掌蹠膿疱症とたたかう”たかが皮膚科医” in 愛媛

変わり者と後ろ指を差されながらも、掌蹠膿疱症とひたすらとりくむ元北海道地域医療従事臨床研究者のひとりごと。

掌蹠膿疱症の重症度スコア

2012-10-02 20:59:07 | 火曜日は専門外来日!

 

掌蹠膿疱症の重症度をスコア化して、治療効果の判定に使おうということで、尋常性乾癬の重症度スコアPASIを元に提唱されたものがPPPASI(palmoplantar Pustulosis Area. Severity Index)です。

ただしこの手の形態学的な違いを目で見てスコアにすると、かなりバイアスがかかり、判定者が異なれば同じ皮疹でもスコアは変わるし、同じ判定者でも見る日が違えばスコアが変わる可能性があります。

とはいえ、どれだけよくなったかを自覚するためのスケールがないと、毎日自分の皮疹を見ている患者さんはよくなっているのか悪くなっているのか実感できなくなることが多く見受けられます。

私は写真を撮りまくって毎回記録しています。過去の写真集をお見せするのが一目瞭然だからです。でも、PPPASIを併用して数字を示した方がより実感しやすいようだということも分かりました。

かゆみスケールや痛みスケールなどもありますが、やはりかなりアバウトなスケールです。世界共通のスケールがあるということはどれだけ便利かということで、変な話ですがメートル法は素晴らしい発明だったとつくづく思います。

とはいえ、スケールでいくつよくなりましたっていうより、そんなものを見なくても一目瞭然ですっかりきれいになった!というのが理想であり、そこを到達点にしたいといつも思って外来で診させていただいております。今後も治療にかかわるような貴重な情報を皆さんからいただけることを切に望み、お願い申し上げます。