しくて仕方なくなる。

従って、また、手を出す。
それも溜めて溜めて溜めて溜めてストレスにして、仕舞い込んで、
目標が向かったら一気に吐き出して今までのもやもやを晴らす。
昇華させる。

これが快楽殺人だと思う。

……とまあ、実に身勝手な妄想話なんですけどね。


まあそれは別として、被害者も加害者も、それに関わる方々も
誰もが救われず、誰もが苦しくて、誰もが悩んでいて、
でも、だからこそ医者として生きる決心をしてくれた美咲先生に
ちょっと救われた気がした今回でした。




さてさて。
次回は一転して楽しそうな内容ですねー。(苦笑)

しかもまた濃ゆい人物……っつーか犯人だなあ…。
完璧なアリバイをどう崩すのか!?
ってのが焦点ですね。

右京さんとの推理合戦、というか頭脳戦(?)を楽しみにして
おこうっと。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
第5話v (こねこ)
2006-11-12 13:22:56
こんにちは~。私が今回一番印象的だったのは、
右京さんの「僕としたことが」という言葉でした。
右京さんの普段の自信家さんぶりを、よく象徴している言葉だな~、と思いました。
私も一回、言ってみたい~。
リリコ様は、「美和子さんのフリーとしてのお仕事」ですか。うん。私もそれを見て、感動しました(笑)
返信する
こんにちわvv (リリコ)
2006-11-12 15:44:54
こねこ様、いらっしゃいませーvv

「僕としたことが」
とは、右京さんの口癖の一つですよね。
細かいことを気にする割には、推理に集中すると基本的なことを見落とす。
という辺りが人間っぽくて私は好きですけどね。

美和子ちゃん、今回はフリーラーターとして、カッコよかったと思います。
返信する

コメントを投稿