大学で必要な単位を取得して、書類を作成して、審査に1万円、登録に3万円
学会認定の民間資格だし、実際にはそれほど使い道がない。
この資格があることで、何らかの心理職に就けるわけでもない。
ただ、心理学の基礎を学んだことを示すことはできる。
大学卒業を要件としているし、心理学の複数の領域を学んでいるので、世の中に数多ある怪しげな「〇〇カウンセラー養成講座」などよりは余程良い。
特に良いのは、b領域「心理学研究法」を4単位(最低2科目)、c領域「心理学実験」を3単位(最低3科目)の取得が必須となっているところだ。
個人的には、この領域を学んでいない人に「心理学を学びました」と言ってほしくない。
いわゆる「資格商法」の資格や、それに近い心理系資格では、カウンセリングなどの実習や実技に重きをおいていて、実用的であるかのように宣伝している。
また「知識だけではない」と言い、学科もそれなりに行っているようだが、研究法や実験にはふれないため、実技の基礎となる知識を下支えするものがない。
そんな資格を堂々と謳うのは、
心理学がどのように成り立っているか、心理学の考え方、裏付けは何かを理解していません。
と宣伝しているようなものだ。
そんな資格で相談業務なんかされたら、たまったものではないが、心理学に縁のない人は、そんなこと考えもしないだろう。
そういうことが、わかるようになるだけでも、b領域、c領域を学ぶ価値がある。
しかし、このb領域、c領域の単位取得で、多くの学生が苦しめられているのも事実。