初訪。
遠州灘の海鳴りが、すぐそこでリアルにとどろき、
海風が容赦なく叩きつける、この過酷な環境。
屋台というより、「野営」といったほうがいい。
店内には無論、厨房と呼べるような設備などなく、
小型のガス・コンロが数台のみである。
食材や水などは、店の前に停めてあるクルマから、
その都度、持ってきていた。
風変わりな店名である。
面白い味噌ラーが出来たから... それで “ミソラ”
というネットの記事を見かけたが、
敢えて “身空” の文字を宛てているところなど、
いったいどんな想いが込められているのであろう。
『超濃厚味噌拉麺 ミソラ』を、麺固めで。
なるほど本当だ... コイツは凄い...
“じっくり煮込んだ八丁味噌のチャー・シチュー”
っていうのが近いかもしれん。
とろける程煮込まれた、たっぷりのチャーに笑顔。
内容充実の、濃厚シチューである。
麺は、極太やや縮れ。力強い小麦感の手応え。
日々進化を続けているのだろう。
麺が弱いという情報もあるようだが 今は違うゾ!
シャキッと爽快、真っ白い刻みタマネギ。
フレッシュで自然な甘みと清涼感。
極細刻み海苔の精密なルックスと食感、潮の香り。
さて、これらが口中で渾然一体となる。
すべての要素が、実に見事に補完し合って、
独創的なのに必然性の高いひとつの世界観となる。
更に、塩梅の絶妙な味玉が、
クラクラと眩暈するほどの見事さで、ココに参戦。
よろしければ、と店主が置いてくれた、
パルメザン・チーズと辣油の瓶。勿論試してみる。
果たして(!) 合わないワケはないだろうッ^^
この店、外から見ると、
ちょっとコワいような閉鎖的空間に見えるのだが、
店主の、明るく親切なキャラクターで、
テントの中は、実は 肩の凝らない快適空間である。
嗚呼!ホントに絵になる、店とラーと店主 である^^
.
(屋台というより「野営」といいたくなる)
初訪。
駅南のサビれた裏通りに突如現れる ギンギラな店構え。
なんという、凄まじいばかりのB級ダイナマイト。
おお これは、ひょっとして、いいかもしんない。^^
店内が、さらにワ(輪)をかけてスゴい。
ずらりと提灯が並び、ビールケースを逆さにした椅子、
トドメは、ココまでやるかの “紅白幕” だぁーッ。
『背脂魂ラーメン(しょうゆ)大』を、
麺:固め、脂の量:こってり、味:濃いめ で。
つけ麺が看板の店なのだが、敢えて「温麺」をいくゾ。
おごそかに運ばれてきたソレを一目見て、「驚愕」。
なんとォ、良いカオではないか。
さて初口... な、なんとォ!良いではないかぁッー!
いわゆる「背脂チャッチャ系」である。
パンチの効いた、割とクリアーなスープの表面一面に、
びーっしりと、背脂を敷き詰めて、
トータルで「こってり」を演出するスタイルなのだ。
味濃いめにしたらショッパさがほとんど限界点なのも、
狂おしくも愛おしいばかりのB級ぶりである。
麺は 極太のやや縮れ。キョーレツな存在感でGOOD!
このラーの麺は、これでなければならんッ。
シャキッとした大量のもやしとネギが、
大量の背脂にまみれて “悪魔の”バランスを形成する。
とろけるバラ・チャーと、塩梅の良い味玉。
技術的ベースが “ホンモノ” であることがよくわかる。
まったく... なんということだ。
ホントにホント、実際に行ってみんとわからんもんだ。
この店は、最近でも “最高” クラスの発見だぞォーッ!
.
(また行くからナ~^^負けんなよォ~!!)
なばり2訪目。
『NBR85 の“R”』を、デフォで。
先日、或る地域ミニコミ誌のラー情報コーナーを眺めてたら、
この店が始めた新メニュー「二郎風」の記事が載っていて、
コイツは面白い、と、実に久しぶりに訪問した次第。
浜松は、現在まだ「二郎系」の空白地帯なのである。
私は、いわゆる “ジロリアン” ではないのだが、
ラー界に燦然と輝く「二郎系」というカテゴリーの精神は、
イタイほどに、このタマシーで受け止めている。
さて、
このラーの面白さは、二郎ライクに構成してはいるけれど、
実際の中身は生粋の忍者系のままであることだ。
とはいえ、忍者系ならではのとんこつスープも 重厚な麺も、
大どころでは 二郎系とベクトルを同じにしてるのだろう、
このコラボレーションは、極めて“自然”なのである。
また、メニューをよく見ると「二郎風」⇒「二朗風」と
“朗”という文字が使われているのは、
誤字ではなくて 店主の洒落っ気と配慮だと思えてならない。
思えば、「家系」のときも、モノホンが降臨する前に、
先ずはその「尖兵」が周辺で明滅してた段階があったなー。
遅かれ早かれ、今後 浜松に二郎系が本格参入してくるのは、
きっと間違いないだろう。
そんな期待を抱かせる、ひとつのムーブメントの様に見える。
(このコラボの背景には何があるのだろう)
京蔵 3訪目。
またまた来たぞうっ!
今日は、『玉肉(辛)つけめん<特盛>』に、ロック・オン!!
何度も言うけど、私は筋金入りの「つけ麺アンチ派」である。
だがしかしっ!この店だけは《特別》なのである。
そして更にっ!
2月1日から既存ライン・アップに『辛つけ』Ver.が加わった。
どんなに耳塞いで頑張っても辛抱たまらん大ニュース。
私にとっては、直球ド真ん中ストレートの新メニューである。
辛つけVer.は、
通常Ver.の麺&つけ汁に、小皿に盛られた「!」が附属。
この小皿、特に名前がなさそうなので、今は仮に「!」と記す。
フレッシュで透明感ある赤い発色が美しい小皿である。
唐辛子と白ゴマ。これは間違いない。
でも この飴のような、佃煮のような質感のものはなんだろう。
見た目はエビのようでもあるが、よくわからない。
まずはじっくりと通常Ver.を楽しんだ後、^^
いよいよ、つけ汁に、この美しい「!」を投入であるっ!!
この瞬間、明らかな化学変化が起きた。
この圧倒的に芳醇な旨み世界に、キリッとした輪郭が出現して、
みごと、小気味の良いスパイシー仕立てに変貌する。
ここで、なにより驚くべきは、明らかな変貌を遂げさせつつも、
元々の旨み世界の何ごとをも、一切邪魔していないことだ。
辛Ver.となると、京蔵世界の何かが犠牲になるのでは...
という一抹の不安が実はあったのだが、心配ご無用であった。
徹底的に研ぎ澄まされた精神が この新メニューからも立ち昇る。
いかにもこの店らしい。
拍手!である。
(吹キスサブ寒風ノ中、幸セハアノ中ニ)
初訪。
ココんとこ暫く、馴染みの店をグルグル巡回していたのだが、
そろそろ気分転換、未訪の店を攻めてみたくなった。
ココは、店名が示す通り<麺>に自信の店らしい。
そして、メインに押し出してるのは「つけ麺」であるらしい。
ところが、私はかなりの「つけ麺アンチ派」だから、
よほどの「確信」がない限りは、つけ麺を頼むことはない。
この店には温麺も幾つかあるから、そっちにしよーっと♪
『醤油ラー(黒)』+味玉 を、麺固めで。
麺固めをオーダーしたら、
ウチの麺は元々固めだから云々~... とコメントがついた。
ほー、矢張り「麺」へのこだわりは相当なモンだな-。
成程、なるほど、ナルホドー。
さてと、到着。
う..~ん...?「どこかが」「何かが」ヒンソーなカオだな..
まー、何はともあれ、初口。
口中にひろがる、ファースト・インプレッション。
あれぇこの感じ、どっかのなんかにそっくりだゾ(..考える)
そうか。これは「忍者系」のアタック感ほぼそのままだ。
さーて、ここまではまだ良かったのだが...
P.S.
あー そうそう、自家製極細ストレート麺は悪くなかったよー。
(さーて、ここまでは良かったんだが...)
来々軒4訪目。
2012年「第一発目」のラーは、この店にした。
というのも、忍者御大がココに戻って来ていると聞いたからだ。
そろそろ「小六」を後にして次の新店を立ち上げるのかなー、
なんて思っていたが、忍者にしてはめずらしい後戻り。
どんな事情があるのかはわからんが、
ユーザーとしては、御大直々のラーが食せることは大きな魅力。
『唐(カラ)忍者』を、麺固めで。
このワッ!とした満載感。色彩バランスもとても華やかである。
中央に、水菜と白髪ネギがうず高くタワーを成し、
忍者特有の重厚直線路線でありながら、実に爽快な印象。
忍者流とんこつ+味噌+辛味、で構成されるスープは、
期待の重厚直線に充分応えながらも、思いのほかに軽やかだ。
徹底的に研究されたと思われる、完成度の高さである。
そして、この「麺」!
予測と期待を、寸分たりとも裏切らないこのクオリティ。
ドッシリとした重み、どこまでも真っ直ぐ、濃い小麦の味わい。
嗚呼、この麺は忍者の店でしか味わえない。
香ばしく炙られた「短冊状チャー」が隙間なく間を埋め尽くす。
水菜の陰では「味玉」が虎視眈々と登場の機会を窺っている。
嗚呼、この、なんという圧倒的な充足感。
ホント、わかってるねぇ~、ユーザーのニーズを。
⇒これらを、「ワイルドに!」「一気に!」頬張るぅッ!!
嗚呼!この【世界観】^^ 忍者以外の一体誰に出せるというのか!
(もう一人居た兄さんが跡継ぎかも)
みちの 2訪目。
浜松のこのあたりでは大変貴重な、「旭川ラー」の店である。
北海道っていうと、味噌とか塩のイメージが強くって、
前回初訪の時に、思わず味噌をいってしまったが、
この店の、自他共に認めるイチオシは“醤油”なんだそうだ。
さぁーて!どれほどにオドロかせてくれるか!楽しみ~。^^
『醤油ラーメン(大)』 を、麺固めで。
お。前回気になったルックスが、今回は殆ど気にならない。
丁寧に端正に、まごころ込めて配置された役者の面々。
ウワついた流行路線と無縁の、どっしり地に足のついた表情。
よし。ではスープを... おおぉっ『分厚い』!!
おそらく、特徴の「焦がしラード」層のなせるワザであろう。
ドシッと“当てて”くる、この手応え。ヤリオルな~。
この分厚さは早速想定外。オドロかせてくれて有難う。^^
前回の味噌では、ムせる程のサバ風味に一寸たじろいだが、
(それが「劇的」でもあったのだが、)
今回の醤油の場合は、この「焦がしラード」の層が、
旨味エッセンスを、更に上質に引き出すことに奏功している。
一方で、サバならではの、あの主張のある風味は、
このラーの香りの中に、しっかりとライブに存在していて、
他の幾百万のラーとは、厳然と趣きを異にしている。
私は、この店の「麺」が好きである。
強いチヂレの中細麺。昨今流行りの低加水小麦感系ではなく、
そこはかとなく昔を彷彿させる、中加水系なのだが、
意外なほどのコシと存在感で、麺自体の味もしっかりとある。
チャーは、前回より、クオリティ・アップしたようだ。
シャキッ!と清涼な、白髪ネギも重要なアクセント。
メンマは塩辛く煮締めたタイプだが、その塩辛さ故に嬉しい。
嗚呼!矢張り、徹底的に地に足のついたネイティブ系なのだ!!
(のれんのロゴにも“味”がある)