昭和61年9月20日
「身近なスポーツライフ」近所友達家族ぐるみスポーツの勧め
この数年を振り返って、スポーツと名の付く事をいくつしたかしら?子育ては、どんなスポーツにも勝るものと自負して今日まできたけれど、この体重の増加は運動不足に他ならない。そこで持ち前の遊び心を発揮して考えたのが〝近所友達家族ぐるみスポーツ〟である。朝に夕に子供達を遊ばせながら母として、妻として、女としてコミュニケーションをはかってきたお母さん達とは、ツーと言えばカーの人間関係ができあがってきた。〝友達の友達は皆友達だ〟の言葉通りに、子供達の友人関係が母親同士の友情へとつながり、今では主人たちの参加も得て、春には卓球、夏にはプール、秋にはボーリング、冬にはスケートを、家族ぐるみでスポーツを楽しむことができるようになった。子供達は日頃の友達同志での休日スポーツに大いに喜び、親も交替で子供達を見て、一家族での休日より数倍楽しく、数倍楽である。スポーツをするには、一人では決心がいるし、特に小さい子供をかかえてでは始めから無理とわかっている。そんな育児真っ最中のお母さん達にお勧めするのが〝近所友達家族ぐるみスポーツ〟である。
体はおばさんでも、心は軽く。毎日時間を決めて近くに駐車場でジョギング。〝近所友達家族ぐるみスポーツ〟秋の部は、森林浴にバドミントン大会、秋の一日を大いに楽しみたい。
昭和61年10月19日
四歳の女の子、幼稚園で運動会の練習をしては家で披露してくれる。二歳の男の子、この夏、トイレトレーニング失敗に終わる。こんな二人の子供との生活が私のすべてで、美の創作、表現などという言葉は無縁のものである。でも子供が粘土細工の粘土であり、絵画のキャンパスとも言えるのは確かである。制作の途中で〝やりなおし〟と言って壊すことも破ることもできないことが、何とも神経を使う芸術活動であると言える。さて、ここでささやかな、私の芸術活動は、文芸・・・母を先生にして俳句を始めた。わずか十七文字で、季節をとらえ、心を伝えるなんて至難の業であるが、俳句を創ろうとすることで、自分のまわりのものにこだわって生活するという習慣が身についてきたような気がする。今まで、できるだけサラリと物事にこだわらずに過ごしてきた私だが、季節のものに目を向けることで、見るもの聞くものの美しさを心にとめることができるようになった。
絵画・・・いつの頃からか絵を観に行くことが好きになった。〝ローランサン展へ来ている〟その事実が心地好く、つい最近も上の子供が幼稚園へ行っている間に下の子供を連れて展覧会に行った。昨年だったか、上の子の手を引いて下の子をオンブして竹久夢二展へも行った。いつか家族で、スケッチ旅行へ行きたいと夫とも話している。そして、それも絵を描くというよりも〝家族でスケッチをする〟というそのこと自体が目的で、そんな家族になりたいという憧れがある。・・・ともあれ、根本、自分の人生を彩り豊かなものにする為に、美しいもの、楽しいことを十二分に感じることのできる感受性を養って61年秋、〝食欲の秋〟に終わらず〝芸術の秋〟のページも増やしたいものである。